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ハノイメトロ3号線|3日間で14万3000万人の利用者
ハノイメトロは移動手段としての機能はほぼありませんが、乗客が殺到し、大混雑となりました。
動画(約2分)
9年遅れ14回の先送りで開通した作りかけのメトロ
ベトナムの首都ハノイで、都市の新たなシンボルとして期待される地下鉄が、ついに開業しました。ハノイメトロ3号線は、14年以上の歳月をかけて建設されてきた待望のプロジェクトです。
この路線は、ニョン駅からハノイ駅までを結ぶ全長12.5キロメートルの路線で構成されています。現在運行しているのは、そのうちの高架区間8.5キロメートルで、8つの駅が設置されています。残りの4キロメートルは地下区間となっており、4つの地下駅が計画されています。
全線の完成は2027年12月に予定されており、完成すれば都市交通の大きな改善が期待されています。開業から最初の3日間で、驚くべきことに14万3000人もの利用者がありました。特に3日目の土曜日には、1日だけで6万6000人が利用する大盛況となりました。
この数字は、市民の新しい交通手段への期待と興味の高さを如実に表しています。利用者が集中したのは、始発駅のニョン駅と終点のカウザイ駅でした。両駅とも約1万7000人から1万8000人の利用があり、他の駅の数倍の混雑ぶりでした。
これは、両端の駅が主要な乗換地点となっていることが要因と考えられます。開業初日は約3万5000人、2日目は4万2000人と、日を追うごとに利用者が増加しました。想定を上回る利用者数に、運営側も対応に追われる場面がありました。
通常使用するコイン型チケットが不足し、2日目には急遽紙製のチケットを導入するなど、臨機応変な対応が求められました。この地下鉄の開業は、ハノイ市の交通インフラ整備における大きな一歩となります。渋滞緩和や環境負荷の軽減、さらには都市の近代化にも貢献すると期待されています。