「仮面」と オペラ
オペラの作品には、時代背景、政治、文化、宗教、風習などが、それとなく組み込まれていて音楽だけではない、言葉があり人間の生々しい感情も表現される音楽によるドラマ。
今日の記事は、一応 学生の頃からオペラという舞台芸術を、研究、たまに演奏して
きたのもあって、たまにはこの壮大な舞台芸術の オペラというものの、観る視点、その愉しみかたの ヒント?を
私の視点で、書いてみようと思います。
日本では、オペラはなんか、敷居が高くてちょっと難しそー
みたいな?イメージを持たれる方もまだ、多いかもしれません。
もともとは貴族の娯楽から始まり、時代と共に変遷し、
戦争、革命などの世情と共に発展し
貴族の娯楽から平民が主役となり登場し始め、管弦楽、歌手、バレエなども加わり壮大な舞台芸術となり、今もなお200ー300年の時を経て残り演奏されてる作品は、時代を超えて人間の「本質」のドラマが描かれており、時代を超え淘汰されてきた作品かと思います。
たくさんの名作がありますが、キーワード?となる言葉から、ヨーロッパ文化が見え隠れするオペラの面白さを、私なりの視点で書いてみます。
音楽的な解説は、他の著名な方々の著書も今やたくさんあるので、そちらをお読みくださいね。
オペラには「仮面」が キーワードになってる作品があります。
イタリアオペラ作品の巨匠、ヴェルディ作曲の「仮面舞踏会」原題「Un ballo in Maschera」 このヴェルディという作曲家は、イタリアが統一される頃の混乱の世情下で、政治的なテーマを元にした作品も多い。
オペレッタ (喜歌劇) では、ウィーンの洒落たワルツで有名な、
ヨハン シュトラウスの「こうもり」。
https://youtu.be/vHk4J48_hug?si=0Xu8Ej6lEmy2Fvds
モーツァルト のドンファン伝説でお馴染み「ドン ジョヴァンニ」。
https://youtu.be/LQf-N1xcpxE?si=LWG62GUnJ3iQZjEX
など。思いつくところの他にも、きっとまだあるだろう。
今回の投稿の見出し写真の仮面というか、鳥のくちばしを長くしたようなのは、イタリア ヴェネツィアのカーニバル(謝肉祭)でも ご覧になった方も多いかも? 今でいう マスクの代わり?のものだそう。
時は17世紀、ヨーロッパにて「ペスト」の大流行、今のように医療は発達していないかった為、かなりの人が亡くなったとされて
ヨーロッパ中で、この「くちばし仮面」今でいうマスクのようなもの、を着けた人が
「医者」である印であったとのこと。
記述によると長いくちばしの中には
ハーブ🌿類をいれていたようだ。
当時のパンデミックのあとだと、されていれしいが、
いろんな仮面🎭を着けた人々が、思い思いの即興にて 寸劇を始める「コンメディア デッラルテ」(Commedia dell’arte) が生まれた。
仮面をつけることにより、貴族階級も市井の人も 【別の誰か、になれる感覚、】と、【都合により、身を隠さざるを得たい時】など。人間の変身願望?!を満たす高揚感を満たしていたのでしょうか。
以下→ 引用文
正体を分からなくするために用いられる(覆面)、日本語における「仮面」とは、顔を隠しあるいは儀式や演劇や祭礼などの時に役になりきるために使われるなど、ペルソナに関わる用具としての意味合いに特化しており、本項でもそれらについて記述する
【ベネチアカーニバルの起源】
世界三大カーニバルの1つに数えられる ベネチアのカーニバル。 1162年にヴェネツィア共和国がアクイレイアとの抗争に勝利した事を祝い、サン マルコ広場で人々が踊り始めた事がその誕生と言われます。 仮面を着ける事により身分や階級を気にすることなく、自由を満喫できた。
階級ごとに着る服や振る舞い方、話しかけられる相手などが制限されていた当時、カーニバル期間のヴェネツィア市民は仮面をかぶって異なった階級や異なった性別の服を着て、匿名の市民となって行動の自由を満喫するようになった。
劇場以外の場所では、仮面は、以前は存在しなかった日常生活における自由をもたらし、女性たちは男性のエスコートなしで市場や教会に行くことが可能となった。仮面を着けていない場合、女性が付き添いなしに公の場に出れば、醜聞にさらされるおそれがあった。
仮面は女性に一定の自立を提供し(この事実は仮面の人気に拍車をかけた)、一方では着用者の顔を隠すことによって神秘さや錯覚をもたらした。
「仮面舞踏会発祥の地」このヴェネツィアという街は
イタリアの中でも謎めいた、というか
東方貿易で繁栄を極めた場所であり、金融業や今でいう 陰謀の影もちらつく、
西洋のキリスト教文化とはまた違う、ケルト文化などの風習も感じられる街。詳しい書物によると、「キリスト教社会において仮面の着用は禁止されていた」とあった。が、このカーニバルの期間だけは
着用が認められたという。
イタリア🇮🇹 ヴェネツィア(Venezia)での
カーニバルにおける仮装は12世紀にはすでに行われていたそう。カーニバルとは
謝肉祭(春の到来の前に、慎ましく過ごす期間の前に、羽目をはずすような盛大な祭り期間?だそう)
日本にも、「お能」などの文化はあるし
ヒーローもののキャラクター、仮面ライダーとかも?!
人の深層心理には案外たくさんの、仮面を持ってるもの...でしょう。お祭り時に、違う自分のペルソナを解放してみる、日常と違う 非日常の楽しみ方。普通のイタリア人の生活の中で、この愉しみ方を暮らしに活かしている人を間近に感じられました。一日の中での
オンとオフの切り替えのうまさ。それにより
服装も変えていく美意識。
喜歌劇(オペレッタ) 軽いノリの 「こうもり」 Der Fredermaus (原題) こちらは
ウィーンの洒落っけが散りばめられてます。
日本語字幕があり、こちらは 色んな意味で 名演! 舞踏会で仮面をつけた、美女を
口説いたら....自分の奥方!だったという
こうもり博士!
セリフの中に「忘れることのできる人は幸い! 」 シャンパン🍾の泡とともに!
https://youtu.be/CBz8qi-6MY4?si=NZPSVjLKT1Bcr763
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