クラスメイトに弱みを握られました。 4
瞳月ちゃんと付き合って早くも1週間が経ったある日のこと。
瞳月:なぁなぁ、
○○:なんだい
瞳月:今日な?親が家に居らんねん
○○:へぇー、1人でゆっくりできていいじゃん
瞳月:んん…….それもそうなんやけど……….
察してほしいのかモジモジする瞳月ちゃん。言いたいことは分かってるけどあえて焦らしてみる
○○:1人っていいよね、なにをしてもなんも言ってくる人いないから自由で最高だよね
瞳月:ねぇ、分かってるやろ………
○○:え、なにが?言ってくれなきゃわかんないけど?
瞳月:いじわる…………
瞳月:………うちきてよ、
裾をきゅっとつまんで見つめてくる瞳月ちゃん
○○:いいよ、瞳月ちゃん1人じゃなんもできなそうだしね
瞳月:そ、そんなことないもんっ!失礼なっ!
○○:ほんとかなー?
瞳月:ご飯はしーが作ったる、できるってとこ見せたるからな!
○○:楽しみにしとくよ
そしてあっという間に放課後になり荷物を取りに戻ってから瞳月ちゃんの家に向かう
瞳月:○○くんの家学校から近いんやな
○○:うん、この学校選んだのも近いからだし
瞳月:こんど行ってもええやんな?
○○:いいけど、変なことするなよ?
瞳月:せぇへんよ、多分
○○:ほんとかよ………
この時がチャンスだ。以前にも言ったあの作戦を実行する時だ。まぁそれまではこの関係を楽しんでおくことにする。
他愛もない会話をしていると瞳月ちゃんの家についた。
瞳月:どうぞ
○○:おじゃまします
そのまま瞳月ちゃんに促されて部屋に案内された。
瞳月:ここ座って?
ぽんぽんとベッドを叩く瞳月ちゃんに言われた通り腰かけると後ろからぎゅっと抱きしめられる。
○○:後ろでいいの?
瞳月:うん、ここがおちつくの………
肩にあごを置いてリラックス中の瞳月ちゃん
○○:そっか、
瞳月:うん…….
そのままでいると時刻は18時30分、夕食の時間だ。
エプロンをつけ髪をまとめたやる気まんまんの瞳月ちゃん
瞳月:○○くん待っとってな?しーがとびきり美味しいの作ったるから
○○:手切らないようにね
瞳月:そんなの当たり前や!きるわけないやr……….
瞳月:いったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
○○:ほら、言わんこっちゃない………
瞳月:こ、こんなん痛くも痒くも………..
口だけは達者だが明らかに目には涙が溜まってるし、ずっと傷口を見つめている
○○:いいから、絆創膏貼りな?
瞳月:うん………..
シュン………となった瞳月ちゃん後ろ姿から明らかに落ち込んでいるのがわかる
手当をする瞳月ちゃんを待つ間にぱぱっと材料を切っていく
瞳月:あっ、ねぇ!しーがやるのっ!
手当を終えた瞳月ちゃん、どうしても自分が作りたいらしいが
○○:瞳月ちゃん、料理できないでしょ?
瞳月:…………..コクッ
○○:やっぱりね、
買い出しに行った時から疑問には思っていた。だってカレーを作るって言うのに材料が分かっていなかったからだ。そして何より包丁さばきで確信した。
瞳月:○○くんに少しでもいいとこ見せたくて見栄張っちゃったの………..ごめんなさい………..
○○:いいから、座って待っててよ
瞳月:うん………
さっきよりもシュン………となった瞳月ちゃん、ソファに座って俯いている。
材料とルーを入れあとは煮込むだけだ。その間に瞳月ちゃんを励ますことにした。
○○:瞳月ちゃん、元気だしなよ
瞳月:もういやや………○○くんにいいとこ1つも見せられない………..しーはなんもできへん………….
瞳月:どうせフるなら今やで○○くん………今ならしーはなんも言わへんで………..
○○:どうしてそうなるのさ、
隣に腰掛けて頭を撫でる
瞳月:だってそうやろ?なんもできへんならフられてもしゃーないやんか……..
○○:なんもできなくてもいいじゃん、1個ずつできること増やしていけばさ
○○:そうやって人は成長するんだよ?最初からできる人なんていないんだから
瞳月:励ましてもむだやで……….しーはだめな子やねん……..
○○:そんなこと言わないの、ほら笑って!
無理やりにでも笑わせるために脇腹をくすぐる
瞳月:きゃはっ!こ、こしょばいって!あはは!
○○:瞳月ちゃんは笑顔が似合うよ、だから笑ってよ、ね?
瞳月:わかった!わかったからやめてやぁぁぁ!
○○:………もうちょっとだけいい?
瞳月:い、いじわるぅぅぅぅ!
5分程くすぐり倒すとぐったりする瞳月ちゃん
瞳月:死ぬとこやったやろっ!このあほっ!
○○:ごめんて、
瞳月:もう、次やったら本気で怒るからな?
○○:はい、
瞳月:でもなんかスッキリしたかも
○○:それなら良かったよ、カレーできたから食べよ?
瞳月:うんっ
カレーを食べたあとまたくすぐり倒したらしっかりと怒られました。
to be contunued…
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