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メンヘラ幼なじみは恐ろしい 3

午後の授業も終わり放課後

優:ねぇ、待っててもいい?

○○:いつまでかかるかわかんないぞ?

放課後は所属している委員会の仕事がある○○、優は待つと言っているが委員会は長引きそうでその間待たせるのは申し訳ない

優:私はいつまでも待つよ

そうよ、私はあなたのためならなんだってできるんだ。あなたの事を思えばできないことなんてない。これはあなたに対する私の愛の力だよ。へへっ愛の力ってすごいね

○○:けどなぁ…….

ブーッブーッ

優:ん?

スマホに通知が来て見てみると

優ママ:「お母さん急遽仕事入ったから愛季の面倒みてくれない?」

優:えぇ……..

○○:どうしたの、

スマホを覗き込んでみると

○○:これ、早く行った方がいいんじゃない?

優:んん……でも……..

○○:愛季1人じゃまだ留守番は厳しいだろ?

優:そうだね…….

愛季は私の4歳になる妹で○○とも仲良くしていてにぃちゃんと呼んでいる昨日もずっとにぃちゃんにぃちゃんって寝言言ってました。

優:仕方ない、帰るね

○○:気をつけて

優:じゃあね、

○○:また明日

ほんとは○○と帰って途中で襲ってやろうとか思ってたけどそれは延期だ。

○○:俺も行くか

荷物を持って委員会へ向かう

ガラガラ

○○:失礼します

理子:あ、先輩っ!

○○:うげ、遠藤とかよ…….

理子:なんですか!嫌なんですか?

○○:べつにー

理子:りーは嬉しいですよ、先輩と2人っきりですから….

荷物を置くとぎゅっと抱きつかれる

○○:くっつくな、暑苦しい 

理子:ツンツンしないでくださいよー、

○○:してないっての

引き剥がして受付に腰かける

理子:もう、照れ屋さんなんだからっ

先輩の隣の椅子に腰かけて見つめる

○○:こっち見んな、

理子:だってつまんないんだもんっ!

○○:確かにつまらんけどさ

2人が入っているのは図書委員会、今日は本の貸出の当番になっていて最終下校時間までここにいなければならない

○○:今どき借りるやつがいるかっての

理子:ほんとですよ、りー今まで借りてる人見たことないですよ?

○○:俺も見た事ない

理子:早く帰りたいですよね

○○:全くその通りだ

理子:ひまひまひまー!

椅子をくるくる回して遊び出す遠藤

○○:目回るからやめなさい

遠藤:だって暇なんだもん

○○:なんか本持ってくれば?

遠藤:りーは先輩しか興味無いので結構です

○○:あっそ、

どんな本があるのか気になって旅に出る○○

理子:え、ちょっと

○○:なんでついてくる?

理子:1人は寂しいじゃん……

○○:しらないよ…….

理子:ひどいっ!女の子を1人にするなんて!

○○:うるさいなぁ、黙れよ 

理子:女の子に優しくないとモテないですよ?

○○:別にいいし

理子:りーがいますしねっ

○○:そういうことじゃねぇ

理子:またツンツンしちゃってー

○○:してねぇって

理子:そろそろ素直になってくださいよー

○○:元から素直だわ

遠藤はほっといて本を見て回っていると

○○:あ、これ優が好きなやつだ

手に取った本は優が以前好きと言っていた作者の本

理子:む…….だめっ!

開こうとすると遠藤に強引に取られる

○○:なんだよ、読むくらいいいだろ

理子:だめです、りーがいるのにあの子のこと考えるの禁止だから……

ぎゅーっと抱きついて上目遣いで見つめる

○○:わかったよ、

理子:わかったならいいですよ…….

本をしまって受付に戻る2人

○○:………
理子:………

二人の間には沈黙が続くばかり

理子:ねぇ、先輩…….

○○:なんだよ

理子:お昼休み、何してたんですか

○○:別になにも…….

理子:りーみてましたよ、

○○:……..

理子:正直に言ってください、あの子と付き合ったんですか……

○○:付き合ってないよ、告られただけで

理子:そうですか……

○○:うん……

理子:じゃあ、りーにもチャンスください。

○○:チャンス?

理子:私は先輩、いや○○くんのこと好きです。大好きです、だから付き合ってください。

○○:気持ちは嬉しいんだけどさ、ごめんね

理子:……やっぱりだめですか

○○:そうと決まったわけじゃ

理子:うぅ………グスッ………..

○○:遠藤……..?

理子:いやだっ………ふられたくないっ………グスッ………

○○:落ち着け、まだふってないから!

理子:うん…….グスッ

とりあえず遠藤の背中をさすって落ち着かせる

○○:大丈夫か、

理子:はい、心配させてごめんなさい…..

○○:ごめんな、遠藤ずっと放ったらかしにしてて

理子:いえ、りーこそウザ絡みしてごめんなさい……

○○:いいよ、別に嫌だったわけじゃないし

理子:そういう優しいとこ、大好きです先輩…….

先輩の頬に口付けを残す

○○:ちょっ…….

理子:これは彼女に立候補した証です。正式に付き合えたらわかってますよね?

○○:なんとなく…….

理子:嬉しい答えが返ってくるといいな……

○○:……….

なんだか気まづくて会話が難しく感じて気づけば下校時間を過ぎていた。

顧問から帰るように促される

○○:じゃあな、

理子:はい、また……

そう言い残して歩き始めた遠藤の背中はなんだかかっこよく見えた。

to be contunued…

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