早朝の匠の技:営業前に繰り広げられるエンジン組立の儀式
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今日も、いつものように営業開始前の静寂を背にして、エンジン組み立て作業に没頭する。この習慣は、ただの作業ではなく、私にとって一種の儀式のようなものだ。今回のプロジェクトは、4G63エンジンの組み立てであり、前回の作業の続きから手を付けている。最初のステップとして、加工済みブロックのバリ取りを行った。これは、加工時に生じる小さなバリを取り除く作業で、エンジンの性能と長持ちをさせる上で欠かせない。その後、ブロックを徹底的に洗浄し、切り粉や汚れ、鉄粉を除去する。この洗浄作業を雑に行うとエンジンブローに繋がる。
外観上のくたびれた感じは性能には直接関係ないが、私はこの手組みエンジンに耐熱塗料での塗装を施すことにしている。選択したのはツヤ消しブラック、これは私の個人的なこだわりからではなく、実用的な理由に基づく。ツヤ消しの表面はオイル漏れが発生した際にそれを発見しやすくするためだ。ブロック側の準備が整った後、ピストンのバリ取りと面取りに移行した。これらの作業は、エンジン内でピストンがスムーズに動くようにするため、またエンジン内部を損傷から守るために不可欠である。細かいが、エンジン性能に大きな影響を及ぼす。
さらにこの段階でマル秘作業も行う。
これからの作業では、ピストン、ピン、コンロッド、ボルトの重量を合わせる作業に入る。このプロセスは、エンジンのバランスを最適化し、振動を最小限に抑えるために重要だ。重量が均一でないと、エンジンは不均衡になり、性能が低下する。この細かな調整は、エンジンがその真のポテンシャルを発揮するためには欠かせない。これらの作業を通じて、私はエンジンに新たな生命を吹き込む。それは単なる機械の組み立てを超えた、クラフトマンシップの体現である。