職人の息吹を感じて:図書館で紐解くエンジンの歴史
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定休日の今日は、いつもと同じ時間に目覚め、朝のルーティンを淡々とこなしてスタートを切った。目指した先は名鉄に乗り到着したトヨタ産業技術記念館。ここにある図書館は、私にとって特別な場所だ。作業中の車両に関する当時の資料を読み解き、その時代の空気を吸い込むことで、自分の手仕事に対するモチベーションが高まる。今回は、現在オーバーホール中のインプレッサのEJ20エンジンの歴史を紐解き、さらにはタイミングベルト交換を進めているGTOの当時の資料を探しにきた。
資料に目を通しながら、当時の技術者たちがどんな情熱と苦労をもって技術を形にしてきたのか、そのストーリーに圧倒される。例えば、GTOでは無いが三菱が生んだ先進的なアイデアの数々。現代では一般的となった直噴エンジンやアイドリングストップ、パワーウィンドウや電気自動車など実は私が生まれるずっと前に試みられていた事実。軽自動車にターボを載せるという挑戦的な発想も、当時の三菱が誇る革新性の証だ。当時のエンジニアたちが未来を見据え、試行錯誤を重ねた日々の記録を読むたび、自分の作業に向き合う姿勢も自然と改まる。
読書後、館内のフードコートでカレーとナンを注文。香ばしいナンの風味とスパイシーなカレーが疲れた頭に染み渡り、心地よい満腹感が広がる。その後は軽い運動がてら、歩いて名駅を目指した。途中、ノリタケの森に立ち寄り、ベンチに腰掛けて一息つく。最近気づいたことがある。私はどうやら「ボーッとする」ということが苦手らしい。何も考えない時間を過ごしたいと思っても、頭の中には次の予定や仕事の段取りが浮かんでくる。それが私の性分なのだろう。
帰りは名鉄の特別車に乗り、揺れる車内で小さく昼寝をしながら岡崎へ戻る。そして、夕方からは明日のサーキットの準備に取り掛かった。久々にタイムを意識しながら、必要な装備やデータをチェックし、念入りに整えていく。いつも以上に集中したせいか、準備を終えたときには充実感が心に広がっていた。
今日も確かな手ごたえを感じられる一日だった。過去と向き合い、未来を見据えながら、自分の中の「職人」を少し磨けた気がする。