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デモカーが与える課題: 走ることが試されることに変わる瞬間

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今日は土曜日だが珍しく来客の予定はなかった。しかし予定無しは勿体無い。そこで、新規のお客さんのZC32Sのオイル交換を入れた。今回使用したのはHKSゼロレーシング。最近の車両と相性が良く、特にZC33SやGRヤリスのような直噴+ハイブーストエンジンではオイル選びが重要になる。メーカー純正や有名オイルメーカーが必ずしも正解とは限らない。むしろ、カスタムを進めるほど「純正では足りない」部分が明確になってくる。オイルひとつとっても、単なる交換作業ではなく、エンジンの寿命やフィーリングに直結する選択なのだ。

弊社でも人気がある

オイル交換を終えた後は、GRカローラの試運転を実施。ECUのチューニング後、まずは自分が通勤で使用してネガを探る。その後、代表が通勤で使用し、さらなるブラッシュアップが施された。今日は改良データを投入した状態での試走。あえて変更点を知らされずに走ることで、先入観を持たずにフィーリングを確かめる。どの回転域でどう感じるのか、逆に全開域では変化を感じないとか。意識的にではなく、自然に「違い」を捉えることが求められる。私のフィーリングセンサーが変更点と一致したときの納得感は大きい。それを裏付けるためにダイナパックで数値を計測。感覚とデータが噛み合う瞬間は、この仕事をしていて面白いと感じるひとときだ。GRカローラに改めて触れ、バランスの良さを再認識したが、それでもサーキットではGRヤリスのほうが分があると感じた。

タイムアタック号もそろそろ起こす

その後は、ZN6の納車対応。お客さんと話す中で、次のブレーキチューニングの相談を受ける。クルマは常に未完成で、乗り手とともに進化し続ける。自分たちはその進化を手助けする立場だ。

営業終了後には、デモカーのアバルトの足回りのセットアップを変更。最近は通勤からプライベートまでアバルトを使う機会が増えており、そのぶんフィードバックできる情報も蓄積されている。デモカーは会社の宣伝だけではなく、自分たちが学ぶための教材でもある。

代表とチーフメカニックからは学ぶことがたくさん
アドバイスも参考にする

ありがたい環境ではあるが、その分スキルアップを求められ、得た知見をお客さんに還元し、商売につなげなければならない。そう思うと、最近は純粋にドライブを楽しむことができなくなってきた。走るたびに感じるのはプレッシャーで、技術と結果を求められる日々。楽しいかどうかよりも、「試される」感覚が常につきまとう。クルマと向き合う時間は、学びであり、仕事であり、責任でもある。

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