論文「Pain evaluation in dairy cattle」 part 1
時間のある時くらいは、英文を読もうと思い、読みました。
もともと、牛の歯ぎしりについて、調べていたら辿り着いた論文。
タイトルは「Pain evaluation in dairy cattle(乳牛の疼痛評価)」です。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0168159115002269
疼痛の評価・緩和というのは、動物福祉の観点からも非常に重要です。しかし、客観的な評価というのは難しいと、個人的には思っておりました。
私自身、普段の診療で、歯ぎしりや歩様、表情などから「痛そうだな」と思うことはあります。
この調査では、上記のような痛みに伴う臨床症状をピックアップして、疼痛スコアをつけていました。
まず、本題に入る前に、疼痛評価の方法ですが、、(Weary et al., 2006)
pain specific behaviours
(疼痛に特異的な行動)a change in certain behaviours that the animals are very motivated to perform
(本能的に行う正常行動の変化、例えば摂食)preference choices
(選択の好み、選好性?)
著者によると、1と2が実用的であり、2は長期間での観察が必要となるとのこと。
そのため、この調査では1のpain specific behavioursに着目しています。
私達が臨床現場で見ることが多いのも、1と2だと思います。2に関しては、農家さんが普段から牛を見てらっしゃいますので、稟告から得られることが多いのかなと思います。
やはり、聞き取りって重要ですね。笑
次回は、疼痛スコアリングについてです!