外で見つけた猫を保護する?迷っているそこのあなたに読んで欲しい。
『餌をあげている子が慣れてきたからお家で飼ってあげたい!』
『近所で子猫を見つけたが母猫が見当たらず、保護してあげたい!』
最近は以前に比べてボランティアさんの活動もあって外猫の数も減りましたが、まだまだこんな相談を受けることがあります。
今までに外の子を保護した経験があったり、昔から猫を飼育されているような経験豊富な方であれば問題ないかもしれませんが、
経験も知識もなく、安易に外猫を保護してしまうと飼い主様にとっても猫にとっても不幸になってしまう場合があります。
自分で保護すべきかどうか、慎重に考えるための手助けになれば幸いです。
<保護を考え直したほうがいい場合>
外の子を保護し、一緒に生活してみたものの、
結局は猫との共同生活が上手くいかないことも時々あります。
1:ご家族・同居人に猫アレルギーや喘息の方がいる
アレルギーがあっても症状が軽度ならなんとかなるかもしれませんが、中には重度の症状が出てしまい、猫との同居が難しいレベルの方もいらっしゃいます。
自分は平気だったけど、いざ同居してみたら家族の中に重度の猫アレルギーの方がいたり、喘息が悪化してしまい飼えなくなってしまった方もいらっしゃるでしょう。
以前飼っていた、もしくは今も飼っている方であれば大丈夫だと思いますが、もし初めて猫を飼う場合はアレルギーの有無はあらかじめわかっていた方が安心かもしれません。
アレルギーの検査を受ける
猫カフェや知り合いの猫と試しに触れ合ってみる
一度保護を考えている子に触れ合ってみてもらう
こんな方法であらかじめチェックしてみていただければと思います。
2:費用をかけることができない
やはり飼育の最初にはそれなりの金額はかかってきます。
後述しますが、外の子を保護した場合にはまず動物病院で、
健康状態のチェック・感染症や寄生虫の治療・ワクチンの接種などはした方がいいです。
これだけでだいたい10000~20000円くらいはかかると思います。
もしかしたら何か病気の可能性が見つかって細かい検査/治療/入院が必要になるかもしれません。
医療費以外にも出費は発生します。
すでに他の子と生活している場合は買い足すものも少なくて済むかもしれなませんが、飼育環境を整えるにも費用が必要になります。
実際にこんなにお金がかかるなんて思っていなかったと飼い主さんに言われることも少なくありませんのであらかじめ知っておいた方が良いでしょう。
3:すでに猫や犬を飼育している
自分と新しい子が仲良くやれても、すでに飼っている子がその子と仲良くなれるとは限りません。
すでにお家にいる子からすれば、いきなり知らない子が入ってきてウロウロしていたら警戒するのは当たり前ですよね?
そのため、はじめから同じ部屋で自由にはさせずに少しづつお互いに慣らしていく必要がありますが、問題はいくら頑張っても仲良くなれなかった場合です。
こんな場合に、お家の中でお互いを隔離して生活させることが絶対に無理だともうどうしようもありません。
例えば、別々の部屋で飼うことができる・階に分けて飼うことができる。
これなら問題ありません。
ですが、ワンルームのアパートなどではどうしても同じ空間で生活しなければいけないので、
喧嘩をして怪我をしてしまった/ストレスで食欲が落ちた/下痢が続いてしまう/膀胱炎になってしまったなどの可能性があります。
特に繊細な性格の猫ちゃんをすでに飼っている場合は慎重に考えたほうが良いかもしれません。
<保護する前に準備しておいて欲しいもの>
もうあなたに慣れていて簡単に捕獲できる子や、生まれたばかりの子猫などでは必要のないものもありますが、以下のものがあると良いでしょう。
1:捕獲器
「踏み板式」と「吊り下げ式」というのがあります。
自身で購入することもできますが、各自治体や動物病院・業者さんでレンタルできるところもあるので一度問い合わせてみましょう。
捕獲器を使う場合、まずは同じ時間に決まった場所で餌を与え、それが習慣化してから同じ時間・場所に設置するといいです。
人通りが少なく猫にとって安全だと思える場所が理想的です。
2:餌
捕獲器の中に入れて猫をおびき寄せるために使います。
3:キャリーケース
捕獲した子を移すためのキャリーケースです。
ただし、外で生活していた子はよほどあなたに信頼を寄せていない限りは捕獲されパニックになっているので、触ろうとした途端に噛まれたり、そのまま逃げられてしまうことも多いので
無理に捕獲器からキャリーケースに移そうとせずに捕獲器のまま動物病院へ連れて行った方が安心です。
4:肌の露出の少ない服・厚手の手袋
もし自身で捕獲器から猫を出す場合、引っかかれて怪我をしないように肌の露出が少ない服装がいいと思います。
また、噛まれたりしても大丈夫なように厚手の手袋を用意しましょう!
手袋はちょっと厚手くらいだと噛まれた時に歯が貫通して怪我をしてしまいます。
防御力で考えると、軍手とか全く無意味です!
用意するならしっかりとした専用のものを準備しましょう。
5:目隠しの為のタオル
外が見えている状態での移動は猫にとって強いストレスになります、
捕獲器でもキャリーケースでも、タオルで外が見えないようにしっかりと目隠しをしてあげてください。
<保護した後に必ずして欲しいこと>
1:動物病院へ連れていく
外で生活している猫はノミやお腹の寄生虫、ウイルスなどを持っている子がほとんどです。
見た目がキレイでも、ほとんどの場合何かしらの感染症を保持しています。
あとはワクチンの接種・年齢や栄養状態に応じた食事の相談・性別の確認・避妊去勢手術の相談などもしておくと良いと思います。
特にすでに他の猫を飼っている場合には感染症の有無などはしっかりと把握しておく必要があります。
猫エイズウイルス(FIV)/猫白血病ウイルス(FeLV)は感染してもすぐには検査で陽性にならない(偽陰性)ので、しばらく隔離しておいて2ヶ月程度たってから検査をする必要があるといわれています。
そういったことも含めてまずは一度動物病院で相談してください。
また、成猫であればマイクロチップも確認して他のお家から脱走した子ではないことを確認しておくことをお勧めします。
2:飼育に必要なものを揃える
以下のものは揃えておきましょう。
・ゲージ、毛布、クッションなど
これらはその子が安心して寝れるための場所作りに使います。
日陰/静か/隠れることができるような場所に設置してあげるのがおすすめ!
・トイレ
1ヶ所だけではなく、2~3ヶ所用意してあげられると良いです。
トイレの形や砂の種類とか猫によって好き嫌いがあるので、買い換えることになっても惜しくないようなそこまで高価でないものがいいと思います。
・食器
餌やお水を入れるための器を用意しましょう。
こちらも材質や形状などに好みがあったりするので初めからあまりこだわる必要はありません。
・キャットフード
年齢・栄養状態に応じて選びましょう。
はじめての通院時に動物病院で相談してみるのがいいですね。
子猫であればミルクが必要になるかもしれません。
3:保護した子が迷い猫ではないかできる範囲で確認する
保護した子がもしかしたら他のお家から逃げてしまった子かもしれません。
そうだとすれば飼い主さんは必死に探しているでしょうから。
保健所や警察署に問い合わせる
近くの動物病院に迷い猫の相談が来ていないか確認する
インターネット上の迷い猫掲示板を確認する
できる範囲で確認してみてください!
<保護したけど、、、ごめん、飼えません!な場合>
道端の子猫とかほっとけないですもんね。そりゃとりあえず保護しちゃう気持ちはわかります。
ですが、保護はしたもののどうしても飼うことができない場合もあると思いますから、そんな場合は
近隣のボランティアさんや保護団体に相談する
動物病院に相談する
親戚や友人など、責任を持って飼ってくれる方を探す
事情があって飼えない場合は上記を試してみてください。
<まとめ>
自分がその子を保護して一緒に生活ができるかしっかり考えてから保護しよう!
色々とお金もかかる!準備も必要!
捕獲する時はとにかく怪我に気をつけて、しっかり準備をして臨もう!
保護したらまずは動物病院で診てもらおう!
お互いに慣れるまで根気強く付き合っていこう!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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