ソウル2003年*初めての韓国バスは噂通りの暴れん坊
【韓国バスの話です。まとめようと思いましたが3回ぶんありました。笑。昔は、信じられないようなこと多かったですが、昨年ソウルで久しぶりに乗ると、違う国かと思うほど、笑、安全快適なっていました。】
子連れ異国生活では時間に追われて、ニュースの天気予報をゆっくり見る時間がない。
ただ、マイナス10度や5度となるときは、会う人会う人が(買い物したお店の人などが)
「明日は気をつけて、寒くなるよ」
と、教えてくれる。優しい。
東京にいた頃は、吐く息が白いとそれだけでメロンとふたり大騒ぎしたものだが、ここの冬はほとんど毎日が白い。
メロンは、とうとう白い息を吐きながら
「今日はなんかあったかいよね」
と笑う子供になった。
今朝も白い息を吐きながら、バス停へと向かう。
メロンの幼稚園には、スクールバスがあるが、それは日本人駐在員家族が多く住む地域を中心に巡回。少し離れた町の私は市バスでメロンを幼稚園へ送る。
当時、韓国のバスは暴れん坊将軍で有名だった。バス内の怪我はよくあることらしい。(明日の回で詳しく)
さて、私たちが初めて市バスに乗る前の日
韓国滞在の長いあさひちゃんは、メロンのことを心配してくれて私に細かくアドバイスした。
「乗ると同時に、すぐ、どこかに掴まってください! そこで絶対モタモタしたらダメですよ。飛ばされますからね!」
と唾を飛ばす。失礼、ゲキを飛ばす。
私はあらためて気を引き締めた。4歳のメロンが飛ばされてはマジで大変だ。タクシーでも、ちょっと急かせると転がり乗りだ。バスのタラップ上手く乗れるかな。
初めてバスに乗る朝、私は繰り返し注意した。
「大人でも転けたりするんだって。だからドアが開いたら、上手に、急いで乗ってね。乗ったらすぐ、どこかに掴まるんだよ。転けたら血が出るよ」
メロンは、寒いのか聞いてないのか、なんの返事もせず黙々と地面を見ながら歩いている。
バス停が見えてきた。いざ出陣。私はポケットの交通カード(プリペイドカード)を握り締める。よっしゃかかってこんかい。
メロンは
完璧だった。素早くタラップをかけあがっただけでなく、ひとつだけ空いてた座席へあっという間に着地した。
そしてバスは噂通り。
完全に自分のことをゴーカートと思てるに違いない。でなきゃあんな車線変更できない。
ほんで
停留所に着く10メートルくらい手前から、すでにドア開けながら走って来るって、なんや?笑、飛び乗りアトラクションかっ
座席には肘掛がなかったから(この路線だけかも知れないが)これまた車体が揺れるたび、すべり落ちそうになる。
紛れもないスリル満点の乗り物だった。
でもバスは、景色見ながらお店や公園発見に役立つし、なんてったって乗車賃が約60円!
メロンも今ではプロ乗客。肘掛けのない座席でジェット走行のなか居眠りができる。現在のところ飛ばされてもない。彼女のバスにおける動きは完璧だ。しかし(とくに園からの帰り道)降りると一転ダルダル園児へ
「ママ〜抱っこ〜メロン疲れた」
ため息を吐きながら、いつまで抱っこさせる気かと聞くと毎回、同じ答えが返ってくる。
「にじゅうさーい」
……やめぃ。
続く
次回は友達の絶句バス体験。