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祝日はぜったい、寝坊しろ!

祝日 
 

祝日というのはいい。
棚からぼたもちだ。何の努力もしなくても、国民が平等に得られるごほうび。

なんかかんか理由つけて、もっと増やせよ。


グラノーラ

グラノーラを手作りしている。

夫がグラノーラをとても好むけれど、市販のものではかみごたえがなかなか足りないということなので、作ることにしている。


コツは、砂糖ではなくはちみつを使うことだ。こうするとガッリガリの歯ごたえになる。上顎に刺さっていたくないか、と思うほどだが若い顎は歯ごたえがないとどうにも面白くないということらしい。


最近よくつくるのは、ナッツをふんだんに入れたもの。


くるみ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツを入れる。そこに、白ごま、キヌア、チアシードもざらざらと足して、一度にフライパンでつくる。


こういうものは、子供がいたりすると重宝するのではないか。朝ごはんにもなるし、放課後の小腹を満たす軽食にもなる。

火を使わずにささっと食べられるものがあれば、子供が「ポテチ」なんてぐずることもないだろうと思う。


どの家にも、そういうお約束みたいな軽食があったんじゃないだろうか、なんて考えた。小学生の時、友達の家に行くといろいろなその家の定番おやつが見れて楽しかった。


スライスチーズを海苔で挟んだものを一生懸命食べている子がいたり、みかんの缶詰とヨーグルトを混ぜたものをタッパーから直接、ザブザブ食べている子もいた。

スライスしたゆで卵を食べている子や、クラッカーなど、今思えばお母さんたちも、少しでも不健康なスナック菓子なんかを食べすぎないように、と心を砕いたんだろうと思う。


ゆかりおにぎり


うちはどうだったか、と思い出そうとすると、おそらく「ゆかりおにぎり」だっただろうと思う。


ゆかりは、赤しそを粉末にして塩と混ぜたふりかけのようなものだけれど、それをご飯に混ぜて丸くしていた。それを、親の仇か、というほど海苔でしつこく包めば、アボカドのようなただの黒い塊が出来上がる。


歯が丈夫でないと、それは噛めない。

水分を吸った海苔はなかなかに強靭である。


姉と弟はなんの疑問も持たずにそれを噛んで楽しんでいたが、私はすぐに嫌になって水と一緒に鍋に放り込みおかゆにしていた。海苔の入ったおかゆというのは案外うまい。


うちの母は大雑把だ。だから、おにぎりはでかいし、固いし、海苔はそんな巻き方だし。友達の前で見せるのが恥ずかしかった。
ワッペンを縫うのも斜めだし、もっと器用なお母さんみたいに可愛らしくセンス良くできないものか、と不機嫌な私だった。


いま、姉はうちの母そっくりで、まさに姪っ子たちに「もっとちゃんとして」と言われながら家事をしている。
餃子はほとんど具が流れ出てきているし、チーズケーキなのに箸を並べている。クリームシチューは市販の物を使ってもなぜかダマができる。


それでも、母になるという選択をしなかった私からしたら、彼女らは有無を言わせぬこの世のヒーローのように見える。
この世界を回して行く、次なる生き物たちを生み出した想像主。そして、その未熟な怪獣たちに、なんの見返りも求めずにただ尽くすだけ尽くす。

怖くならない?

と聞いてみたいけれど、きっと、彼女たちは「は?」という顔をするだろう。そして、まいにち卵かけご飯をかきこんで、洗濯機を回しているんだろうと思う。




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