うつ病彼女と付き合うヒント★LINE編Another Story A
何故か彼氏ができた頃。
今日も特に何もできなかった。
朝、布団から出て、特にどこかに行く予定もないのに着替えて、ご飯を食べる。これだけは必ずやる習慣にして、それ以外は特にすることが無かった。
いや、できることが無かった。
仕事も、やることも、何もない自分と、いきなり向き合わなければならない、この感じ。
特別不幸なわけではない。客観的に見て。
それでも生きてるんだから、この環境をありがたく思うべきなのだろう。
頭が回らない。
そんな1日。
いつものようにたいして眠れるわけではない睡眠薬を飲んで、布団に入った。
眠れないから、また病院行ったときに相談でもしようか、と考えていたとき、
ピコーン♪
LINEの通知音が鳴った。
彼くんだった。
「_(┐「ε:)_」
どうせ眠れないので、何か返信しようと思った。
「なんですか」
しばらくして、ピコーン♪
「暇。」
しらんがな。
勝手に彼氏になって何を言ってるんだ、この人。
「何してる?」
「生きてるよ。」
「笑」
「眠れない」
「薬飲んだ?」
「飲んでるよ。」
タタタタタタン♪
LINEの通話音が鳴った。
え、正直寝たいんですけど。今通話かよ。12時回るぜ?
悩んだが、取ってみた。
「寝れないんですか?」
語尾は疑問系だが、納得した様子の彼くんの声。
「そだね」
「運動した?」
「してない」
「運動したら?」
「できたらしてるんだよ」
「………。お布団入ってる?」
「とっくにインだぜ」
「そうかー、辛いんだろうな」
「暇なんですか?」
「うん、ゲームしてた」
「ゲームしてるやん」
「うーん、ゲームは正直してもしなくてもいいというか……面白くてやってるわけじゃないから。癖?みたいな?」
「はぁ、」
そんな、本気でどうでもいい話をしているうちに、彼くんが、
「ふわぁぁぁーーー………っっ」
あくびした。
次回は、LINE編Another Story Bをお送りします。