早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け
ヴェルフェ矢板レディース監督の松本です。
チームに関わるようになって、2年目が終わりました。
沢山のいきさつはあるにして、
チームのnoteを始めてみました。
これ以降は選手たちにも交代で書いてもらおうと思っています。
ヴェルフェ矢板レディースに関わって3年目。
東京から戻ってきて、関わり始めて、最初はカルチャーショックというか複雑な感情を抱くことも多くありました。
栃木の女子サッカーはグラデーションが強く、いわゆる「強化」「普及」「育成」の垣根は良くも悪くもカオスな感じでした。
ヴェルフェ矢板レディースには、色々な選手がいます。
サッカーで上を目指したい子もいるし、クラブ活動として仲間を作り、楽しみ、その先は自分の進路にコミットしていきたい子もいるし、きっとナニモノも見つかっていないけど、なんとなくサッカーをしに来ている子もいます。
最初はその混沌とした感じに戸惑い、今までの大したことない自分のサッカー人生の中の常識とは異なることに悩む日もありました。
今ももちろん悩み続けています。
今、
カオスなのは変わらないんですけど、
やっと方向性が揃ってきたことを何となく感じます。
今年の卒団式、
「サッカーに関わっていきたいと思う」と卒団生たちが話しました。
どんな形になるかはそれぞれでも、
みんながクラブ活動を終えてもサッカーに関わりたいと思ってくれた。
これは私にとって凄く嬉しいことでした。
私はサッカーが大好きです。
何が好きってうまくは言えないんですが、
素晴らしい所の1つとして『パスポート』になる所だと思ってます。
サッカーが無かったら一生関わることが無かったような人と、「サッカーやってたんだ」の一言で一瞬で仲間になれるんです。
憧れのあの人ともパスをすることで仲良くなれる。
言葉が通じなくても、パスが通れば通じ合えます。
うちのチームの子達とも、コーチを続けていなかったら関わることは無かったと思うんです。
そんな素晴らしい出会いをもたらしてくれるサッカーを、皆にも好きになって欲しい。
行きつけのラーメン屋を勧める時の気持ちと一緒で、「ね、美味しいでしょ」って笑いたいのと一緒で、サッカーを通して「楽しいね」って笑いたいんです。
一区切りを迎える卒団生たちが、この先もサッカーと関わりたいと思ってくれた。
それだけでも、やってきた事が少しは間違いではなかったのかもしれないと思えました。
私はみんなにサッカーの楽しさを知って欲しいと思っています。
普通なら起こり得ないゲームをひっくり返すあの感覚や言葉にはし難い喜びも、努力は必ずしも報われるわけではない難しさも。
30過ぎてもガッツポーズして、感情剥き出しになることも。
私もまだ理解し得てないサッカーの「本質の意味」での楽しさに触れて欲しいと思います。
ちょっとばかし皆より長く生きて、
理学療法士として命の現場で働いて、
サッカーの世界で戦ってきて、
きっと生きる上で大切になるだろう、と思うことを言い続けています。
サッカーだけではなく、みんなの人生は続くから。
自分がサッカーをしてた頃は、
ひたすらに早く進むことしか考えてませんでした。
今のヴェルフェ矢板レディースは仲間として、きっと遠くに行けると思います。
新しい景色をみんなで見ようよ。
勝って笑おう。
ヴェルフェ矢板レディース監督
松本
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