1ヶ月本気でプログラミングをやれば夢は叶うのか。【VERTEXグループプログラミングキャンプ2019夏】
こんにちは、VERTEXグループ人事担当の船津です。8月31日を持って、弊社主催のプログラミングキャンプ2019年夏の部が終了いたしました。
僕も今回、プロジェクトの責任者としてインターンキャンプに密に関わってきました。キャンプ生たちの努力と成長を目の当たりにしていく中で、「絶対にこれは記録せねば!」と義務感に駆られたので、今回は最終成果物発表会の様子をレポートします。
そもそもVERTEXのプログラミングキャンプとは? と、概要を知りたい方は こちら からご覧いただけます。
プログラミングキャンプのルール
VERTEXのプログラミングキャンプは、インターン選考直結型です。そのため、選考に進むためにいくつかのルールや足切り基準を設けています。
・平日課題/最終課題/プレゼンの合計点に足切りがあり、全員で決められた点数を超えないとインターン選考面接に一人も進めない。
・最終課題は、「10年後の変えたい常識と、それを解決するアプリ」というテーマで各々がSwiftを使って開発。
・プレゼン時間は一人五分+質疑応答
・アプリ概要はもちろん、開発に至った思いやマネタイズなども発表。審査対象になる
プログラミング初心者も経験者も、全員一律この基準で最後のプレゼンに臨みました。
結論からいうと、今回の最終成果物発表のレベルは間違いなく過去最高でした。参加者に課していた合格足切り点もなんなくクリア。全員、最終成果物の開発も間に合わせプレゼンもつつがなく行いました。
全員分の成果物を発表したい気持ち山々ですが、今回は特に上位に入賞した6名の成果物にフォーカスして発表したいと思います。結局1ヶ月やってどれくらいできるようになるの!?という疑問の一つの答えになれば幸いです。
Find! : 自分の常識を変えるアプリ
ご紹介する一つ目は、キャンプ参加者の平田さんが作成したアプリ「Find」です。固定的になってしまう自分の視点や行動に一石投じ、新しい視点を見つけよう!という趣旨の遊べるアプリです。
みなさんが小さい頃「いつどこでだれが何をしたゲーム」みたいな遊びをしませんでしたか? 一人一人が5W2Hを割り振って面白い文章ができてみんなではしゃぐ……みたいなやつです。平田さんが作成したアプリはまさにその最新版。自らお題を決めることもでき、スロット形式で出て来るお題に答えていくといいねがつくというシステム。
発想はもちろんですが、成果物のコードがしっかりしており綿密だった点が大変評価されました。Twitterやnoteでもよくはやるハッシュタグのお題のニューバージョンとして、面白いサービスと審査員も感心しています。
Shareタピ:タピオカで繋がるクーポンアプリ
二つ目のアプリは福沢さんが作成した「Shareタピ」。現在も大人気のタピオカを、よりわかりやすくお得に楽しめるアプリです。
福澤さん自身がカフェでアルバイトの経験があることもあり、カフェを巻き込んだビジネスプランの作成は秀逸です。審査員からの「タピオカが廃れたらどうするの?」というツッコミにも、「はやるものに対して業態を変化させていくことが可能」という明確な答え。
こだわりの詰まったアプリは、最終コード評価も素晴らしく堂々の入賞を果たしました。
Foo-Fu:一人飯のさびしさを解決する飯ともマッチング
誰かとご飯が食べたいけど、友達も職場の人も忙しそう。そんなタイミングに遭遇したことの一度や二度、みんなあるはず。そんなときに使えるアプリを開発したのは、堀田さんです。
近年の一人飯、マッチングアプリなど市場規模や需要を調査しながらのプレゼンはビジネス視点から見ても秀逸です。平日課題と合わせて見事3位で入賞しています。
食事=知人と食べるもの、と誰もが当たり前に思っている常識をうちくだき、良い意味で食べるという文化に革命をもたらす面白いアイディアでした。
みんスタ: 次に来る”勉強動画”専用アプリ
多くの動画サービスが勃興する中、流行の兆候をみせつつある「勉強動画」。社員の中には知らない人も多かったのですが、はじめしゃちょーなどをはじめ多くのYoutuberがすでに「勉強している様子」の動画を配信しているそうです。
「一人で勉強する寂しさを埋める」「動画を再生/録画しているから携帯をいじらなくてすむ」など、勉強する上でのメリットを紹介しつつ、流行りそうな理由もちゃんと数字付きで紹介。
秀逸なプレゼンテーション、”勉強動画”をより扱いやすくした機能などが評価されました。
ミニスタ:学生向けストレージサービス
田内さんが作成したアプリ、「ミニスタ」は、勉強すべき科目の多い学生の課題や過去問のシェアに特化したサービスです。最終成果物の時点で、ほぼ「配信すれば使える状態」まで作りこまれていたとあって審査員も脱帽。
田内さんの調査によると、Googleなどが提供しているストレージサービスを、課題のシェア目的に使われていることは少ないそうです。LINEなどコミュニティアプリでシェアするのは一般的ですが、見つけにくい・必要な情報だけを得られないなどの課題も多いそう。
実際に今すぐにでも使いたくなるような機能が搭載された実戦向きのアプリです。平日課題などを総合的に鑑み、全体成績2位を獲得しています。
ねみみにゆうしゃ:10年前の自分の常識を覆すRPG
こちらが今回の最優秀作品、「ねみみにゆうしゃ」です。「変えたかったのは、大好きなRPGを自分で作るなんてできっこないと諦めた10年前の自分の常識です」と語る製作者の吉澤さん。プレゼン中に声が上がるほどのクオリティに全員感動!
画面は全てSwiftで書いているとのこと。ゲームバランスなども考慮し、すでに始まりからラスボスまで倒せる仕様が完成しています。
「クオリティ、アプリを作る動悸、プレゼン共に過去最高レベル」と審査員からも一言。終了後の交流会では社員数名が自分の携帯にダウンロードして遊び始めるほどの完成度です。
総評:夢を叶えるアプリを作ること
審査員総評の前に、泣く泣く紹介を諦めた全員のアプリに一言コメント。
・LOOK/中村さん
自分の生活を配信できるアプリ。5G革命を見つつ、これからの通信と”承認欲求”の向かう先について考えたアプリです。マネタイズの方法もビッグデータを用いるなど考えられていました。
・Ticket Pay/豊岡さん
労働力を即商品に変えられる求人アプリ。お金のない学生と商品のロスを減らしたい会社をマッチさせることによってWinwinの関係を生み出すことをゴールにしていました。
・Sports Casino/津國さん
統合型リゾートなどで注目を集めるカジノ。スポーツを対象に賭けができるアプリとして機能を作っています。リーガル面の問題を指摘されつつも、市場の大きさをきっちり調べ上げていました。
・Warakasu/志賀さん
自分の一発ギャグなどをあげられる、「超お笑い特化」の動画シェアアプリ。新しい面白い人を発掘したり、楽しく見ることができるコンテンツを増やしていきます。日常の笑いを増やしたい!という思いがベースに。
・bonds/永井さん
ホストと、ホストにハマりたい女性(=ホス狂女性)のマッチングサービス。ITの普及していない夜のお仕事の世界で、情報発進とマッチングをゴールにしていました。
・Thinks/分目さん
所有の幸福よりもつながりの幸福に着目したリコメンドアプリ。「あのお店のあの人に会いたい」「あの人がオススメの店に行きたい」といったニーズに特化しているサービス。
手前味噌で恐縮ですが……レベル、めちゃくちゃ高くありませんか? アイディア、着眼点、さらにアプリとしての完成度(お見せできないのが残念!)まで、正直ものすごくレベルが高かったです。非エンジニアの視点からでもサービスそのものが面白く、飽きない二時間の発表でした。
審査員からはこのようなコメントが寄せられました。
▼物を作るときは自分の原体験に向き合うとき。振り返りと試しの多い1ヶ月だったと思う。よくその努力がにじみ出ている発表でした。(人事顧問より)
▼最初のガイダンスの時に「1ヶ月寝ても覚めてもプログラミングを頑張れ」と伝えた通り、本当に頑張ったのだと思います。この努力を3ヶ月、半年、一年続ければどんな風になるか、想像できるようになってると思います。これからも「こうなりたい」を忘れずに(CTOより)
▼あっというまの1ヶ月でしたね。初心者がほとんどの中、今までで一番クオリティの高い発表でした。仲間を大切にこれからも頑張ってください(グループ会社CEOより)
▼皆さんお疲れ様でした。プロジェクトメンバーも含め、関わった人みんなが報われる素晴らしい結果だったと思います。1ヶ月でこれだけ頑張れたんなら、世界の常識くらい余裕で変えられる。今後も横のつながりや、VERTEXとの社員にどんどん頼って、どんどん成長してください。僕たちも「VERTEXのキャンプ出身だよ」と言ってもらえるよう成長します(COOより)
2019年、夏キャンプのまとめ
準備期間を含め1ヶ月と少し、キャンプ生の努力は眼を見張るものでした。8月いっぱいはまさに”プログラミング漬け”。他のことをやる暇がないほど追い込んで勉強を続けてくれたと思います。
今回のプログラミングキャンプ成功の秘訣を、僕はこのように分析しています。
・週一回、講義後のヒアリング。(授業の速度は?わからなかったところは?他の生徒を見ていてどう?など)
・メンターによる徹底的なサポート。(業務中、業務後もご飯に行ったり、本当にお疲れ様でした)
・ビジネス的な視点を持つための指導。(エンジニアリングだけではなく、成果物にどんな思いがあるのか語ってもらったこと)
・チーム戦を取り入れたこと(All or Nothing方式で全員で点数を追う形)
運営側の苦労話や、運営上気をつけたことはまた後日noteで公開します。本日はキャンプ参加者の勇姿を讃えてnoteを締めくくろうと思います。
本気で努力した1ヶ月があるひとと、ない人。その先の人生に大きな差が出るのは間違いありません。次回のキャンプの開催日程が決まり次第、順次Twitterでお伝えします。興味のある方はぜひ僕のTwitterをフォローし、続報をお待ちください。
1ヶ月、本当にお疲れ様でした!
[追記]
*2019/9/4 記事の一部を修正しました。