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昔の自分が、今の自分の背中を押してくれたとき
もう、かなり昔のこと。
私は社会人2年目でほぼ家出同然に近い形で一人暮らしを始めた。
元来、モノを潔く捨てられない性分であるにも関わらず、親と大喧嘩の末、ろくに片付けもせずに新生活をはじめたものだから、学生時代のものは実家にほぼそのままある。
最近、カラダを壊してこれ以上一人ではやっていけないかもしれないと思い始めていた。後ろ向きな理由で最悪実家に出戻ろることも選択肢の1つとして考えた。妹に和平交渉役を委任して、私は引っ越し準備がてら、おそるおそる実家の敷居をまたいだ。
袋戸棚の段ボールを開くと、小学生の頃の日記から大学時代のレポートに至るまでなんでも残っていた。
それらを1ページ、1ページ開いていると当時の自分の奮闘ぶりが蘇ってきた。一生懸命に未来のために頑張っていた昔の自分がいた。寝る間も惜しんで勉強していたあの頃。
あの時の自分の頑張りを「無」にするような決断をしようとしている自分が
情けなく、悔しさでいっぱいになった。
もう1回頑張ってみて、それでもダメだったら諦めよう。
このまま負けたらきっと後悔する。
この春に賭けてみる。
私はまだ明日を諦めないことにした。
ありがとう、昔の私。