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#日本学術会議への人事介入へ抗議する 菅野完・緊急スピーチ(書き起こし+動画)

ハンストを10月2日19時より開始し 10月12日夜要請を受け 著述家・菅野完氏即興スピーチ

司会:以前から座り込みをされている方がいらっしゃるのでお話を伺いたいと思います。

菅野:みなさん、こんばんわ。先週の金曜日から、ここでハンガーストライキをしている菅野完(すがの たもつ)と申します。私のようなものがこのマイクを握っていいのか、いまだによくわかりませんが、「喋れ」というご要請ですので喋らせていただきます。

ご存じの方もいらっしゃるかどうかわかりませんが、私の本職は物書きです。本来であれば、「物書きは権力と対峙するときにペンの力で対峙すべきだ」とたくさんの人から言われました。この10日間、いま11日目ですが官邸の前に座り込んだことに関して自分でも自問自答しました。

官邸を10日間ずっと眺めていて思い出したことがあります。私、子供の時にお爺ちゃんっ子で、お爺ちゃんがもっていた毎日新聞の戦前からのストックがあったんです。そのときに二・二六事件のストックがありまして、当時の毎日新聞は『筆の力』というコラムを書いていました。しかし、その時に毎日新聞は「筆の力及ばず」と認めたのです。

何故私がここでハンガーストライキをしようとしたか?単純です。菅内閣は安倍政権より悪質です。

(観衆:そうだ!!!)

何故ならば、今回の学術会議の任命回避は6名を任命拒否したことだけが非合法なだけではなく、99名を任命したことも非合法です。

学術会議に内閣総理大臣がもっている人事権は一方的な人事権、<羈束性がある>と行政用語で言いますが、推薦された者を唯々判子をついて認めるという権限しか認められていません。

99名が任命されたことも6名が任命拒否されたことも、内閣総理大臣の裁量が働いている段階で、もはやそれは全て非合法なんです。

この内閣はその非合法を承知の上でやってのけ、さらにその非合法を解語することなくいます。黒川検事総長を誕生させようとしたときは、非合法とわかっていたから、法改正を後からしようとした。しかし、この内閣はなんと、法改正さえしようとしないのです。

つまり連中は何を言っているかというと、「我々は選挙で選ばれたから、法律なんか関係ない」って言っているんです。法律なんか関係ないと言っている無頼漢に対抗するのにペンの力とか言っていられますか!皆さん!

今から87年前同じように、京都大学の学者に対する<学問の自由>への介入がありました。あの滝川事件のとき、京都大学の法学部の教授たちはこぞって辞表を提出しました。教授たちだけではありません。学生も自主的に退学を選びました。そうやって戦前の学者・学生は戦ったんです。

しかし、どうですか皆さん!

学者は戦っていますか?学者は何も戦っていない!

学生は戦っていますか?たまにここに来て、しょうもないスピーチして帰るだけじゃないですか!

何も戦っていない!

何も戦わず、綺麗事並べて法律を守ろうともしない、法律を守るどころか、それを破っても、俺たちは選挙で選ばれているから当然だと言いのける無頼漢に対峙していけると思えますか!

私は今、87年前の戦前の事例を出しました。

海の向こうアメリカでは、今、権力と戦おうとしている人達がいます。ブラックライブズマター/BLACK LIVES MATTER/BLMムーブメントです。彼らは、「黒人の命は大切だ」という理由だけで闘っているわけではありません。警察の横暴、ホワイトハウスにいるバカな奴の横暴に対する声を挙げています。

87年前の我々の先輩ができたこと。海の向こうで我々の兄弟がやっていること。我々ができなかったら申し訳がたたないじゃないですか!

(観衆 そうだ!!!)

戦いましょうよ!

明確に、あいつ(菅首相)まだ所信表明演説していないけれども、「法律を守らない内閣総理大臣なんて、内閣総理大臣じゃない」って言ってやりましょうよ!それが我々市民の権利であり、かつ、また義務なんじゃないですか!

(観衆 そうだ!!!)

ちゃんと戦いましょうよ!

僕みたいに自分の身体を傷つけてハンストしろとは言いません。しかし、ここに来て戦おうと思っている皆さん、是非自分の家、自分の職場、自分の学校に戻ったときに、それぞれの立場で戦ってください!

この戦いは、議会制民主主義を守り抜く戦いです。是非勝ちましょう。

ありがとうございました。

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