徒歩で国境を超える~ジョージアから日帰りトルコ
2022年の6月。
二回目のジョージア。
たった3週間だけの滞在だったが、7割仕事3割遊びという感じで日々を過ごしていた。
賑やかでパーティ街であるトビリシから集中するために黒海沿いにあるバトゥミという町に行き、毎日作業をしたり、散歩したりする日々を送っていた。
そんな中で、ある日、突然「そういえば、ここからトルコとの国境までどれぐらい?」とふっと思って調べた。
なんと!思っていたより近いじゃないか!
車で22分で、バスだと40分くらいで行けることを判明。
だったら、日帰りで行けるんじゃない?
と考えてみた。
シェンゲン育ちの私からしたら、隣の国に行くのは、隣の県に行くみたいなものだ。
しかし、日本人からしたら、船または飛行機じゃないと、他国に行けるなんて想像も付かないでしょうね。
…
日本人の友達と一緒に行くことになった。
バスに乗ってSuicaカードのようにジョージア銀行のクレカでバス内でチケットをピピっと購入。
その値段は、なんと0.3ラリ(約14円)です!
(参考に、首都であるトビリシは0.5ラリから1ラリに今年に入って値上げした。)
バトゥミから国境までバス一本で行ける超短距離だ。
国境に着くと、たくさんのパン屋さんと両替所が待っていた。あと、カジノw
歩行者専用入り口へ向かい、出国イミグレーションにたどり着き列に並ぶ。
順番が回ってくると、パスポートとワクチンパスポートだけを渡し、出国手続き完了!
免税店を通り、トルコ入国イミグレーションだ。
先ほどと同じく、パスポートとワクチンパスポートだけを渡し、スタンプを貰って入国済みだ!
ちなみに、ジョージア国内も、イミグレも免税店エリアも、トルコも、マスク着用一切なし!イミグレのスタッフですら誰もマスクを着用しない!!
ベロニカが入国できたのに、なぜか一緒に来ていた日本人の友達が入れないと言われている。
「ビザは?」
「いや、いらない。」
「ビザがないと入れない。このままジョージアに帰ってもらおう」
「え???!!!」
日本人もビザなしで入国できるのに、なぜこの流れに?!
気づいたら、友達が何かしらの書類を渡され、サインを求められている。
そのとき、もう1人のイミグレの方(担当者らしき方)が来て「どうしたの?何が問題なの?」と状況を見てイミグレのスタッフに問う。
状況を説明してもらい、担当者はパソコンの画面を覗いてみると「見てよ、日本人だよ。入れるよ!!」と指摘を出す。
先ほど入国できないと言っていたスタッフは「あ!問題ない!ごめんね!」と笑いながら友達に入国スタンプをパスポートに押した。
もう笑うしかない状況だ。
旅をしていたら、時々あるあること。
よかった!
外へ出ると「いえーい、トルコだ!」とワクワクしてくる。
ここら辺はどのような感じなのかと気になってしょうがない。
今回の目的は、最寄りの街へ向かうこと。
ジョージア人の話によると、バトゥミに住んでいるジョージア人はよくトルコまで買い物しに行くという。安いから。
イミグレの前で、タクシーなどが待っていて、トルコに入国してきた人に客引きしている。
私たちは、その声を無視して、街まで歩いていくと決めていた。
お散歩は楽しいし、歩いてたった30分で着くらしい。
海沿いに並んでいるアスファルト道を歩きながら、景色を楽しむ。
なぜか、ジョージアと違って、スロバキアでよく見かける植物を発見し、懐かしい気持ちになった。
町に辿り着いたら、最初はちょっとしたショッピングモールがあったので、見てみた。ジョージアと大して変わらない風景が待っていたので、ふらっと回り、街中へ向かう。
道沿いにたくさんの服屋さん、靴屋さん、食器屋さんが並んでいて、どれもとても安かった。ジョージアよりも。
ジョージア人がよく買い物しに来るからか、値段はジョージアラリとなっている。計算しないで済むので、便利だなと感じた。
この町はそんなにジョージアと変わっていないけれど、あっちこっちでトルコ人の中年男性がお茶を飲みながらバックギャモンというゲームで遊んでいる姿を見て、やっぱりここはトルコだなと思った。
ジョージア人も毎日バックギャモンをやっているけど、お茶とかではなくビールか別の飲み物を飲む印象が強い。
お腹が空いたので、レストランを探しながら、街中をぶらぶらする。
小さな町なので、そんなに選択肢がなかったが、結局オシャレな橋の上にある食堂のような小さなお店にした。
お店の人も凄く親切で、料理を説明してくれたので、選びやすかった。
そして、美味しかった!
最後に、トルコティーまで頂いた。最高!
食べ終わったあと、せっかくだからトルコのビールも飲みたいと思ったが、ほとんどのお店はお茶ばかりで、コンビニみたいなお店以外ビールをどこで買えるか分からなかったし、路上飲みが大丈夫なのかも分からなかったので、辞めた。
イスラム教のトルコだから、ビールを飲んでいいのかも心配だった。
結局国境へ戻ることにした。
途中に、お茶の専門店があったので、寄ってみた。
一緒に来ていた友達にとって、初トルコで、初トルコティーだったが、気に入ったのでお茶を買いたいという。
お店は、とてもオシャレで、たくさんのお茶が揃っていた。
お茶を買って外へ出た。
その時に、気づいた!
隣にある工場がただの工場ではなく、お茶の工場だったということに!
通りで、空気も甘いお茶の香りをしているわけだ!
町の郊外へ進むと、さらに新しい発見が待っていた。
普通の植物だと思っていた緑は、実はお茶畑だったんだ!
海があるし、茶畑もあるので
「もしかして、ここ静岡??」と友達と盛り上がった。
国境へ向かっている途中、やっぱりトルコビールを飲みたかったので、来るときに見かけたホテルまで足を運んだ。とてもオシャレな場所だった。
ホテルのレストランに着き、ビーチに近い席にした。他に誰もいなかったので、ちょっと貸し切り気分になった。
海を眺めながらの、トルコビールは最高だった。
一杯を飲んで、雨も降りそうだったので、国境へ戻ることにした。
幸い、雨は降らなかった。
そして、急ぐ必要は無かったので、イミグレ近くにある階段を上ったところにあるお店に行ってみた。お腹がいっぱいだったので、最後に缶ビール一杯だけを飲むことにした。
そして、またイミグレでの手続きを行い、トルコを出国しジョージアに帰ってきた。
帰りのバスが人込みで修羅場だったのはここだけの話w
ジョージアとトルコとの国境を歩いて渡るのは確かに、言われてみれば唯一無二の経験だ。
今回のトルコ滞在はたった4時間だったが、とても楽しかった!
応援されるとベロニカは空を飛びそうになるほど喜びます。