歴史考察 #160『 大阪・泉南にはかつて宮殿があった⁈』
こんにちは、véritéです。
GWに大阪の歴史博物館を訪れました。
館内には様々な資料が展示されていた中、もっとも印象に残ったのは「砂川奇勝」です。
大阪・泉南市にはかつて奇妙な形をした岩群があり、昭和初期には「泉南の砂川奇勝」といえば関西きっての観光地として有名だったというのです。
広大な範囲にひろがる松と砂岩が起伏をみせて連なるその様子は、日中は太陽に、夜は月の光に照らされて、まるで雪のように真っ白に輝き、人々を魅了したと。
現在は、宅地開発などにより、わずかばかりがその姿を残しているんだとか。
そんな「砂川奇勝」は「洪積期に海の底の砂や粘土が積み重なったものが隆起し丘陵となったもの」といわれ、雨水によって削られ、変形し、砂が流れる川のようにみえたことから、「砂川」の名がつけられたとありました。
「奇妙な形をした岩群」といって思い出されるのは、奈良・香芝市の「屯鶴峯(どんづるぼう)」です。
こちらは「火山活動により火山岩屑が沈積したものが隆起し、風化・浸食を経て奇岩群となったもの」といわれています。
いずれも白色で溶けたような雰囲気があります。
そして「白色で溶けたような奇岩群」といって思い出されるのは、トルコ・カッパドキアのホワイトバレーです。
こちらは「数億年前に起きた火山噴火により火山灰と溶岩が積み重なり、風雨に打たれて侵食がすすみ奇岩群を形成した」といわれていますが、古代の巨大な建築物が溶けたような雰囲気があります。
特筆すべきは石川・加賀海岸「長者屋敷跡」です。
何かが溶けたような流線型の白い奇岩群...
こちらは「奈良時代のものと考えられる土師器(はじき)や須恵器(すえき)の破片を見ることができるので住居跡ではないか」と推定されています。
ちなみに、静岡県磐田市には「長者屋敷遺跡」があり、そこは「奈良時代の役所の施設」とあったことから、加賀海岸の長者屋敷も、公共の大きな建築物だった可能性も。
かつて「砂川奇勝」があった遊園地の図を見てみますと、そこが「白い宮殿」のようにも見えます...✨
いずれにしましても、白い奇岩群が何かしらの建築物跡だったとしたら、ロマンが広がりますね✨
そしてそれはなぜ溶けてしまったのか...?!
これから白い奇岩群にも注目していきたいです✨