歴史考察 #89『クリスマスはキリストの誕生日ではない?!』
今年もあと2週間ほどでクリスマスですね。
私は7年半ほどドイツに住んでいたのですが、ドイツのクリスマスで初めて知ったことがいくつかありました。
まずは、クリスマスマーケット。
毎年11月末の週末からクリスマス前までの4週間、それぞれの街中で開催されます。
そこで販売される『グリューワイン(ホットワイン)』は、芯まで冷えた身体を温めるだけでなく、芯まで冷えた身体を温めるだけでなく、そのカップはその年や会場ごとに異なるデザインなので、お土産に持ち帰ることができるのが嬉しいです。
次に、アドベント・クランツ。
常緑樹の枝を丸くまとめて装飾したリースに4本のろうそくを立て、毎日曜日ごとに1本ずつ火を灯し、キリストの降誕を待ち望みます。
それから『アドベントカレンダー』
クリスマスまでのカウントダウントカレンダー。
24個の『窓』にはお菓子などが入っているので大人も楽しめます👍
そして最後は『セント・ニコラウス』の日!!
『セント・ニコラウス』の日??
そんなの聞いたことがない!!ですよね。
『セント・ニコラウス』とは、4世紀頃に実在した人物で、『サンタクロース』の起源となった人物と言われています。
とても慈悲深い司祭で、貧しい人々を援助し、人々から厚く信頼されていたそうです。
ある時ニコラウスは、貧しさゆえに娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知り、窓から金貨を投げ入れました。
このとき暖炉には靴下が下げられており、金貨はその靴下の中に...
おかげで家族は娘の身売りを避けられた、という逸話が残されています。
そんな彼の命日である12月6日、子どもたちにプレゼントを贈るようになったのが『セント・ニコラウス』の日の起源と言われています。
ちなみに『セント・ニコラウス』はオランダ語で、『ジンタークラース』と言い、それがなまって『サンタクロース』になったとも言われています。
あれ?
サンタクロースは、クリスマスの25日にプレゼントを持ってくるのでは??
そもそもクリスマスとは??
クリスマスとは、イエス・キリストの『降誕祭』ですよね。
我が家は無宗教ですが、娘の幼稚園はカトリックでしたので
毎年クリスマスにはキリストの『降誕祭』の劇をやってました。
でも知りませんでした!
『降誕祭』は『キリストの誕生日』ではなく、『キリストが生まれてきたことをお祝いする日』だったんですね!!
ではなぜ『降誕祭』が12月25日に行われるのでしょうか?
そもそもこの日ヨーロッパでは『冬至のお祭り』が行われていたそうです。
冬至は1年間で太陽の位置が最も低くなる日で、日中が最も短くなり、冬至を境に太陽が生まれ変わり、陽気が増え始めるとされています。
つまり、『太陽が生まれ変わる日』ということが『キリストの降誕』と結びついたのでしょうね。
いずれにしましても、プレゼントをもらうのはもとより、誰かにあげるのも楽しいですよね。
そこで思い出されるのは、サンリオが発行している『イチゴ新聞』です。
「世界のすべての国の人たちが、みんな仲良く助け合うにはどうしたらいいか、戦争や争うことはやめなければならないが、それにはどうしたらいいのか?」
「大切なのは互いのコミュニケーション。そのきっかけになるような小さな贈り物、高価ではなく、ちょっとした可愛らしいものを贈り合うことが良いのではないか?」
そんな思いから『スモールギフト・ビッグスマイル』を合言葉にサンリオを作ったとありました。
とっても素敵なお話ですよね✨
...ということで、12月25日はみんなが『スモールギフト』を贈り合い、世界中が『ビッグスマイル』で溢れますように💛
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