歴史考察 #31 『大阪市立美術館』は明治の博覧会会場だった⁈
「フェルメール」の絵を観に「大阪市立美術館」を訪れました。
現在「大阪市立美術館」では、「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」が開催されています♪
みどころは、フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」です。
壁の下からキューピッドが!! 絵画の世界は面白いですね♡
さて、そんな展示がある「大阪市立美術館」は天王寺公園内にあります。
天王寺公園はめちゃくちゃ広いです!!!
そして天王寺公園といえば、1903年(明治36年)にあの「第5回内国勧業博覧会」が行われた場所です。
「内国勧業博覧会」とは、明治時代、日本で開催された博覧会です。
国内の産業発展を促進し、魅力ある輸出品目育成を目的として、東京で3回、京都・大阪で各1回の計5回を政府主導で開催されました。
「内国勧業博覧会」会場は、どこもみな洋館だらけで、めちゃくちゃゴージャスなんです!!
それで、この美しい洋館はすべて壊されてしまったのか?とても気になっていました。
このことから、天王寺公園のどこかに「内国勧業博覧会」の面影がないかと常々思っていました。
「大阪市立美術館」の裏手には「慶沢園」という広い庭園があります。
大正期の「慶沢園」の奥に美しい洋館が見えます。
これが「大阪市立美術館」と思いましたが、「住友家15代住友吉左衛門」の本邸だったとありました。
「大阪市立美術館」は、1936(昭和11)年に「住友家茶臼山本邸」跡地に開館とありますので、この位置にあったのは間違いありません。
「大阪市立美術館」の正面玄関側は、見晴らしの良い高台にあります。
「内国勧業博覧会」の美術館の写真を見ると、大正期の「慶沢園」に写っていた洋館の正面に思えます。
話しを整理しますと、
大正期の「慶沢園」に写っていた洋館=「内国勧業博覧会美術館」
=「住友家茶臼山本邸」=大阪市立美術館
ということになります♡
外観はちょっと変わってしまいましたが、明治の「内国勧業博覧会」の美術館の面影を感じます♡
...そんなことを妄想をしながら、キューピッドが出現した「窓辺で手紙を読む女」を鑑賞しました♡
ちなみに、絵の中に絵画が描かれることを「画中画」といい、この絵の物語の意味を説明するために用いられたともいわれています。
キューピッドは湾曲した弓を持ち、仮面を踏みつけています。
「正直で誠実な愛だけが、嘘や偽善に打ち勝つことができる」というメッセージなのだとか.....
「正直で誠実な愛だけが、嘘や偽善に打ち勝つことができる♡」
フェルメール展は 9月25日(日)まで開催中とのこと。
「窓辺で手紙を読む女」はもとより、天王寺公園と「大阪市立美術館」の建築にも関心を寄せてみるのも面白いかもしれません^^