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歴史考察 #156『ウラングラスは安全⁈』

こんにちは、véritéです。
ウラングラスなるモノがあることを知りました。

ウランガラス(Uranium glass)とは、極微量のウランを着色材として加えたガラスで、真っ暗闇の中で紫外線ランプで照らすと、美しい蛍光緑色を呈します。

そういえば、こうしたグラスが幼少期の実家にあったような記憶も...

発祥はヨーロッパ(ボヘミア地方/現在のチェコ西部)で、ウランガラスが製造され始めたのは1830年代。

ウランが原子力に利用されるようになる1940年代までの間にコップや花瓶、アクセサリーなどの各種のガラス器がヨーロッパおよび米国で大量に製造されたようですね。

現在では民間でウランを扱うことが難しいため、米国およびチェコで、わずかな量が収集家向けに製造されているだけのようです。

日本では、岩城硝子、島田硝子などが大正から昭和にかけて、ウランガラスの食器・ガラス工芸品を製造していましたが、第二次世界大戦で終了。

気になるのはウランの人体への影響です。

ウランガラスのウラン使用率は1kgあたり1g程度で、放射線量の目安はグラス100gあたり数千 - 1万ベクレル程度だから、人体への危険性はわずかであると考えられているそうですが、ウランは、生体内に取り込まれると化学的な毒性を発揮し、それに加え、放射能を持つため、内部被曝の原因ともなり、特に腎臓がダメージを受けるとありました。

また、ネットの中には、骨董市で購入したウランガラス製のシュガーポットを放射線量計で計測したところ、最大値で3マイクロシーベルト(日本平均は毎時0.04マイクロシーベルトなので70倍!!)だったとの情報や、

ウラングラスのビー玉を指先でつまんだり、入っている小瓶に指を入れると指先がビリビリと痺れ、手のひらに乗せると手が全体痺れたとも...

こうしたことから、食器として使うことはもとより、身近に置いておくこともあまりおすすめできないと感じました。

そんなウラングラスのように電気を使わずして光るといえば、キノコやホタルイカ、蛍などが思い浮かびます。

キノコの発光原理は、「ヒスピジン」という物質に、光るキノコだけが持つ酵素が反応することで発光するといわれ、日本では14種類が見つかっており、そのうちの6種が八丈島で確認されています。

そしてホタルイカの発光原理は、「ルシフェリン」という発光物質に、「ルシフェラーゼ」という発光酵素が作用することによって起こるといわれ、それは、蛍の発光原理と同じようです。

そういえば、ライブで大活躍のペンライトも発光しますが、こちらの発光原理は、シュウ酸ジフェニルと過酸化水素との混合溶液の化学発光により蛍光を放つのだとか。

2003年、岡山県・人形峠で、人形峠の日本産ウランを使用したウランガラス「妖精の森ガラス」が開発され、2006年に開館した「妖精の森ガラス美術館」では、ウランガラスとともに、日本産のものを見ることができるようですが、もし観に行くようなことがあれば、ぜひ放射能測定器を持参してみたいものです。

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