【いろいろな日本語vol.4】
生徒と会話する中で、日本に行ったことがあるかという質問をしたことがあります。何人かの生徒は行ったことがあると教えてくれましたが、多くの生徒がコロナの影響で予定されていたホームステイがキャンセルになり、行ったことがないと答えてくれました。そして多くの場合、次のように私に言ってきます。
「日本に行ったことがありませんが、いつか私は日本に行くでしょう。」
意味は通じますが、なんとなく不自然な日本語のように感じてしまいます。きっと、I will go to Japan one day. や、I am going to visit Japan in the future. という意味合いなのだと思いますが、この場合日本語では、自分の意思が含意される、「いつか行くつもりです。」や「いつか行こうと思っています。」という表現の方が自然なのではないでしょうか。では、「〜でしょう」はいつ使うのでしょうか。
例えば、
「明日は雨が降るでしょう」(天気予報や空模様などから推測可能な場合)
「おそらく彼は来ないでしょう」(彼の性格や彼の置かれている状況などと照らし合わせて推測する場合)
「あなたは明日の試合に勝つでしょう」(「あなた」の力量から判断できる場合)
などの例文が思い浮かびます。上記したように、データなどに基づいて推測する場合や、知識や経験から判断できる場合に「でしょう」を用いるのではないでしょうか。