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海に飛び込む夢

3月12日

川崎を経ち、渋滞前のアクアラインをサクッと抜けて木更津へと渡る。
時折地図で方向を確認しながら、特に道も決めずに外房を目指す。

国道128号線沿いにある、トンネルを抜けてすぐの脇道に入る。
前から地図で気になっていたおせんころがしを見にきた。

国道の脇に入ったところから先は柵があって車両は入れない。
SRを置いて山の谷間の舗装路を歩いていくと崖に出る。

「おせんころがし」とは昔豪族の娘だったおせんさんが身投げをした場所というのが名前の由来である。
しばし風を浴びながら休憩し、次の目的地を考える。崖の上は乾いた風が吹き、雲間から時々暖かい日が差しておせんさんを偲ぶ石碑を照らす。

まだ昼前で時間はある。南房総の隧道に行くことにしよう。


切り立った崖の上の細道を走る。高いところは苦手なのでガードレール下を覗き込むと脚の力が抜けてしまいそうになる。でも怖いもの見たさで覗いてしまう。

小さな港街を見送った。

海際の小道は国道128号に合流する。
南房総まで128号をそのまま降り、安房グリーンラインへと入る。この道は車通りも少なく、路面も綺麗な快走路であった。

途中で林道畑2号線へと入る。
林道畑3号線と2号線は安房グリーンラインによって途中で分断されているが元々はひと続きの道だったのだろう。
最初は3号線も走るつもりだったのだがうっかり入り口を見落としてしまっていたようだ。わざわざ引き返す気分でもなかったので今回はパスし、2号線で海まで降りる計画。

舗装林道だが松の落ち葉で滑るので慎重に進む。


素掘りトンネルのある林道は探検している感じがしてワクワクする。
このトンネルは地層の境目が綺麗に見える。

トンネルを抜け、山を抜けると海が視界にちらっと現れる。
白浜の街へ降りてきた。
海沿いの国道410号に合流し、南房総の海岸を西へ。

ふかふかの原っぱでしばし休憩。
原っぱの奥には岩場があり、その先には太平洋が広がる。

しっかり走ったらお腹が空いた。
時間は昼過ぎになっていた。山の中にいると時間感覚が鈍くなってしまう。

くじらが食べたい気分だったので館山駅でくじら弁当買って原岡海岸で遅めの昼ごはん。


白米の上には鯨肉のそぼろ、しぐれ煮がのっている。

お腹が落ち着いたら国道127号線を北上し金谷のフェリー港を目指す。
休日夕方のアクアラインは通りたくないからね。

しかしフェリーもなかなかの混雑で、2便見送ることとなった。
港でびわビールを買った。帰ったら今日はこれを飲もう。
待合室でうたた寝をしながら写真の整理をする。


フェリーに乗れた頃にはもう日が暮れていた。


東京湾は明るい。

時間も遅くなってしまったので、久里浜港に着いてからは高速道路で帰ることにした。夜はまだ寒い。それでもオートバイで出かけるのには良い季節になったね。さて、びわビールを飲むとしよう。

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