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新規事業のアイデア考案方法と成功した事業アイデア3選

こんにちは、佐々木です。
今回は新規事業アイデアの考案方法について解説します。

今は4月ということで新年度の会社さんも多いと思います。
また新年度なので、新規事業にチャレンジされる企業さんやその新規事業にアサインされた方もたくさんいると思います。

今回はそんな新規事業で最も重要かつ、全員が苦しむ、アイデア出しについて解説をしていきたいと思います。

ただ、アイデア出しの前に、新規事業に取り組むにあたって大切なマインドについては、こちらで解説しています


新規事業におけるアイディアの重要性

具体的なアイデア出しの方法に行く前に、新規事業において、なぜアイデアが大事なのかを説明します。
私はアイデア=独自性だと考えています。
基本的に新規事業というのは売上0から始めます。
売上が0ということは信頼性が基本的には0の状況ということです。
その状態で売上が既にある商品と同じ便益を提供している商品を出すと、基本的には負けてしまいますよね。

なので、既に販売していて、信頼のある商品から、信頼0のこちらの商品に流れてきてもらうためにはアイデア、すなわち独自性が必要なのです。

逆に言うと、資金力やマンパワーがなくても、アイデアが秀逸であれば、資金力やマンパワーがたくさんある競合に勝つことができます。

なので、ベンチャー企業や中小企業が勝つための方法がこのアイデアなのです。
なので、新規事業においてアイデアは何よりも重要なものだと言えます。

新規事業で失敗するアイディアの出し方

ではここからは新規事業で失敗するアイデアの出し方について解説していきます。

①自分自身がターゲットではない業界での思い込み

まず一つ目は自分自身がターゲットではない業界に関して、思い込みでアイデアを考えてしまうことです。
例えばママ向け商材のアイデアを独身の男性が何の調査もなしに考えると、ほとんどの場合は検討違いのアイデアになってしまいます。

今のは極端な例ですが、よくあるのは社長や役員の鶴の一声などで始まったプロジェクトなどのパターンもあります。
市場調査や自信がターゲットではないものに対して、勘だけでアイデアを考えて突き進んでしまうパターンです。
これは高確率で失敗します。

②流行りに乗っかっただけ

2つ目は流行りに乗っかるという方法です。
この方法は一見、流行っているものを踏襲しているので、成功するように見えます。
でも実は、「流行りの本質」を捉えられていないパターンが多く、失敗する例が多くあります。
流行っているブランドはメディア等にも登場しますが、そこで語られる「流行りの理由」は実は表面的な内容であって、本質の理由ではないことも多くあります。
ただ、それを鵜呑みにしてしまって取り入れると、本来の流行っている理由ではない部分を強調したアイデアになるので、失敗してしまう確率が高くなります。

③自社の強みが活きないアイデア

3つ目は自社の強みが活きないアイデアです。
この方法はアイデア自体は悪くないものの、実行に苦労するというパターンです。
ラーメン屋がどんなにいいカフェのコンセプトを考えたとしても、実際には上手くカフェは作れないということです。

ちなみに新規事業で失敗するパターンについてはコチラで解説をしています。


新規事業で成功するアイディアの出し方

ではここからは新規事業で成功するアイデアの出し方について解説していきます。
具体的な着想方法と言うよりは、アイデアの質や考え方に重きを置いて解説したいと思います。

①新規性のあるアイデア

まずは新規性があることです。
これは冒頭でもお話したように、アイデア=独自性です。
なので、新規事業で名だたる競合達と戦っていくためには、アイデアに新規性はマストです。
なので、競合の完全なる真似では意味がないです。
基本的には競合から少しずらしたアイデアなどが新規性を生むことが多いので、競合から少しずらしたポイントにアイデアを持っていくと良いでしょう。

②他業界で成功事例のあるアイデア

2つ目は他業界での成功事例から学ぶ方法です。
これが最も確率高く、アイデアを量産できる方法ではないかと思います。
各業界での成功事例を持ち寄って、それを自業界に持ちこむにはどうすれば良いか、と考えていく方法です。
この方法であれば、「○○業界成功事例」などのWEB検索で事例はたくさん出てくると思います。
また、色々なビジネス系のメディアを参照していけば、各業界での成功事例は出てくるので、そこから転用していくパターンです。
この方法の良いところは、他業界である程度成功事例があるので、成功確率が高いですし、自業界では初の取り組みになるので、新規性も担保できる点です。

③新しい顧客インサイトを突くアイデア

3つ目は新しい顧客インサイトを突くことです。
これは難易度が高いですが、成功すれば大きく化ける方法です。
今迄のご紹介した方法は、顧客の課題があり、その課題を解決する方法で目新しい方法を考えるというアプローチでした。
今回は、その顧客の課題そのものを全く別のもので考えてしまうという方法です。
例えばスマホケースなどがあります。
スマホケースの元々の役割は、スマホを衝撃から守るためのものでした。
ただ近年では、何かしながらスマホを見たいという需要が増え、スマホが自立するようなケースが増えてますよね。
このように、スマホケースを使うインサイトが「スマホの保護」から、「何かしながらスマホを見れるようにすること」に変わったのをとらえれば、大きな売上を生むことができます。


アイディアが良くて成功した新規事業の例

ではここからはアイデアが良くて新規事業が成功した例について解説していきます。

①富士フイルム株式会社ーアスタリフト

これはとても有名な新規事業の例ですよね。
富士フイルム株式会社は、写真関連の商品やサービスを提供しているメーカーです。以前はフィルムで撮影されることの多かった写真も、デジタル化によるメモリーカードの活用によって市場規模が縮小しています。その中での新規事業の一環として、化粧品の開発をスタートさせました。

化粧品は肌への浸透力を高めるために、素材の粒子を細かくする必要があります。富士フイルムは長年培ってきた写真撮影用フィルムの製造技術を応用し、化粧品の開発に成功させました。
これは他業界(カメラの業界)での成功を活かして成功した事例のひとつと言えるのではないでしょうか。

②ラクスル株式会社

ラクスル株式会社は、印刷業界を代表する企業です。紙への印刷が見直される中で、同社は既存の出版物への印刷の他に、ネット印刷という新たな市場を生み出しました。元々の印刷技術を活かし、紙に限らずノベルティやアパレルへのオリジナル印刷など分野を広げ、ネット印刷の会員登録数No.1を達成しています(2022年11月時点)。

ラクスル株式会社は、従来は印刷は町の印刷屋さんに頼むのが通常だったところを、ネットで頼むようにするという「新規性」を活かした、アイデアで成功された例かなと思います。

③株式会社ヤマダホールディングス

株式会社ヤマダホールディングスでは家電量販店・ヤマダ電機を全国展開しており、その店舗網を駆使してリフォーム業界に参入しています。いずれloT(モノのインターネット)が普及すると、ほとんどの家電はインターネットに接続されると考えられています。そのため、ヤマダ電機は家電と住宅の融合に可能性を感じて、リフォーム事業に参入しています。

これは新しい顧客インサイトを突くアイデアですよね。
従来は家を決めてから、家電を決めに来る人が多かったと思いますが、家電を置くにはサイズなどを考えないといけないので、欲しい機能があってもサイズで断念することがあったはずです。
そこに注目して、そもそも住宅の設計から入ってしまうという斬新な切り口ですよね。
あとはリフォームや家電の買い替えは、新生活でひとつの家で住む家族の人数が変わるタイミングが多いはずです。
なので、そういった際に、1か所への相談で済むという利便性のインサイトも同時に突いていると言えます。

まとめ

今回は新規事業でのアイデア出しについて解説しました。

まとめると、失敗するアイデアの出し方は、
①自分自身がターゲットではない業界での思い込み
②流行りに乗っかっただけ
③自社の強みが活きないアイデア
で、

新規事業で成功するアイディアの出し方は
①新規性のあるアイデア
②他業界で成功事例のあるアイデア
③新しい顧客インサイトを突くアイデア

でした。

ちなみにアイデアを出した後の具体的な立上げのステップと、その後の実行の際の壁は下記で解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

冒頭でもお話したように、新規事業の成否はアイデアで決まると言っても過言ではないくらい、アイデアは大切です。
なので、新規事業を始める際にはしっかりと事業アイデアを磨ききることをオススメしたいです。


また、アイデアを出す際には、自社だけでアイデア出しをするのではなく、弊社のようなコンサルを活用いただくのも手です。
コンサルは様々な業界に携わっている場合が多いので、色々な業界の成功事例を案内することができます。
なので、新規事業でお悩みの企業様は、ぜひ弊社に一度ご相談頂ければと思います。
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