農業に必要なお金のハナシ
いつもご覧いただきありがとうございます、ベンチャー農家のなかたく( https://twitter.com/venture_nouka )です。
”食の当事者を増やす。”をミッションに長野県須坂市で「りんご」と「ぶどう」を作っています。プロフィールはこちら↓をご覧ください。
先日、農業で成功する1番のコツは「日記をつける」というnoteを公開したところ反響が良かったので、今回は「農業に必要なお金」について書きました。
銀行の残高が減り続ける日々
農業と他産業を比較すると「現金商売」でないことが大きな違いです。
例えば、FC飲食店であれば開店日から現金収入を得ることができ、その資金を元手に事業拡大や利益率向上のための設備投資を行えます。
一方で農業の場合は、機械代や肥料代・人件費等を先に支払います。そして、収穫を経てから現金収入を得ます。
その期間の収入はゼロになり、天災等で農作物が不良の場合は大赤字になります。近年は地球温暖化の影響で、そのリスクがさらに高まっています。
そのため、資金を元手に事業拡大を行う難易度が難しくなるため、大規模な農家が少ないという現状があります。
経営力がないという訳ではなく、産業の構造上そうなっているのです。
理想的な自己資本比率は◯%
上記で述べたように、農業にはさまざまなリスクがあります。これを知った上で、農業に挑戦したいという人が増えるとは到底思えません。
しかし、農業は国家産業でもあるため、行政は農業従事者を増やすために必死です。そこで様々な優遇措置を設けています。
例えば、日本政策金融公庫の「スーパーL資金」は、5年間無利子かつ個人で最大6億円まで融資を得ることができます。(普通の産業では考えられません)
上記のような政策を利用して、なるべく「手元」に資金を残しておくのが得策と言えます。
また、理想的な自己資本比率は「30%」と言われています。
もちろん優秀な農家さんは無借金経営を行なっていますが、0から始める場合は上記の比率を目指すと良いです。
農業をやるときはいくらかかるのか?
農業を始めるときの初期費用は、業態や品目によってバラバラですが、全国新規就農相談センターが行なった「2016年度新規就農者の就農実態調査」によると、土地取得代を除いた額は平均569万円となりました。(引用: https://www.kaku-ichi.co.jp/media/business/financing )
内訳としては、
・農地
・種苗
・肥料代
・農業機械代
・水道光熱費
などが該当します。
就農したばかりは「収穫まで無収入」「収穫しても売り物にならない」など、なかなか現金化につながらないケースも多いです。
そのような事態も踏まえ、自己資金を約500万円~600万円蓄えておくと精神的に安心できると思います。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。
理想的な自己資本比率は「30%」と言われています。もちろん優秀な農家さんは無借金経営を行なっていますが、様々なリスクに備えて、なるべく多くの資金を手元に残しておくのが得策と言えます。
気になった点や要望・質問は、ぜひコメント欄へ!
今後もこのnoteでは「農業」や「地方」を軸としたコンテンツをお伝えしていくので、ご覧いただければ幸いです。
農業の始め方に悩んでいる方は、実際に私が農業をはじめるために行った7つのステップを以下のマガジンで紹介しているので是非ご覧ください。