【#3】就農のための7ステップ(農業体験編)
いつもご覧いただきありがとうございます、ベンチャー農家のなかたくです。
”食の当事者を増やす。”をミッションに長野県須坂市で「りんご」と「ぶどう」を作っています。プロフィールはこちら↓をご覧ください。
今回は、私が地方で農業をはじめるために行った第3のステップ「農業体験編」を紹介します。
農業に興味はあるものの、「普段は都会に住んでいるから、農業をしているところはあまり見たことがない」「畑や田んぼはあるけれど、実際に農作業をしたことはない」という方がほとんどなのではないでしょうか。
都会に住んでいる方は、特に農業を実際に体験する機会が少ないと思います。そのため、普段は都会に住んでいる人が、農業体験をするケースが増えています。
まずはサマリだけでも覗いてみてくださいね。
・情報収集ができたら、実際に畑に出てみよう。
・農業体験は「自分に合っているのか、継続してできそうなのかを体験できる」貴重な経験。
・農業体験は主に3パターンあり、目的にあったものを選ぶべき!
第1のステップ「理想のライフスタイルを想像する」、第2のステップ「情報収集」は以下をご覧ください。
では、本編へどうぞ!
そもそも農業体験とは?
農業体験は、農業経験が少ない人が「農家の方の生業を実際に体験する」ものです。
田植えや稲刈り、野菜の植付け・収穫、果樹の栽培(摘果や剪定)や収穫、乳搾りや家畜の餌やりなどの酪農体験、花やハーブの栽培等々が該当します。
農業体験には、体験の期間や内容も様々なものがあります。収穫した農作物をその場で味わうことのできる1時間程度の体験型の観光農業もあれば、半日や日帰りで農家の人と作業を行えるものもあります。
このような短期間の体験のほか、指導を受けながら種まきから収穫まで体験できる数ヶ月~数年の長期間の農業体験・研修もあります。
農作業を通して、農業への理解を深め、食や自然の大切さを学ぶことができるでしょう。そして、体験期間が長期に渡るものでは、一通りの作業を体験して技術習得も目指せます。
農業体験をする5つのメリット
農業経験が少ない人が実際に農業体験をすることは、5つのメリットがあると考えています。
農業の仕事内容を知れる
農家の仕事は「野菜を作って、収穫すること」などとイメージはあっても、実際にどのくらい作業をしているのか、どのくらいキツイのかなどは体験してみないとわからないものです。
子供に食育ができる
普段畑や田んぼなどを目にしない土地で育った子供は、お米がどのようにできるのか、人参がどうやって生えているのかを知らないことも珍しくありません。
農業体験をすることで、実際に野菜が作られているところを見れるので、食に対する意識が芽生え、興味を促せるので食育にもつながります。
田舎暮らし体験が楽しめる
農業体験が行われるのは、都心からは離れた場所がほとんどです。また、日帰りの農業体験や田舎の古民家に宿泊できる体験もあります。
泊りがけで農業体験を行う場合は、農作業だけでなく、田舎だからこそできる自然の中での遊びや、郷土料理、そして地域の人々との交流を楽しめます。普段はなかなか見られない大自然や、田舎ならではの温かい料理を食べることで、田舎暮らしを疑似体験できるのもメリットです。
新しいコミュニティに参加できる
農業に興味のある人が増えていると言っても「周りにはなかなか同じ熱量で農業をしたいと思っている人はいない」ということがほとんどなのではないでしょうか。
農業体験に行くと、同じように農業を体験してみたいと思っている人たちと出会えるため、新しいコミュニティを作ることができます。
子供連れで参加した場合は、子供同士自然の中での遊びに盛り上がり、新しい友だちができるでしょう。また、親にとっても同じように、食育や農業に興味がある、同じくらいの年齢のママ友・パパ友ができるは嬉しいですね。
自分自身を見つめ直せる
日が昇ると同時に仕事を始め、日が沈むと仕事を終える。農業では当たり前の生活習慣ですが、普段このように生活している人は少ないですよね。農業体験をすることで、規則正しい生活をすることができます。
また、大自然と向き合い仕事をすることで、自分の人生やこれからのことをゆっくり考える時間も作れるでしょう。
普段は都会のたくさん人・モノ・情報があふれている中にいるからこそ、少し離れたところで自分自身を見つめ直すのも大切な時間になるでしょう。
農業体験の選び方とは?
農山漁村地域で体験することができる農業体験にはさまざまな種類があります。
地域の風土や気候により作ることのできる農作物は違ってきますし、地理的環境や気象条件によってもいろいろです。
ここでは、体験内容に基づいて下記の3つに分類してみました。
観光としての農業体験ツアー
「農業の仕事をみてみたい」「子供と楽しく参加したい」という方は、観光としての農業体験ツアーでカジュアルに参加することがおすすめです。
数時間から参加でき、泊りがけの参加の場合も数日の短期間での体験です。泊りがけの場合は、サマーキャンプのような雰囲気で、子供も一緒に楽しめますよ。
例として、私が拠点としている長野県の公式観光サイトに掲載されている農業体験ページをご紹介します。
ふるさとワーキングホリデー
「農業をしてみたい」「移住したい」と検討している人におすすめなのは「ふるさとワーキングホリデー」です。
ふるさとワーキングホリデーとは、総務省が行っている取り組みです。農業や観光・地域行事の手伝いなどの仕事を2週間〜1ヶ月程度、賃金をもらいながら行えます。
一定の期間特定の地域に滞在することで、地域の人達とも深く関わることができます。数日間の滞在や、旅行をしただけではわからない地域の魅力や、農業の仕事についても知れるでしょう。
まだ本格的には動き出せていないけれど、自分にあっているのか試してみたいという人におすすめの方法です。
実際に働く農業インターンシップ・アルバイト
「就農先を探している」という人におすすめなのは、インターンシップやアルバイトです。特定の農家で実際に賃金をもらいながら働くことによって、農業をして生きていくことがよりリアルな経験として体験できるでしょう。
また、就農する前に農家の働き方を知れるので、就農先を探している人におすすめです。自分が求めている働き方ができそうか確認してみてくださいね。
実際に農業を体験してみましょう
第1のステップで理想のライフスタイルを考え、第2のステップで情報収集ができたら、第3のステップでは実際に畑に出て、農業体験をしてみましょう。
就農を考えている人にとって、あこがれだけで仕事を選ぶのではなく、実際にチャレンジしてみて、自分に合っているのか、継続してできそうなのかを体験できるのは貴重な経験です。イメージと現実の埋め合わせができると、就農へのイメージがグッと近づくと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。気になった点や要望・質問は、ぜひコメント欄へ!
今後もこのnoteでは「農業」や「地方」を軸としたコンテンツをお伝えしていくので、ご覧いただければ幸いです。