ヴェナル軍曹
タイトル通り、UFOや宇宙人に関連する禍話リライトを集めたものです
リライト本vol.3発売後に行われたリクエスト企画。そこへ自分が送ったお題『天狗』を元に語っていただいたお話と、その関連話
※23年1月末追記 禍話公式より以下の通り、声明が出されました。 今後、特に大きな変更のない限り、私のリライトに関してはこちらの内容に準拠するものとします。 なお、朗読等で私のリライトを使用したいという方は、以下の文章をお読み頂ければ、と思います。 (この辺については、以前と変わりはありません) 平素よりご覧いただき誠にありがとうございます。 また、近頃はYouTubeでも自分のリライトを元に朗読していただくことも多く、あまりこういうことに慣れていないこともあって本当に
平成の半ば頃の話だという。 提供者であるAさん。 彼が休日の早朝に、目覚ましがてら、自宅の近隣を散歩していると。 ふと。 頭上から何かが降ってきて。 目の前の道路に転がった。 小石よりも小さい何か。 しかし、何故か妙に目についた。 拾い上げてみると。 薄茶色に汚れた、妙な形の白いかけらだった。 (何だろう、見覚えがあるような……) しばらく観察してから、その正体に気づいて。 「……ウワッ!」 Aさんは思わず声を上げ、それを放り出した。 人間の、歯であった。 大
会社員のAさんの話である。 「……『ワッ!』っておどかすやつが苦手、って言うとさあ。 『わかります。ホラー動画とかのそういう演出、嫌ですよね〜』 なんて返されるんだよ。 まあ、合ってるんだけど……、ちょっと違うんだよねえ。 う〜ん、言い方が下手だから仕方ないのかなあ。 自分がおどかされるのは全然いいの。他人がおどかされるところを見るのが、無理なんだよ。 いやまあ、無理になっちゃったっていうか。そのきっかけの話なんだけど……」 彼が大学生だった、ある夏。 サークルの部室で、
提供者であるAさん(女性)が高校生だった頃の体験。 当時、同じクラスにBさんという女生徒がいた。 絵に描いたような成績優秀な生徒で、それでいて快活な性格で誰とも仲の良い、非の打ち所がないような女の子だった。 そのBさんの様子が、ある日を境に、急におかしくなった。 顔色が悪く、明らかに疲労が溜まっているように見える。 目元にはクマが浮かび、本人曰く食欲が落ちているわけではないとのことだが、以前と比べると痩せたように、というか、やつれたように見える。 Aさんを始めとしてクラス
https://note.com/horror_qkun/n/n588ef682cab9 こちらの記事がどうも自分の記事、禍話リライトの無断転載、コピペのようで… 皆様方におかれましては、スキなどなされませぬようよろしくお願い致します。 (運営には報告済みです)
元は葬儀屋だというような物件は、よくない。 そういうお話。 どこの地方か。なぜ業種が変わったのか。 それらについては一切の情報が伏せられているが。 元は葬儀屋だった、という老人介護施設があった。 そこで夜間警備員のバイトをすることになった男性、Nさんの体験談である。 交通費は全額支給。 時給も、同じ地域の同じ業種と比較すると数百円は高い。 その他諸々の待遇も、かなり良い。 そんなバイトだったそうだ。 無事採用され、現場に赴いた、バイト初日。 先輩の案内の下、Nさんはまず
以前、とある集まりで怖い話が話題となったことがある。 突発的だったこともあってタネはすぐに尽き、いわゆるブラック企業の怖い話が主役となってしまった。 僕(怪談手帖の収集者、余寒さん)は聞き役に徹していたのだが、座の終わり頃になってお鉢が回ってきた。 結局、自分の知るその系統での怖い話。『つ』というひらがな一文字にまつわる怖い話を語ってみたものの、そこは語り慣れない素人の悲しさ。怖がってもらうどころか話の要点すら上手く伝わらず、何とも今一つな反応で終わってしまった。 (※禍話
『恐ろしい出来事』というものは。 曰く因縁の有無に関係なく、突然やってきて、去っていく。 そういうものらしい。 当時、某地方の大学院生だった男性、Kさんの体験談。 条件次第、ではあるが。大学生の夏休みは長くて暇なものだ。院生も、場合によっては、そうなることもある。 当時のKさんは、正にそういう学生だった。一年目にしっかり授業もレポートもこなしていたので、後は論文執筆のため、ちゃんとゼミに顔を出せばいい。そんな状況だった。 そんなわけで、二年目のその年の夏、Kさんは自室での
提供者である、鈴木さん(仮名、女性) 彼女が、某大学の院生だった頃の話。 大学院生ともなると、論文執筆の際に参照する書籍の量が膨大になる。 それらを持って大学と自宅を行き来するのも、かなりの重労働である。 それ故、ほとんどの大学でそうであるように、鈴木さんは学部から割り振られた自分の部屋、研究室に、書籍や資料を置いていた。 鈴木さんの通う大学は、学部生と院生で使用する建物が分かれていた。 院生用の棟は、表向きは夜間は閉鎖されることになっているが、実際は個々人に入り口の鍵が
『…俺のリライトよりも、本放送を楽しんでくれ!』 そう思っておりますので…
今更ながら。 この垢の自己紹介には、 『(リライトを)毎月十五日前後に投稿する予定』 とありますが。 十五日が水曜や土曜だった場合、つまり酩酊キャスや本放送と被る時は、前日、十四日に投稿することにしておりますので、よろしくお願いします
提供者であるAさん(男性)が、とある大学の院生だった頃の話。 Aさんの通っていた学部は理系である。 どんな学部でもそうだが、卒業論文を書くために、実験、解析、調査、そこから得られた精密なデータ。それらが必要不可欠となる。 卒論審査というのはそもそも厳しいものだが、こうした学部でのそれは、さらに輪をかけて厳しい。卒論審査が通らず、留年する学生も少なくない。 Aさんの年下の友人であるBも、そんな学生だった。 本人は卒論の内容に自信があったようだが、それが通らなかったことで、ず
とあるサバゲーグループの話。 あちこちの山野や廃墟でサバゲーを楽しんでいたグループだったそうだ。 その時も、彼らは某所の山中にてサバゲーを楽しんでいた。 二つのチームに分かれ、フィールドである山谷を駆け回る。 その内、一方のチームの形勢が次第に不利になってきた。 不利になったチームのリーダーが、メンバーたちに指示を飛ばす。 「よし! 一旦分散して、最初の方に見かけた地蔵さんのあたりで集合しよう!」 その指示に従い、メンバーたちが分散し、移動を始める。 だが、チーム全員
某大学のオカルトサークルが取材した当時、サバゲーを趣味としていた社会人、Aさんの話。 (※オカルトサークルについては『忌魅恐 序章』を参照) ある時、仲間内で。 今度はどこでやろうか。どこかいい場所はないか。 と、そんな話をしていたそうだ。 サバゲー用の正規のフィールドを使用すればいいのだが、毎回となると料金もバカにならない。 それに、彼らの生活圏の近場ではフィールドもそう多くはない。 すると、同じ場所ばかりでゲームを行うことになり、だんだんマンネリになってくる。 そ
Aさんという女性の、小学校の頃の体験。 ある年のこと。 Aさんのクラスの担任教師が、変な時期に、突然別の人に変わったそうだ。 普通、担任が変わる時期といえば、概ね、学年が上がって新学期になった時だ。 しかし、その先生は、夏休み前の中途半端なタイミングで、Aさんのクラスへやって来た。 もっとも、前任の先生は若い女性だったため、 (おめでたか何かで、急に休むことになったのかな?) と、その時のAさんはさほど疑問には思わなかったそうだ。 新しくやって来た担任も、若い女性だ
『自然仏』(じねんぼとけ) ……という話をしたのをきっかけに、話者の方から採集できた。 『お地蔵さんみたいなもの』についての話。 ※怪談手帖『自然仏』 提供者であるAさんが幼少期を過ごした集落には、鬱蒼と樹々の繁る一帯があり、鎮守の森めいた様相を呈していた。 しかし、彼の記憶する限り。 緑の奥にあったのは、社ではなく。 彼曰く『しし』とか『しし地蔵さん』と呼ばれる。 気味の悪い『何か』であったのだという。 「……お地蔵さんじゃないんですか?」 と問うと、 「……みた