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【ポイントは「逆転の思考」】1分でできる「抑揚」の付け方

もはや毎度のことですが、ボイトレに関係ない記事を書いた時の方がウケが良くてちょっとしょげていますYoshikiです。

「まぁいっか。タダで書いている記事ですからクオリティこんなもんっしょ。」

なんて思えたら最高なんですが、凝り性な私ですから、こんな程度で自分の実力を推し量られてたまるかよと、日々なるべく良い記事を書くことに専念しています。あれ、…凝り性?負けず嫌いの間違いじゃないか??


今日は抑揚のやり方(初歩編)について。

歌唱テクニックに直接関係のない記事が多かったので、歌唱テクニックの技を一つ書いてしまおうかなと思います。

抑揚って本来は、声量や声圧の変化でやるものなんですが、声量や声圧のコントロールってほとんどの人ができません。
(その理由はこちらから→【日本人なら必読?】多くの日本人の発声が悪いのは〇〇のせいだった

しかし抑揚が歌には超重要なものだというのも間違いありません。
はっきり言いますがビブラートなんかよりよっぽど大事です。

だけれど、巷で流行っているノウハウは

・マイクの距離で抑揚をつける(マイクの正しい使い方を覚えた上で相当練習をしないと、聞いている側には不自然な印象を与えてしまいます。)

・声量アップのためにって言って肺活量ばかり鍛える(ほぼ確実に下手になるからやめてください。)

などなど実用性に欠けている上、適切でない危険なノウハウが多くあります。

(だからネットで独学は危険なんです…)


ちゃんとしたボイストレーングを受ければ高い確率で発声を改善できますが、技術を身に付けるのには長い時間を要しますし、うまくなるまでの期間に抑揚が扱えないのはきっとつまらなくなってしまうと思います。
(体や喉に悪くなく、聴き手にも心地悪くないように歌うのって難しい事なんです)

じゃあどうしたらいいか?

その解決方法が

逆算式抑揚歌唱です。

硬い名前な上にネーミングそのままですが(笑)

どういうことかっていうと、歌う前に抑揚をあらかじめ計算しておくんですよ。

例えばバラードを歌う時、

(普通の場合)
Aメロ…普通に歌う

Bメロ…少し大きく歌う

サビ…大きな声で歌う

のようにされている方が多いですね。
このように大抵の皆さんは、サビになると大きい声で歌うんだと思うんですが、考え方を変えるんです。

(逆算式抑揚の場合)
Aメロ…極力小さく歌い、

Bメロ…控えめに、しかしはっきり歌う

サビ…普通に歌う

一言でいうと「サビ以外を小さくする」ということ。


なんでこんなことをするのか??

理由は3つあります。

まず一つ目の理由が、

「(ほとんどのアマチュアシンガーは)大きな声を出す時、発声が悪くなり不安定になるから」です。

普通に声を出すだけでも高音に移ると苦しそうに歌われる方が多いのに、サビになって大きな声を出そうとしてしまったらその難しいのが合わさってしまい、まともに歌いこなすが至難の業になります。(大抵の曲はサビに高音がきますからね)

二つ目は、

「ただ抑揚をつけるだけなら、声量は必要ないから」です。

多分これは訳がわからないと言う方もいるかもしれません(笑)
そもそも抑揚ってなんだってところが重要なのですが、

抑揚とは、「差」です。

小さいところと、大きなところの差の大きさこそが抑揚の正体なんですね。

※最後の一つは、「インターナルダイナミクスを取り入れる余裕ができるから」と言うのがありますが、こちらについてはひとまず置いておきます。


それらを踏まえて、先ほど例にあげた二つの図をさらに具体的にしていきます。

(普通の場合)
Aメロ…普通に歌う(80%)

Bメロ…少し大きく歌う(90%)

サビ…大きな声で歌う(100%以上)

と言うように、コントロールできるギリギリのライン以上で歌われてしまっています。(聴いている側にとっても歌っている側にとってもシンドいはず~_~;)

その上、各パートごとの差は10%ほどですから、少し伝わりづらく、実際にはそれ以下になってしまうかもしれません。

(逆算式抑揚の場合)
Aメロ…極力小さく歌い(20〜40%)

Bメロ…控えめに、しかしはっきり歌う(40〜60%)

サビ…普通に歌う(60〜80%)

こうすることによって無理なく歌えるし、各パートごとの差も2倍の20%ほどになりますのでとても表現に余裕が生まれます。

そして、パートの中での抑揚の幅を持たせる事が容易になるのでワンフレーズ間での抑揚(インターナルダイナミクス)を使うこともできるんです。
※ただし、これは初心者には非常に難易度の高いテクニックですので最初はできなくても大丈夫です(笑)


これだけのメリットがあるのに今まで通り無理な歌い方をしますか…??

安定して大きな声が出せるようになってからも使える基礎的な技ですので、是非お試しください!


まとめ

事前に曲の中で最大音量にしたいところを80%に設定してから、他の部分の声量を決めましょう。
1分もあればなんとなく書き出せると思います。

よほど使いこなせる方でもなければマイクコントロールはごまかしのテクニック、小手先のテクニックですから、カラオケの点稼ぎでもない限りやらない方がいいと思います。
ちなみに、発声があまり良くない方にとっては、今回紹介したテクニックを実践するのも少し難しいかもしれません。

音量のコントロールがそもそもできない場合はボイトレした方が早いので試しに受けてみてください。
(ボイトレの選び方についてちょっと注意点を記事にした事があるのでご確認ください→【そのレッスン、似非じゃない?】ボイストレーニングって何??


今日はここまで〜ありがとうございました!

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Yoshiki /Vocal coach
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