和風幻想2023 兎の話
ARTs*LABo様主催の「和風幻想2023 兎」に出品したATC作品についての小話です。
今回はパーソナルカラーがメインテーマです。「和服を着た女の子×四季を代表するお花」のシンプルな構成にしました(当初は普通の女の子でしたが、タイトルに兎が入っていたので急遽うさ耳を生やしました)。
■ 画材について
線画:普段はミリペンを使用していますが、自然光の柔らかな雰囲気を出すのが難しそうだと思い、鉛筆線画に初挑戦。ボードタイプのATCではトレース台が使えないので、トレーシングペーパーに線画を描く⇒ペーパーの裏面を鉛筆でまんべんなく塗る⇒ペーパーの表面から線画をなぞる、というアナログな方法で転写。
用紙:今回はファブリアーノエキストラホワイト(多分アルティスティコ)細目をセレクト。繊細なぼかしやグラデーションが作りやすく、優しい雰囲気になります。特に肌の透明感がとても綺麗に出せて驚きでした!やっと自分好みの紙に出会えた気がします。
絵具:引き続きホルベイン、ターナー、シュミンケの水彩で着彩。
久しぶりに名刺を新調したかったので、比較的構図がしっかり固まっていた春・夏を先に仕上げて入稿(慣れてきた分、秋と冬のラフが若干適当…)。
■春×桜
シースルーバングとアンティーク和服で今風の着こなしに。明るく軽やかなスプリンググリーンとオレンジのリップがポイント。4作品の中で最もバランス良く仕上げられました。
■夏×紫陽花
格調の高い正統派訪問着イメージ。柔らかくしっとりした空気感を纏わせました。4作品が揃うと上半分のスペースが寂しくなってしまったので、グリッターペンで雨粒を追加(スキャン画像だと汚れのように見えますが、原画はキラキラしてて綺麗です…!)。
■秋×紅葉
他の3作品と比べると一回り顔が小さくなってしまったので、ベレー帽を被せてバランス調整。タートルネックも合わせてシックな和洋折衷スタイルに。オータムカラーはこっくりと深みがあり、艶やかで大人びた雰囲気が出せますね。
■冬×椿
構図自体は一番悩んだ作品。モダン風にすることは決めていましたが、当初のぱっつん前髪だと主張が強すぎて他の3作品と雰囲気が揃わず…ハチワレ模様の兎から着想を得て、センターパートのハンサムショートにしたらピタっと当てはまりました。青みピンクやビビッドカラーが特徴の一枚に仕上げました。
当企画は2023年2月1日(水)~4日(土)@Gallery CORSO(神保町)にて開催です。ぜひ原画を見に来て下さい!