ATC mini*O.18・東京『童話』の話
ARTs*LABo様主催の「ATC mini*O.18・東京『童話』」に参加します。今回出品した作品についての小話です。
メルヘンチックな雰囲気に仕上げたく、刺繍デザインが似合う題材として「親ゆび姫」と「赤ずきん」を選びました。
親ゆび姫は春の日差しを思わせる彩度・明度の高い色合い、赤ずきんは秋の空気を感じる彩度・明度の低い色合いで対比構造に。
サブテーマには民族衣装とステンドグラスを取り入れています。親ゆび姫はウクライナの衣装にチューリップ。赤ずきんはブルガリアの衣装にブドウのデザインにしました。
また、透明水彩のセットを最近購入したので、慣れるためにも基本の色塗りは水彩で頑張りました(一部コピックとアクリルを使っています)。
たまたま画材BOXからアクリル12本セットが出てきたのですが、刺繍の模様を描くのにぴったりで良かったです。
ボード(紙)は水彩初心者でも扱いやすく、コピックも併用できそうなホワイトワトソンに。
さて、べた塗り作業をする中でマスキングインクを取ろうとした際、時間を置きすぎたのか表面まで剥がれる悲劇が…!もうどうしようもなくなってしまったので、泣く泣く赤ずきんの絵はボツとなりました…
普段使っているカスタムペーパーは表面がつるっとしていてマスキング耐性があるので、同じテンションで作業していました。
調べたところ、ミツワのマスキングインクは粘着力が強いみたいですね。大変勉強になりました(血涙)。
結局、親ゆび姫のみ会場に送り出すこととなりました。背景はピンクのチューリップと青空で爽やかに。登場キャラクターのカエルとツバメも入れてみました。
ウクライナの民族衣装は全体が可愛いのですが、何より頭のヴィノク(リース)が本当に素敵。お花やリボンで彩られていてとても華やかなのです。
水彩やアクリルも取り入れたことで細かな着色が可能になり、コピックオンリーより表現の幅が広がりました。コピックの通常ニブでははみ出しや滲みが出来てしまうため避けていた画法にも挑戦できそうです(スーパーファインニブに付け替えもありますが、労力とコストに限度がありますし…)。
プロフィールカードも刺繍風のデザインにしました。いかにも水彩らしい淡くて柔らかな色合いも憧れますが、鮮やかな色を使う方が楽しくて自分に合っているような気がします。今回のことで、目指すべき方向性が見えてきたようなきっかけとなる作品になりました。
当企画は2022年8月12日(金)~14日(日)@ART FORUM One's 自由が丘にて開催です。ぜひ原画を見に来て下さい!