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文系大学院生のノウハウ②
ごきげんよう。
今日も今日とて無為なる1日を過ごしてしまったような気がするので便利情報をお届けします。今日はダッシュのショートカットキーとレポートの書き方について。
今回のショートカットキー:emダッシュの打ち方
Mac→ shift⇧ + option⌥ + " -(マイナス) "
Windows (Word)→ Ctrl ^ + " -(マイナス) "
Windows (他のアプリ)→ Alt + " 0151 "
たまに論文でダッシュだろうところでマイナスを使っている人を見かけるので、意外と簡単に入力できるよ!という共有です。
他のショートカットキーもクイズノックの記事で胡桃さんが特集されていたので合わせてぜひ。
ちなみに、ダッシュの種類と意味についてはこちら
レポートや論文の書き方について
哲学専攻に行く予定の学部性は卒業論文の射程が決まらない人も多いと思います。論文とは何かもわからないまま卒業したという人もよく耳にします。
そもそも論文以前にレポートのセオリーがわからないという人も。
文理共通の大前提「調べてまとめて考察する」のがレポートや論文です。
私はわからないまま学部を卒業しましたが、哲学においても同じです。共通しない点は「調べる対象」と「考察」に割く分量です。
評価が高いレポートは、①形式が正しいことに合わせて、②「自分で手を動かしている」か「調査対象が明確で先行研究を多岐に渡って調べている」ということがあります。
①と②の要素を踏まえたレポートを書く方法が自然と身に付くということはないからこそ、レポート指南の文献が大量に出回っているのです。
だから、まずはレポートの手順をおさえましょう。
各大学が出しているレポートや論文の手順書(マニュアル)で、最も完結かつ読みやすかったのはこちら。神戸国際大学の「レポートの書き方ver. 1. 2」。
多くのレポート指南本に共通する要素が、視覚的にもわかりやすくまとめられています。特に重要な点は「スケジュールの調整」が明記されている点です。
https://www.kobe-kiu.ac.jp/wp-content/themes/kiu/pdf/i-01_report_guide_eco.pdf
哲学科が関心を絞るには — 一緒に考えよう —
早速ダッシュをつかいました。漢数字と連続だと目がチカチカしますね。
さて、レポートの手順がわかり、教員から論題が出された段階でもまだレポートが書けないということがあります。なぜか。
理由の一つには、レポートの根幹となる「調査すべき対象」が想像できないほど曖昧である、ということが考えられます。
教養科目等だと、授業の中で教わった知見を生かした課題解決というパターンが多いので調査対象も明確で書きやすいです。しかし、文系レポートではテーマが曖昧で書きにくいパターンも多いことでしょう。
私が過去に出題され、大変苦しい思いをした課題がこちら。
講義では、西洋哲学の各思想家による、存在論における様々なアプローチを概観してきました。そこで、これらについてあなた自信が「哲学した」内容を記述してください。
わたしが「「哲学した」内容」ってなんでしょうね。おそらくこの教授は、レポート出題の文言が無味乾燥なものであることを恐れ、大学卒業後も生きる思考力みたいなのを想定しているのかなと感じますが、これが自分の能力判定基準にもなって、単位にもかかわる学生からしたらたまったもんじゃない。
もちろん、悩みながらなんとかして書いた文章の価値はなにものにも代え難いものです。「哲学とは」に真剣に向き合えることは、哲学科とて多いか少ないかわからない程度に見えないものになっています。
しかし、取り組むことは同じなのです。調べてまとめて考える、これに尽きます。例に出したレポートも、授業で教わった内容を簡潔にまとめつつ、そのなかでもレポートのテーマにしたい内容に絞って深め(できれば文献や先行研究を見つけ)るという工程がなければ評価対象にもならないことでしょう。
関心と研究対象の結びつけ方
私も四苦八苦しているところですが、哲学科に入ると「まず探究すべきこと」というのは多くの場合呈示されないのではないでしょうか。
教授の研究内容に関係なく
「自由に調べてどうぞ。やっぱり図書館に行ってふと手に取った書籍が関心になるっていう偶然もあるよね。そういうのが大事だったりすると思うんですけどねぇ。」
要は「哲学の海へ行ってらっしゃい。関心が見つかったら帰っておいで」なところが多そうです。
これには理由があって、学部で卒業し、哲学からは足を洗う職業に就くのならば卒業論文では好きなことさせた方が学生のためだよね、という考え方があるようです。
しかし、就職するならなおさら卒業論文執筆を通して
リサーチの仕方
自分の関心との向き合い方 (関心のないものとの向き合い方)
リサーチした内容を定型の文章にまとめ上げる能力
を実際に獲得して、それらの技術を獲得したという自信が必要でしょう。
そこで、今まさに大風呂敷をひろげ四苦八苦している私は多くのパターンの論文を読むという仕方で、関心との向き合い方を醸したいと考えています。
したがって、現在どんな学会があり、なんの研究があるのかをある程度把握することは学部生にこそ重要であろうと思うわけです。
学会に参加するというわけではなく、どんな研究者がいるか、哲学と名のつくことにはどんなものがあるのかを手が届く範囲で知る、ということです。