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「やらないこと」を決める

大型連休が終わった。

 僕は旅をし、よく本を読んだ大型連休だった。休みが続くと「やりたいこと」や「やっておきたいこと」をするいい機会だと思う。資格の勉強とかダイエットとか、「今後も続けよう」なんてことを連休中に始めることも多いだろう。

 僕はスポーツを観戦するのが大好きだ。プロ野球は小学生の時からオリックスファンだし、サッカーも好きで、Jリーグの川崎フロンターレと徳島ヴォルティスのファンだ。特に徳島ヴォルティスは、ちょうど徳島で大学生をしているときに「四国勢で初めてのJ1昇格」を果たした。J1に居続けることはできなかったが、とても感動したのを覚えている。いまだにプレーオフを勝ち、昇格が決まった時の新聞号外を大切に持っている。

 それくらいスポーツを見るのは大好きなのだが、ひとつ入っていないものがあった。プロ野球やJリーグはもちろん、モータースポーツやゴルフ、海外サッカーなども見ることができる「DAZN(ダゾーン)」だ。「ホンマにファンなんかよ?」と疑われてもしかたないが、僕はこれまでDAZNに入っていなかった。これまで、たまに現地で試合観戦するが、大半はスポーツニュースや、youtubeの公式チャンネルにupされるハイライト動画しか見ていなかった。

 理由はいくつか挙げられるのだが、大きく2つある。ひとつは「料金がradikoプレミアムと比べると高かった」こと。ふたつめは「スマホの携帯回線では見られるのか怪しい」ことだ。radikoプレミアムは月378円で比較的安価だが、DAZNは月1,980円で、すこしためらってしまっていた。そして、外出先で観戦するためにはデータ通信の速度が速くなければいけない。だが、僕のスマホは格安SIMな上、安価なSIMフリースマホだったので拾える電波の種類が少なく、あまり回線速度が速くなかった。そんなことが、僕がDAZN加入をためらわせていた。

 大型連休の時、旅行以外では家に居ることが多かったのでWi-Fi環境もあるし、1か月無料というのもあるので、試しに加入してみることにした。最初に思ったことは「なんじゃこれは!!!!!?????」だった。「オリックスの試合は毎日見られるし、JリーグはJ1、J2、J3全部見られるやん!」と衝撃を受けた。リアルタイムで見られなくても、見逃しで1試合フル観戦できるのも、とてもうれしく感じた。「こんなん、入らな損やん」と連休中むさぼり見た。

 大型連休があけ、普段の生活が再開した。平日は忙しく、会社から帰宅する電車に乗っている間は回線速度が遅く、あまりDAZNを見ることができなかったが、待ちに待った土日がやってくると、川崎フロンターレ、徳島ヴォルティス、オリックスほかのJ1の試合など、数試合観戦した。

 そこでふと気づいたことがあった。「これずっと見てしまうから、DAZNだけで土日が潰れてしまう」。DAZNでスポーツ観戦することはとっても面白いし、楽しい。だが、大型連休と同じように何試合もフルで観戦していると、土日の大半の時間を消費してしまう。これでは、ほかのことが全くできない。

 DAZNにはリアルタイムの試合が終わると、ハイライト動画を別に作成し、見ることができる。でもこれはyoutubeにupされているものと同じだ。フルで観戦してこそDAZNで見る意味がある。

 悩みに悩んだが、僕はDAZNを解約することにした。一人の可処分時間は限られている。スポーツ観戦は大好きだが、スポーツ観戦のみだけが大好きではない。DAZNは、毎日ヒマであれば構わないが、土日しか休みの無い僕には面白すぎるコンテンツだった。「面白すぎるからやめる」というのは初めてだったが、「やらないことを決める」いい機会だった。

 今後もスポーツ観戦は趣味のひとつだし、オリックス・川崎フロンターレには優勝して欲しいし、徳島ヴォルティスにはJ1に昇格して欲しい。現地にも観戦する予定だが、DAZNはまだしばらく我慢しようと思う。もっと僕がヒマな仕事につけたらなあ…

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veleta(ベレタ)
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