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きょうの校閲23「予言と預言」

 なにかを予想することが楽しい。競馬が好きなように、馬券もそうだが自分の予想した展開が的中すると脳汁が出るのだと思う。「人気の、あの馬が勝っちゃうならこの展開しかない」と予想していたものが、その通り来てしまった時、馬券は外してもあんまり悔しさを感じない。

 いろいろ予想して「ああなるか」「こうなるかも」と周りに予言することが多いのだが、昨今のフジテレビの話もいろいろ予想していたことが当たったり、外れたりした。

 まず当たったのは「系列局のCMにも出稿停止が相次ぐ」だ。まずは九州電力が九州各県の系列局に、フジテレビ制作番組の出稿停止のニュースがあった。系列局に取ってはとばっちりだろうが、フジテレビ制作の番組が多い局はかなり苦しむパターンになりそうだ。

 外れたのは「株価大暴落」だ。上場しているフジメディアHD内では、売り上げこそメディアコンテンツ事業が多いが、営業利益としてはサンケイビルなどの都市開発・観光事業が大部分を占めており「メディアの赤字を不動産の黒字で埋める」状況だ。「株主総会に出たい」という思惑買いも働いたのだろうが、株価はむしろ上がっている。

 こんな当たった外れたの予言ばかり。預言者のようにはなれないので、「予言」と「預言」の違いを知っておこう。

予言:未来を予測して言う。exノストラダムスの予言。
預言:神から預かった言葉を伝える。ex預言者ムハンマド

 何かを予想することは頭の体操にはいいと思うのだけれど、テーマはもうちょっと楽しいものにしようかな。フジテレビの番組を、子供の頃楽しく見ていた最後の世代にとっては、あまり考えたくない時もある。

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veleta(ベレタ)
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