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きょうの校閲15「花と華」

 僕のこれまでの人生はひとことで言えば「地味」だ。社会人になってから特にそう思うようになった。華やかな世界には一度も行ったことがない。野村克也さんが言っていたように、花で言えば「月見草」な人生だと思う、しかも悲しいことにまだ咲いてすらいない。見る人が見れば「雑草」と一緒だ。

 一度くらい「ひまわり」のような華やかなスターになってみたいものだ。中華料理屋で天津飯を食べながら、そんな寂しいことを考えていた。

 そんな「花」と「華」にも違いがある。

:一般用語、植物。ex生け花、言わぬが花、傘の花が開く、花形役者、花の5人衆、花の都、花道
:主に形容表現、限定的に。ex火事とけんかは江戸の華、大会の華、華々しい、華やか

 野村克也さんが比較した「ひまわり」はミスターこと長嶋茂雄氏のことだ。野球を詳しく知らない人でも功績は知っていると思う。彼ならいろんな人から声を掛けてもらえるだろう。

 僕に掛けてもらえる言葉は「お水おかわりいりますか?」くらいだ。

 一花咲かせたいなあ。天津飯の餡がしょっぱく感じた。

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