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嘘を愛する女を観て

 嘘をつかれた時の態度が人間の価値を決めると思う。

 人に嘘をつかれたとき、いろんな反応があるだろう。激昂する者。泣く者。理由を問う者。〜。そこには、人間の度量というか器というか、そういうものが顕れてしまう気がする。

 自分はどうなるだろうか?

 学生時代(特に中高)はいわゆる陰キャラを突っ走っていた僕は、いじめとも言えない微妙(裏を返せば絶妙)ないじりを受けていた。いじめといじりの違いは受け取る側が苦痛となるかうまく処理できるのかだと思うので、いじりと思っている僕は、当時はうまく処理できていたのだろう。嘘をつかれることもあった。

 当時の僕は反論も仕返しも出来ない子供だったので「言わせとけ」と黙っていた。学校のことも「自分がしっかり連絡など間違えなければ嘘をつかれても対応できる」と考えていた。

 そんないじりも卒業と同時に無くなり、大学でも起こらなかった。なので、今嘘をつかれたらどう対応してしまうのか自分でも分からないけど、おとなし目で終わってしまうのかなと思う。

 同棲していた小出がクモ膜下出血で倒れたと知らせを受け病院へと向かった主人公の河原。そこで、小出という名前は偽名で、研究医という肩書も嘘だったことと知る。目が覚めない小出を前にして「なぜ嘘をついてまで付き合っていたのか?」「小出は何者なのか?」という疑問に立ち向かおうとする。

 僕は立ち向かおうと思えるのかな…。自身が無いっす。

 あ、あと川栄李奈の演技が上手くてとても驚きました。あの役だからこそかもしれませんが、他の役も観てみたいと思いました。

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veleta(ベレタ)
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