
きょうの校閲36「騒乱と争乱」
これまで長い間デフレに苦しんでいた日本が、ようやくインフレに転じそうな状況になってきた。価格変動の大きい生鮮食品やエネルギーはすでに大きな上昇をみせている。
テレビやラジオ、新聞でも「キャベツが〇〇円で買えない」と話題になっている。僕からすれば「キャベツの旬は春や秋なのでそら高いでしょ」と思うのだが(一応冬キャベツの品種はあるが、春秋より出荷量は少ない)、たぶん都会の人は旬という概念は無いのだろう。
もちろん前年同月比でも高いので、価格が上がっていることは確かだ。普段高い時期な上に、さらに高くなっているので手が出せない金額になってしまっている。そんなお金は無いので、僕は旬の比較的安い野菜を買うようにしている。身近に買うものの値段の変化によって、世間でもインフレデフレが認知されてきたかなと思う。
アメリカではトランプ大統領が「政策金利を下げろ」「関税を上げるぞ」とFRBや他国に圧力をかけている。
政策金利を下げるとお金を借りやすくなるので、インフレにつながる。関税を上げると輸入品の価格が上がるのでインフレにつながる。どちらの制作もインフレにつながっていく。現在のアメリカのインフレ率は2025年1月で3.0%。2024年11月の2.4%から徐々に上昇している。インフレ率が上がっている状況で、さらに上がりそうな政策を実行しようとしているので「矛盾してない?」と思うのだが、止める人はいるのか。
トランプ大統領の積極性は評価している。ガザ地区の争乱に歯止めを効かせて停戦を実現しているし、ウクライ戦争も停戦への動きを見せている。戦争なんてやらなくていいなら、だれもしたくないし見たくない。
ただし、極端なインフラを誘発させそうな政策は「アメリカ国内で騒乱が起こるのでは?」と不安を覚える。株価が上がりそうなのは喜ばしいことだが、アメリカ国内の消費がコケるとちょっと怖い。
騒乱:治安の乱れ。ex各地で騒乱が起こる、騒乱罪。
争乱:争いによる世の中の乱れ。ex争乱の世。
日本は少数与党になり専制的な勢いは無くなったが、予算を通すために自民公明与党はどの野党と組むのか。それでインフレと経済成長が同時に進むか、デフレへと逆戻りするのか大きく決まると思っている。持ち株も一度見直す必要がありそうだ。
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