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B1 第3節vs群馬クレインサンダース

game1はマーク・スミスが大爆発の43得点のアンストッパブルな活躍を見せ勝利を収めたが、game2は群馬もしっかりアジャストし、ディフェンスの修正だけでなく、オフェンスでもインサイドへの意識を高めながら、細川を中心に効果的に3Pを沈め、1勝1敗で星を分け合う形となった。
今回は試合の内容というより、第3節までの6試合から見えた長崎の現在と今後を考察していきたい。

オフェンスの1stオプションは誰?

前節の北海道戦ではJBと馬場のツーメンで互いに得点を重ね勝利、今節の群馬戦game1はスミスのアンストッパブルな活躍により勝利。
この3つの勝利の要因はオフェンスの1stオプションが明確で、かつそのオプションがしっかり機能したという点である。しかし、群馬戦game2ではその1stオプションが機能しなかった時にどう次の打開策を見出すのかという課題がはっきり浮き上がった。もちろん、群馬戦game2において、長崎の山口が4/5で3Pを沈めたのは、この問題に対する一つの答えではあったと思う。
しかし、筆者が最も気になるのが、ボールのシェアがあまりよろしくないという点だ。きっとスミスがコートにいる時は彼が1stオプションはなるだろう。しかし、群馬戦game2のようにその役割を止められた時、次のオフェンスオプションはどうするのかという点が明確でなかった。当然ながら、2nd、3rdオプションはJBと馬場になるのだが、この繋がりが群馬戦game2では合わなかった。

外への意識。期待に応えた山口颯斗

そんな中、筆者が今までと違ったなと思ったのが、山口の役割だったと思う。前述したが、この試合で山口は4本の3Pを決めた。記憶が正しければ全てコーナーからだったと思う。
(見返す時間がなくて誤ってたら🙇‍♂️)
4本決まったことも良かったのだが、それ以上にコーナーステイの選手へ明確に3Pの意識でパスが供給されたことがが大事な注目点だ。もちろん今までも3P試投はあったが、正面もしくは45度からのショットが多かった。それも当然悪くはないのだが、ディフェンスを崩してからのショットにはなり難い。コーナーがフリーになると言うことは、インサイドへのアタックにより相手のディフェンスが収縮した場面やPnRなどでディフェンスのズレを作り、ローテーションさせることで生まれる。
長崎はスミス、JB、馬場のドライブやPnRなどでインサイドの収縮やディフェンスのズレは既に作れるオプションはあり、相手もそれを警戒してくれる。裏を返せば、対長崎はのインサイドのディフェンスの意識は常に高い。この強力なインサイドアタックを活かすためにも、山口に限らず狩俣、高比良あたりがしっかり外を狙い決めてくるとオフェンスのバリエーションは広がっていくに違いない。

リバウンド問題の解決とジェバイヴ・フロイド

今の長崎にとって、勝ち負けに大きく作用するのはこのリバウンド問題だろう。どんなに相手にタフなショットを打たせても、オフェンスリバウンドを取られてはそれまでの頑張りがリセットされてしまう。長崎のスタイルとして、ショウディフェンスを多用することで、1・5や1・4のPnRで、ビックマンを引き出された後にパスを上手く捌かれるとリム周りがどうしても手薄になる。この事自体はプレッシャーディフェンスの代償でもあり、仕方のない面でもある。大事なのは、プレッシャーにいった選手以外がしっかり、ローテーションできるか、ディナイでしっかりパスコースを潰せるか、プレッシャーにいった選手はいくなら最後まで激しく、戻るなら素早く戻る判断が必要だ。そして、ディフェンスで頑張った後のリバウンドを全員でしっかり収めていきたい。ディフェンスを頑張り、タフショットまで持ち込んだのに、オフェンスリバウンドで簡単に得点されるのは、体力的にも精神的にもダメージが大きい。自分たちの頑張りを無駄にしないためにも、リバウンドは全員でしっかり掴んでほしい。

リバウンドに限らずではあるのだが、フロイドのフィットがなかなか上がってこないのは個人的に気になる。エドゥが日に日に頭角を見せつつあるだけに、ここにフロイドもフィットしてくれば、と言う気持ちが強くなる。身体能力は間違いないものがあるのだが、なかなかその実力がプレーとして見えない。スクリーナーとしてスクリーンに行った後にリターンを受けても、すぐに味方を探してパスを選択しようとする。それが3Pライン上、またはそれより外であれば致し方ないと思うが、それがフリースローラインのエルバー辺りであれば、リングアタックしてもいいのではと思ったシーンが多々あった。正直、リングにアタックしてこないとわかってる選手ほどディフェンスしていて楽な選手はいない。オフェンスのメインになれる選手が多いだけに、なかなか積極的にいくことを求められる場面は少ないないかもしれないが、ディフェンスにアタックしてくるかもしれないと思わせることは大事だ。ゲームを通し回数が少なくても、インサイドやエルバーでの1on1を仕掛けるシーンがあってもいいと私は思う。それが難しい選手なら諦めるが、フロイドにはまだまだ証明してほしい部分があるし、信じている。

【群馬戦の総括】

強力なアタック陣と外をいつでも射抜けるシューター陣が揃ったチームと如何に戦うのか。
筆者的に今シーズンの長崎の大きな見所であり、やはり収穫も課題も多くでた良いゲームだったと感じた。
群馬もシーズン始まったばかりということで、まだまだ仕上がりに荒さがある中で、ここの能力は前評判どおり高く、順調にチームが仕上がってくると、間違いなくCS争いに絡んでこれる良いチームだった。
この序盤に良い試合を作ってくれた群馬クレインサンダーズには感謝である。
大阪戦を挟んで、週末にはリーグ最強かもしれないリムアタック陣とシューター軍団を擁する千葉Jとの対戦を控える。
その前に群馬という素晴らしいチームと戦えたのは、千葉Jと闘ううえで大きな収穫があった。
週末には群馬戦での課題が1つでも多くプラスになることを願っている。

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