【完成度の差】B1第10節game1 vsアルバルク東京
結果は37点差で完敗に終わったgame1。内容も完全に支配された印象であった。目の前で観戦し、感じた感想をまとめてみます。
選手構成こそ違いはあるが、似ているスタイルの対決
東京も長崎もともにハーフコートのオフェンス・ディフェンスを重要視するスタイル。違いというと、東京はサイズのある帰化選手のロシターを中心にサイズとフィジカルで優位性をとれるロスター。長崎もガードに外国籍のスミス、アジア特別枠のエドゥに日本人ビッグマンである川真田を擁し、リーグ全体で比較してもサイズは大きいクラブの1つでありながら、平面での優位性を活かすスタイルである。似たスタイルを目指す両チームながら、そのアプローチと完成度には大きな差があり、その差が今日のゲームの勝敗を分けたと思う。
ズレを活かす精度の差
今回はここに大きな差があったと感じた。
長崎は東京のガードとビッグマンのPnR(1・5のPnR)に対し、ショウディフェンスでプレッシャーをかけていたが、東京はそのショウに対し、その他の選手がしっかりパスを受けれるポジションを取り、長崎のディフェンスが来た瞬間に素早いパスムーブをみせ、フリーの選手(長崎のディフェンスのズレ)に対し、エキストラパスを的確に供給し続けた。結果、フリーの東京の選手がスリーないしハイローからのイージーバスケットで得点を重ねた。
長崎も同様に1・5のPnR等でディフェンスのズレを作ろうとしていたが、チームオフェンスのコミュニケーション精度は東京のような完成度の高いオフェンスに展開できず、ミスマッチが生じている場所にパスを供給できず、結果ズレが生じてない場面で勝負することになり、東京の高さとフィジカルを活かしたディフェンスを崩すに至らなかった。
東京の完成度の高さ
目の前で東京のバスケを見て感じたのは、細かい部分まで突き詰められたチームバスケの練度の高さには、正直驚きを隠せなかった。
具体的にはスクリーンの正確性、パスの精度、各選手の共通理解、ポジション取りの正確性、そして何よりアドマイティスHCのバスケを理解が選手、スタッフ全員に浸透してる。アドマイティスHC体制も4年目ということを考えれば、当たり前と言えば当たり前なのだが、今年の東京はレギュラーシーズン中に崩れることは恐らくないだろう。そう思えるほど、チームの完成度が高い。
そんな相手だからこそ、気持ちで負けてはいけない
じゃあ、どうすればアルバルク東京の牙城を崩すのか。カギを握るのはファールトラブルではないかと私は思う。特に東京の外国籍選手のファールトラブルが東京相手に風穴を空けるためには必要である。そのためにも高さ、スピードのミスマッチをしっかり突いていかなければならないし、リム回りでのシュートやペイントアタックはいくなら力強くいってほしい。今回の試合でも中途半端なショットになってしまったり、軽いシュートになりがちなシーンが多々見受けられた。バスケットに向かっていくと決めたなら、最後まで力強くアタックしてほしい。その姿勢はシュートが落ちてもファールを誘えるかもしれない。その積み重ねが次第に東京のリズムを崩し、長崎に良いリズムを持ってくるキッカケになってくる。
完成度の高いチームが1番嫌がるのは果敢に攻めてくるチームである。
今回もイージーなショットを落としてしまった場面が続いたところから、東京に走られてしまった。
イージーなシチュエーションこそ力強くいかないと案外シュートは落ちるもの。
最近の長崎はイージーなシュートミスから流れを掴み損ねる場面が多い。
ここは今一度、東京という強敵に対してズレに対して、力強くアタックする意識を見せてほしい。
もし、その意識で東京相手に勝ちを奪えたならば、チームはまた新たなキッカケを掴むことになるだろう。