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連敗だけど希望あり?長崎ヴェルカの横浜戦マッチレビュー

2025年1月4日と5日、長崎ヴェルカはホームのハピネスアリーナで横浜ビー・コルセアーズを迎えて、新年初戦となる2連戦を行った。結果は連敗という悔しいものに終わったが、試合内容には今後の成長が期待できるポイントが数多くあった。この記事では、この2連戦を具体的なスタッツや試合経過を交えながら振り返り、見えてきた課題と収穫について詳しく分析する。


【第1戦】
逆転負けで露呈した「試合終盤の課題」

1月4日に行われた第1戦は、長崎ヴェルカが序盤からリズム良く攻撃を展開。第1クォーターでは馬場雄大がインサイドから確実に得点を重ね、マーク・スミスが3ポイントシュートを決めるなど、チーム全体がアグレッシブに動いた。特に、ディフェンスでは横浜のエースであるキーファー・ラベナに対してダブルチームを仕掛け、簡単なシュートを許さなかった。この結果、第1クォーターは22対21とリードして終了した。

しかし、第2クォーターに入ると、横浜がリズムを掴む。ラベナがアウトサイドとミッドレンジで得点を重ね、流れを引き寄せた。また、横浜の速攻が機能し始め、長崎は一気に追い上げられる形となった。それでも、長崎はマーク・スミスの3ポイントや馬場のジャンプシュートで粘り、35対33とリードを守ったままハーフタイムを迎えた。

後半では、長崎が第3クォーターで勢いを取り戻し、馬場の連続得点とスミスのシュートで最大12点差までリードを広げた。しかし、第4クォーターになると横浜の猛反撃が始まった。ラベナを中心にした速攻や、外角からの3ポイントシュートが次々と決まり、逆転を許す。さらに、終盤には長崎のターンオーバーが続き、最後のチャンスを活かせなかった。試合は75対79で終了し、惜しくも逆転負けを喫した。

第1戦スタッツ

•馬場雄大:18得点(FG成功率66.7%)
4リバウンド、4アシスト
•マーク・スミス:9得点(3P成功率40%)、6リバウンド
•チームリバウンド:39(横浜34)
•横浜:キーファー・ラベナが12得点、5アシスト

【第2戦】
インサイドの差が勝敗を分ける

翌日の第2戦は、横浜が序盤から圧倒的な力を見せつけた。特に、インサイドプレーヤーの圧倒的なフィジカルとリバウンド力で、長崎を終始圧倒した。横浜はインサイドの得点に加え、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを量産。これに対し、長崎はシュート成功率が低迷し、オフェンスで苦しい時間帯が続いた。

第1クォーターから横浜は主導権を握り、特にリバウンド争いで明確な差をつけた。横浜のビッグマン、マイク・コッツァーとダミアン・イングリスがゴール下で無類の強さを発揮し、攻守ともにチームを牽引。これに対して長崎は、馬場とスミスが個人技で得点を重ねたものの、チーム全体での連動性が欠けていた。前半終了時点でスコアは39対43と一進一退でハーフタイムに入った。

後半も状況は変わらず、横浜のディフェンスが長崎の攻撃を封じた。長崎はゾーンディフェンスを試みるも、横浜のアウトサイドシュートが次々と決まり、差を縮めることができなかった。最終スコアは67対90で横浜の完勝。長崎は2連敗となった。

インサイドの要の成長に期待

第2戦スタッツ

•馬場雄大:13得点(FG成功率41.7%)
3リバウンド
•マーク・スミス:19得点(3P成功率75%)
•チームリバウンド:33(横浜27)
•横浜のスリーポイント成功率:50%(11/22)

【明確になった課題】

今回の2連戦で、長崎ヴェルカのチームとしての課題がより明確になった。

1. リバウンド争いの改善

横浜との2試合を通じて、リバウンド数で大きな差をつけられた。特に、オフェンスリバウンドを相手に許したことで、セカンドチャンスポイントを多く奪われた。インサイドでのフィジカル強化とポジショニングの改善が急務だ。

2. 試合終盤のメンタル管理

第1戦では終盤のターンオーバーやミスが逆転負けの原因となった。試合が進むにつれて集中力を維持し、プレッシャーのかかる場面での冷静さが求められる。

3. 攻撃のバリエーション

馬場とスミスに得点が集中し、他の選手の貢献が少なかった。特に、インサイドからの得点力が不足しており、全員が攻撃に絡むバランスの取れたオフェンスが必要だ。

【希望の光】

一方で、収穫もあった。馬場雄大は2試合を通じて安定感のあるプレーを見せ、チームの中心として存在感を発揮した。マーク・スミスのアウトサイドシュートも、相手ディフェンスを引き付ける上で重要な役割を果たした。また、若手選手の一部は短いプレータイムながら、積極性を感じさせるプレーで今後の可能性を示した。

馬場雄大

【次節への展望】

次節は1月10日、アウェーでの広島ドラゴンフライズ戦。広島は強力なインサイドプレーヤーを揃える難敵だが、長崎がどのように今回の課題を修正し、反撃に出るかが注目される。リバウンドの意識と、複数の選手が得点に絡む攻撃が鍵を握るだろう。

注目ポイント

• リバウンド争いの修正
• 試合終盤での集中力の向上
• 新たな得点源の発掘

長崎ヴェルカにとって、今回の横浜戦は厳しい結果となった。しかし、課題が明確になったことで、次に繋がる改善の余地が広がった。今後の試合でチームがどのように成長していくのか、ファンとして注目し続けたい。

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チーム一丸

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