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生きぬく息ぬき

 一昨日、朝から友達から電話が来た。「家のアイロンが壊れた。貸してほしい。アイロンかけてほしいものあったら持ってきて、あと台も」とのこと。いや、取りに来いよと一瞬思ったがそこはひとまず飲み込んだ。前に業務スーパーのレジ横で買った成犬のチワワが二匹くらい入るような巨大なエコバックにアイロン、台、服を詰め込んだ。

 気分が良くなるほどの晴れ。寒くもない気温。手にある荷物の重さだけにストレスを感じつつ、徒歩5分程度の道のりを経て友達の家へ。つくやいなやドサッとストレスを床に置き、解放される。手の色が正常に戻る。

 昼前までダラダラし、昼からあったリモートでの講義に備え、パソコンの起動やプリントの整理をしたが、二人とも空腹に襲われ、コンビニへ向かう。商品名にまで旨味を込めたラーメンを一人一個手に取りレジへ。パッと会計し、また友達の家へ向かう。

 ラーメンを片手にリモート講義に参加。2コマ連続なので3時間はパソコンの前。ドライアイになりかけた。リモート講義は緊張感が無くつまらない。

 夕方、やっとリモート講義が終わりひと段落。またダラダラする。すると突然友達のアイロン講座が始まる。自分でアイロンをかけることは今までも今後もないが、一応参加した。しかし、講師の飽きで講座開始1分で終了。

 一日はすぐに終わる。気づけば夜になろうとしている。夜ご飯を悩み、いつも行く定食屋に行くことにした。その日の日替わり定食はチキンカツだった。「日替わり2つで。」即決。

 数分で定食がやってきた。ご飯、みそ汁、チキンカツ、サラダ、冷奴、浅漬け、すのもの、ヤクルト。これだけついて700円。味はどれをとっても美味さと懐かしさと安心感を与えてくれる。15分程度で食べ終わり友達と雑談していると、お店のおばあちゃんが激熱の缶コーヒーくれた。火傷必至なので家に持ち帰ることにした。お会計の後、少しおばあちゃんと雑談して、店を後にした。

 そのまま、解散して帰宅。着替えて、4年間使いこんだ座椅子に腰掛けもらったコーヒーを飲もうとするもまだ熱い。面白いくらい熱い。ぬるい一日を過ごしてしまったことにカツを入れられているような気分だった。

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上海蟹取引男
チキン南蛮定食をたべます。