2GRエンジン+S/C搭載のGRX133 マークXのエンジンが吹けない。その意外な原因とは!?2GRエンジン搭載車両に起こりがちなトラブルは・・・?
今回紹介するGRX133は以前のnote
マークX Toms+M S/C車両のサスペンション選択に見る
我々ビークルフィールドのサス交換に対する考え方を開示!
と言う記事に出て来た車両です。
オーナーから連絡が入り
「夜勤終りに駐車場から発進させ300メートルくらい走行したところで
回転数が上がらずガタガタと車が前後に揺れエンストしました。
2速で回転数でいうと4000くらいで頭打ちしたような感じです。
レッカー搬送され、現在ロードサービスで保管されており
受入れ可能となればそちらに搬送していただけるようです。」
との事。
すぐさま入庫OKの連絡を行い、実際にマークXが搬送されて来ました。
恐る恐る実際にエンジンを掛けてみると、案外普通にスタートし
アイドリング付近では若干重そうな音がする物の結構普通に回っています。
軽くアクセルを踏んでみてもフワ~んとエンジンは回るので
おやっ?
と思ったのも束の間、発進させようとアクセルを少し深めに踏み込むと
回転リミッターが作動したかのようにエンジンが回らなくなり・・・。
ん~過去にも一度こんな感じの症状を診た事があるような・・・。
ロータスエキシージを含め2GRエンジン搭載車の最大のネックは
ロッカーアームが外れてしまうと言うトラブルです。
ZN6 86の様にロッカーアームがエンジン内部から飛び出る事はまず無く
ロッカーアームが外れた瞬間にエンジンは一気におかしくなるので
そこですぐにエンジンを切れば大事には至らずに済みます。
ただ、この症状の場合
ロッカーが外れた気筒では明らかに圧縮比がおかしくなるので
1番から順に圧縮値を測って行くと
2番も
3番も
4番も
5番も
6番も多少のバラ付きはある物の
ロッカーが外れてバルブの動きがカムに連動していないような
いわゆる一目でわかる、おかしな数値と言うのは見受けられません。
スコープを使ってカム山の動きを見ていても
6気筒とも正常な動きをしている様です。
圧縮を測る際にはプラグを外しますので
1番から順に並べて診ても、ピストンとゴッツンコしているとか
電極が落ちてると言う症状は見当たらず
いよいよアソコが逝ったか?
と言う疑念が深まります。
もうすこし詳しい状況をオーナーに確認してみると
「実はこうなる少し前シフトミスでオーバーレブをしてしまいまして
その後エンジンチェックランプが点灯していました。
数回エンジンを掛け直して見ましたが消えないので様子見してましたが
特に不具合は無かったので
そのまま乗っていたら急に吹けなくなってしまい・・・。」
オーバーレブと言う言葉が出て来ましたが
ロッカーアームは飛んでません。
果たして今回の不調の原因は・・・?
その原因を有料ページにて解説して行きます。