見出し画像

③商品の特徴を知る

株式・投資信託・不動産・FX・・・資産運用と聞くとそれだけで難しそう、どこから手を付けるのか入り口すら分からない、貯金していればいいっしょ!そんな意識を持つ方が多くいるかと思います。プロではないこその素人目線でその入り口レベルの知識を共有します。第3回目は「商品の特徴を知る」です。

#3 金融商品の特徴を知る~安全性/流動性/収益性の着眼点で各商品を理解する~

第2回では、貯金していれば資産運用は不要?の問いに答えるため、金融商品を理解するための着眼点として安全性/流動性/収益性の3つを紹介致しました。今回は、その観点を踏まえ世の中には実際にどのような金融商品があるのかに触れていきます。

世の中にはどのような金融商品があるのか?

はじめて資産運用を始めるときに何から始めるべきか、その絞り込みをする前段階として、世の中にはどんな金融商品があるのかをここで記載します。各商品の詳細は様々な情報源に譲ることとして、各商品の概要に触れ、それぞれの違いのみにフォーカスを当てて説明します。

画像1

株式とは?

投資の代表であり仕組みがわかりやすいものです。上場している企業から自分の投資したい会社を選び、買った時よりも売るときの方が株価が高ければ値上がり益を得ることが出来、また配当金や株主優待を得ることも出来ます。銘柄選択や投資時期がうまくいけば、大きな収益が期待できる(収益性が高い)一方で、値下がりリスクや企業の倒産リスクも存在するため、ハイリスク・ハイリターンの商品です。また、日本株には「単元株」と呼ばれる最低購入売買単位が設定されており、100株以上でないと買えないケースが多く、購入には多くの資金が必要です。米国株には単元株はなく1株から購入可能です。

国債とは?

国の借金で、発行時に決められた利息をもらえるとともに、満期まで持てば元本が戻ってきます。国が利払いと元本を保証しているため、安定性が非常に高いです。一方で超低金利のため収益性は低く、ローリスク・ローリターンの商品です。ただし、証券会社が個人向け国債の販促のために現金をプレゼントするキャンペーンをやっていることがよくあります。

社債とは?

各企業が必要となる資金を調達するために発行する「債券」のことで、借用金額・返済日・利息があらかじめ決まっています。リスクは各企業の信用力に依存し、一般に信用力の低い企業の社債ほど利息が高く設定されています(安全性の低い社債ほど収益性が高い)。リスクが低い定期預金や国債よりも高い利率が得られ、基本的には満期になれば全額償還され、株式よりも安全性が高いです。一般に、少額では購入できない傾向があります。また、債券価格は金利と逆に動くという特徴があります。すなわち金利が上昇すると、債券価格は下落します。例えば1%の利息が付く債券を持っており、世の中の金利が5%に上昇した場合誰も1%の債券を買ってくれないため、本体価格を下げるしかないため、というイメージです。

投資信託とは?

自分で投資したい銘柄を個別に選ぶ代わりに、ファンドマネージャーとよばれるプロが銘柄を選定し、選定されたグループ(ファンド)に投資をするものです。少額で分散投資出来ることが最大の特徴です。すなわち、個別の銘柄は同時期に値上がりするものも値下がりするものもあり、自分でリスクヘッジするには複数の株式や社債等を購入する必要があるため、多くの資金が必要となります。投資信託に投資することで少額で分散投資によるリスク分散が出来ます。投資信託にはTOPIXや日経平均のような市場全体の株価を表す指標(インデックス)とそっくりに証券を保有するインデックス・ファンドと、独自の銘柄選択や資産配分により株価指数等の動きを上回る投資成果を目標とするアクティブ・ファンドの2種類があります。プロが自分の代わりに運用管理することへの対価である信託報酬が継続手数料として発生し、この率が高すぎると運用益が消えてしまうため注意が必要です。インデックス・ファンドの方がアクティブ・ファンドより信託報酬は安いです(アクティブ・ファンドはより深く個別企業の調査等を行うため)。投資対象により、ハイリスク・ハイリターンのものから、ローリスク・ローリターンのものまであります。

ETF(上場投資信託)とは?

投資信託のなかでも上場しているものをETFと呼びます。株式と投資信託の両面を持つもので、1日1回しか価格が更新されない投資信託と異なり、常時価格が変動します。銘柄数が投資信託と比較するとかなり少ない一方で、一般に投資信託より安価な手数料で購入が可能です。

画像2

REIT(不動産投資信託)とは?

投資家から集めた資金で不動産を保有し、その不動産から発生する賃料収入や売却益を投資家に分配する仕組みをREITと言います。上場しているため流動性が高く、また少額から不動産への分散投資が出来、安定した収益が期待できます。住宅/オフィス/商業施設/ホテル/物流施設等それぞれに特化した不動産へ投資する単一用途特化型や、複数用途不動産を組み合わせたものがあり、景気変動の影響の受け方(安全性/収益性)はそれぞれ異なります。投資対象が不動産であるため、地価下落/空室/災害など不動産特有のリスクが存在します。

不動産投資とは?

自らの資金や借入によりマンションやアパート等へ投資を行うことです。多額の資金が必要となり、流動性(買いたい時に買えるか、売りたい時に売れるか)はREITと比較すると相当低いです。分散投資出来るかは各個人の資金力次第です。

画像3

FXとは?

日本円とドルといったような、ある国の通貨を別の国の通貨に交換する外国為替の一種で、売買による差益を狙うものです。証拠金と呼ばれる投資金額を提供し、その何倍もの(最大25倍まで)外国為替で取引ができ、ハイリスク・ハイリターンの商品です。通常外貨を売買する場合は「買ってから売る」という順序でしか取引が出来ませんが、FXは「売ってから買う」の順序でも取引ができます。(個人的には、FXは資産運用というより、経済を使ったギャンブルです。)

次回は、自分が資産運用する商品を選択するための前提知識として必要な税金について書いていきます。



投資は、ご自身の判断でお願いいたします。本記事内容の正確性および完全性について、保証または約束は致しません。本記事内容に基づき判断した結果被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。

いいなと思ったら応援しよう!