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00_1. 導入編「動機と目的」


役人を辞めて、今の道を選び、確信したこと

私は役人を辞めて新たな道を選び、数々の試行錯誤を経て、確信したことがあります。それが皆さんの役に立つのではないかと思い、この本を書きました。簡単に経歴を振り返ります。

1990年後半、私は中央官庁を辞め、当時まだ認知されていなかったインターネットの世界へ飛び込みました。いわゆるキャリア職だったため、全員から止められ、変人扱いされました。しかし、自分の好き・嫌いを深掘りし、自己分析を行った結果、この道が私の求めるものであると確信しました。詳細については、基礎編「自分自身の体系化」に記載しているので、ぜひご覧ください。

インターネットの世界に入った後、私はジョイント・ベンチャーを含む海外6社の日本進出・拡大に寄与しました。オフィスの立ち上げからExit、残念ながら閉鎖も含めて、幅広い経験を積みました。また、日本の衰退とともに、欧米本社から見た日本オフィスへの期待と現実を身をもって実感しました。直近では、独立・起業も経験しています。

  • 真逆の転職: バリバリの官僚組織から比較的自由に何でもできるスタートアップへ

  • オフィス閉鎖、Exit、IPO後も経験: 海外6社の日本進出・拡大の成績 = 日本オフィス閉鎖2社 + Exit (IPO・売却) 2社 + IPO後に入社が2社

  • 日本オフィスの立ち位置: 日本の衰退とともに、欧米本社から見た日本オフィスへの期待と現実を実感

  • 独立・起業: 2024年から会社員生活に別れを告げ、業務委託を中心に独立

  • 海外生活: ホームステイも含め、アメリカに4年、経営学修士取得

役人を辞めてインターネットの世界へ飛び込んだことは、私にとって正解でした。しかし、振り返ると2つの大きな壁がありました。それは、転職や起業など「飛び込む勇気」と、その先で「生き残る力」です。

この本では、私がこれらの壁をどのように乗り越えたのか、その手法を具体的に伝えるだけでなく、皆さん自身が独自のルートを築き上げるための指針を提供します。そして最終目標である「独自性を活かして、AIに負けない唯一無二を目指す」、そこに至る私なりの術をまとめました。

配分はざっくりと、「飛び込む勇気」が1割、残り9割が「生き残る力」です。「生き残る力」がメインなので、本編に入る前に、「飛び込む勇気」について少し補足します。そして、この本を通して皆さんが得られるのは何か、実際の体験者の声を織り交ぜて、メッセージにしました。

飛び込んでもいい人とダメな人

先ほど、「飛び込む勇気が大事」と書きましたが、飛び込んでもいい人と、ダメな人がいます。その違いは何か? それをまとめたのが、下図です。やりたいことと、熱意で分類しました。

飛び込んでもいい人とダメな人
飛び込んでもいい人とダメな人

飛び込んでもいい人は、右上のタイプ①「失敗しても後悔しない」で、それ以外は飛び込んではいけない人です。

ただ単に、転職や独立を煽るだけでは、無責任です。飛び込むのに必要な条件を教えて、それを手助けすること。多くの方々が、タイプ①「失敗しても後悔しない」になれるよう、本編では多面的にサポートしていきます。

タイプ①「飛び込んでもいい人」

飛び込んでもいい人は、やりたいことが「あり」、達成したいという熱意が「高い」人に限られます。それは、飛び込んだ後、仮に失敗しても、「後悔しない」タイプだから。これら2点を満たさない方は、飛び込むべきではありません。

独立後に、残念ながらコロナ禍に見舞われ、お金が底をつき、会社員に戻った方々を知っています。世間の基準では「失敗」になるでしょう。しかし、私が会った方々は全員、後悔しておらず、悲観的でもありませんでした。「別に命を取られるわけでもない。今回の失敗を糧に、次はうまくいく。後悔しない人生を送りたいだけ」、彼らの話をまとめるとこんな感じでした。

それゆえ、「行動することが、良い結果に結びつくか?」と聞かれれば、私は「後悔する人はほぼいない」と答えます。「成功するか・しないか?」、ストレートな答えが欲しい方は、第四の扉 「運気をあげるには?」 をご覧ください。

タイプ②「飛び込んではいけない人」

飛び込んではいけない人は、やりたいことが「あり」でも、達成したいという熱意が「低い」人です。つまり、失敗すると、「後悔する」タイプです。その典型は、定年退職後にいきなり店舗を開業して失敗する人。最近では、新卒で誰もが羨む大企業の内定を勝ち取ったものの、SNSのインフルエンサーの煽りに乗せられて、フリーランスから始めた人。

「後悔する人・しない人」の違いは、成し遂げたいと思う「熱意」の違いといっていいでしょう。深く考えず、場の雰囲気で行動すると、偶然に支配される。だから、納得感が得られない。うまくいかないと、責任転嫁し、既定路線をうらやんで、後悔する。あるいは、起業・独立の自由な側面に憧れて飛び込んだものの、思うような結果がでなければ責任転嫁する。「自由は欲しいけど責任は取りたくない」、という甘えん坊タイプです。

逆に、熱量が高い方は、どんな結果でも受け入れる。仮に失敗しても、より多くのことを学ぼうとする。失敗に対する思考の違い、「プラス思考」か「マイナス思考」、ともいえます。

タイプ③「行動しない人」

行動しない人は、やりたいことが「なく」、達成したいという熱意が「低い」人。

例えば、「こんな会社、いつか絶対にやめてやる」という人ほど、転職や独立をせず、何十年も居続けます。「今はタイミングが悪い」、「まだ準備ができていない」などと言い訳して、結局行動しません。逆に、動く人はどんな状況でも行動します。お金がなくても、子供が生まれた直後でも、今の仕事がうまくいっていても行動します。それは、周囲の顔色を気にせず、多少迷惑になったとしても、自分のやりたいことを優先するから。価値基準が他人にあって、不満を自分で消化しきれず外に吐き出したい、そういうタイプに多いです。

あるいは、こう考えてください。人は変わることに対して、抵抗する。だから、誰しも心の奥底に「抵抗勢力」がいる。熱量とは、その抵抗勢力を打ち破れるかどうか、自分の「頑固度合い」を反映した数値で、その強弱のこと。

自分のやりたいことを探し、達成したいという熱意を高めるには?

自分のやりたいことが「ある・ない」の違いは、価値基準が、「周り」か「自分」か。あるいは、周りの空気を読む「優等生」か、空気を読まない「社会不適合者」の違い、といってもいいでしょう。だからこそ、自分のやりたいことを探すには、先に「自分の価値基準」を決める必要があります。順番が逆だと、右往左往し、自分探しの迷路に迷い込むことになります。では、どうやって「自分の価値基準」を探し出すのか?

安心して下さい。「自分の価値基準」を探す方法は、「第一の扉」にあります。

次に、達成したいという熱意を高めるにはどうしたらいいか? まず一つ目は、自分は変わりたくないという抵抗勢力に打ち勝つこと。変わることに対し、「でも・・・」などの否定語をやめて、すべて「Yes」といって四の五の言わずに素直にやってみる。二つ目は、逆説的ですが、失敗に対する免疫をつけること。「失敗なんて大した事ない」、「命さえあれば、挽回できる」、「今回の失敗を糧に次は成功できる」、そういう水準を目指します。でも、リスクを避ける傾向が強い日本人にはムリでは? と考えたあなた。

安心して下さい。人生には様々な苦難があります。失敗よりもっと大きな「人生の苦難」を乗り越える心構えが、「第四の扉」を中心に、いたるところに散りばめられています。自分の頑固な抵抗勢力に打ち勝つ術も、「第六の扉」にあります。


「飛び込む勇気」と「生き残る力」 を手に入れた未来

この本を通じて、そして他のサポートを駆使して、皆さんが得られるのは何か。それは、前述した二つの壁、「飛び込む勇気」と「生き残る力」に関する実践的な知恵です。

その知恵を体感してもらうため、体験前と体験後の実際の体験者の声を織り交ぜ、7つのメッセージとしてまとめました。これにより、効果が明確に感じられるようにしています。メッセージは一層力強く、皆さんがその真価を実感できるように設計しています。また、メッセージだけでは伝わらない躍動感を味わっていただけるよう、葛藤と成長の物語として、「小説風バージョン」も用意したので、お楽しみください。


7つのメッセージ「飛び込む勇気」

  1. 行動しなければ、未来は狭まる
    現状に甘んじ、転職や起業の勇気を持たないことで、あなたの未来の可能性は確実に狭まる。新しいスキルや経験を積むチャンスが減って、成長が止まるから。「あんなふうになりたくない」と思っていた時代遅れの存在、その列車に自分が乗るかもしれない。今のままでいい? キャリアの停滞は最終的に収入やポジションの喪失を引き起こし、誰からも必要とされない未来が待っている。今のままでいい?

  2. 倒産・リストラのリスク
    一つの職場やビジネスに依存し続けることで、倒産やリストラのリスクが迫る。「私の世代は逃げ切れる」、「会社は安泰だ」と安易に考えていると、取り返しのつかない事態を招く。変化のスピードは容赦ない。現にAIは、我々の予想を超えて、既存の枠組みを再構築している。いま行動しなければ未来に取り残されるだけ。今のままでいい?

  3. 他人の評価軸で生きるリスク
    他人の期待や評価に応えようとするあまり、本来の自分の価値観や夢を見失ってない? しょせん、他人は評論家。あなたの人生を決める権利はない。他人の基準で生きることは、自分を失うだけ。今のままでいい?

  4. 幸福感を得られないリスク
    他人の目を気にして行動し続けると、本当に自分が望むものを追い求めることができない。真の幸福感や満足感を得るには、自分自身に正直でいることが必要。このまま一生、終着地のない幸福を追い求め続けることになるけど、今のままでいい?

    安心して下さい。未来は変えられます。

  5. 「勇気を持ち、行動せよ」
    少しの勇気を持って転職や起業に踏み出せば、まったく違う世界が広がっているよ。機会を最大限に活かし、可能性を広げることこそが成功への近道。成功のチャンスは行動した者だけに訪れる。躊躇せず一歩を踏み出すべき。

  6. 「自分の評価軸で生きよ」
    他人の評価軸に縛られて優等生を演じるより、自分の評価軸で生きること。そうすれば、本当の価値を見出せる。自分に正直になれる。素直になれる。ストレスも格段に減る。だから、家族にあたることも減り、家族からも生き生きしている、といわれるようになる。自分の人生をより良くするためには、自分らしく生きること。当たり前だけど、それが実体験に基づいた事実。

  7. 「後悔のない人生を選べ」
    一度きりの人生。行動しないで後から、「あのときこうすればよかった」と悔やむより、後悔のない人生を送れる。人生に IF はない。後悔は最も重い鎖のようなもの。今やらなければ、未来の自分にその重荷を背負わせることになる。やりたかったことを後回しにするな。

小説風バージョン 「飛び込む勇気」

風に舞う枯葉が地面に着地するように、人生の課題もまた、私たちの前に降り積もる。その重みに耐えかねて、踏み出すことをためらうこともあるだろう。しかし、そのためらいこそが、未来への扉を閉ざしてしまうことになる。

かつて、あなたは安定した職場で日々を過ごし、現状に満足していた。しかし、心の片隅には常に、「このままでいいのか?」という疑念が宿っていた。転職や起業という未知の世界に飛び込むことへの恐れが、その疑念をかき消していたのだ。だが、その恐れがもたらすリスクは、私たちが思う以上に大きい。成長が止まり、新しいスキルや経験を積む機会が減少することで、自己成長が止まる。そして、気づけば「過去の栄光にすがる人」になっているのだ。

キャリアアップのチャンスを逃し続けると、将来的な収入やポジションを失うことになる。新しい挑戦から逃げ続けることで、スキルや市場価値は低下し、やがて誰からも必要とされなくなる。それでもいいのだろうか? 他の人がキャリアで成功していくのを指をくわえて見ているだけで、それに嫉妬する人生を送りたいだろうか?

一つの職場やビジネスに依存し続けることもまた、大きなリスクだ。倒産やリストラの危機はいつ訪れるか分からない。「私の世代は逃げ切れる」、「会社は安泰だ」と思っているなら、それは大きな誤りだ。変化のスピードは容赦ない。現にAIは、我々の予想を超えて、既存の枠組みを再構築している。いま行動しなければ、未来に取り残されるだけだ。

他人の評価軸で生きることもまた、己を失うリスクがある。他人の期待や評価に応えようとすることで、本来の自分の価値観や夢を見失うのだ。しょせん、他人は評論家に過ぎない。言うだけで、責任は取らない。そんな人の基準で人生を決めることになる。それでもいいのだろうか? 他人の目を気にして行動することで、真の幸福感や満足感を得ることができなくなる。常に他人の評価を気にしていると、過度なストレスやプレッシャーにさらされ、心身ともにボロボロになりかねない。

挑戦しなかったことで、後悔するリスクもある。自分の潜在能力を発揮できず、可能性を最大限に引き出せないまま、一生を終えたくはない。「もしあの時行動していれば…」という気持ちを残したまま生きることは、告白できなかった恋愛の失敗を繰り返すことと同じだ。その後悔の念が、一生あなたを苦しめるかもしれない。

未来像を描くとき、私たちは飛躍するビジネスパーソンとしての姿を想像する。それは、現状に満足せず、常に挑戦し続ける姿だ。転職や起業という未知の世界に飛び込み、自分の限界を超えていく。新しいスキルや経験を積み重ね、自己成長を続けることで、過去の栄光にすがることなく、未来に向かって進む。キャリアアップを果たし、自分の夢を実現するため、新しい挑戦を恐れない。他人の評価軸ではなく、自分の価値観や夢に従って生きることで、真の幸福感や満足感を得ることができるのだ。

変化の風は常に吹いている。その風を恐れるのではなく、その風に乗って飛び立つことが、未来への第一歩なのだ。さあ、あなたもその一歩を踏み出そうではないか。


7つのメッセージ 「生き残る力」

  1. あなたの市場価値は低下していない?
    あなたは、市場価値が低下しつつあることに気づいている? 熱意が衰えてくる40代に入ると、技術や業界の変化に少しづつ、ついて行けなくなり、持っていたスキルや知識が陳腐化してしまう。最終的には、「あんなふうにはなりたくない」と嫌っていた時代遅れの存在として扱われる。今のままでいい?

  2. 履歴書に自信を持ちたいなら、実績を積み上げよ!
    30代後半からは経験が重視されるため、実績を積み上げておかないと市場価値が大幅に低下し、再就職が難しくなる。直近5年を振り返って、履歴書に誇れる実績はある? 自己研鑽を怠ると、未来には厳しい現実だけが待っている。取り返しのつかないほどの孤立が待っている。今のままでいい?

  3. 独自性を持たないと、他人に置き換えられるリスク大!
    それなりに市場価値を上げたとしても、独自性がなければ、他の人に置き換えられて職を失うリスクは避けられない。AIの発展は我々の予測を超え、既存の枠組みを再構築するだろう。仮にいまのポストを何とか維持できたとしても、老害扱いされ、存在意義を失う。自尊心なんてあったもんじゃない。そんな世界が待っている。今のままでいい?

  4. ぬるま湯からの脱却「焦りを力に変えた先人のアドバイス」
    結婚し、子育てに追われる日々。「忙しい」を理由に自己研鑽を怠ってきた私。ぬるま湯に甘んじてきた自分の不甲斐なさが、心に重くのしかかっていた。新しい技術から少しずつ取り残されていることに焦りを感じていたとき、私を奮起させてくれたのが、この本だった。特に実践編2の「熱意」で取り上げられた先人のアドバイスには、10年ぶりに心が熱くなった。いま気づいて良かった。いま出会えて良かった。もう少し遅ければ、手遅れだった。

    安心して下さい。未来は変えられます。

  5. 今までの研修とは違う! 実務に即した自己研鑽法
    これまで様々な研修を受けてきたが、そのどれでもない。実務に直結する枠組みがあり、幅広い選択肢が提示される中で、自分の価値観に沿って選び、解釈する方法まで示してくれる。だからこそ、異なる業界でも応用しやすく、自分のものにしやすい。

  6. 驚きの自己変革!『VEGA’s ビジネススキル比較表』で見えた真の弱点と成功への道
    様々な機会を利用してスキルアップを図ってきたものの、一部のスキルしか改善せず、上司の評価も変わらなかった。しかし、「VEGA’s ビジネススキル比較表」を使って自己分析を行うと、自分の弱点の本質を見誤っていたことに気づいた。かなりユニークな考えもあるが、実践しやすかった。最終的には、「その考え方、ユニークだね」と周りから評価されるようになり、上司や関係部署の責任者からの評価も改善された。

  7. 「◯◯節」で市場価値を劇的にアップ!自分だけの考え方を作る方法
    有料サポートをもらいつつ「独創編」に沿って深めていけば、思ったより簡単に自分独自の考え方を作ることができた。「◯◯節」といわれるような、独自の世界観を持てるようにもなる。以前は職場の地位で相談されていたが、いまは考え方「頭」で相談される存在になれた。


小説風バージョン 「生き残る力」

40代半ばの武田 躍龍は、オフィスの窓から見える都会の景色をぼんやりと眺めていた。かつての自分は、最先端の技術者として業界をリードしていたが、今では技術の進化と業界の変化に少しづつ、ついていけなくなり、自分のスキルや知識が時代遅れになっていることに気づき始めていた。「あんなふうにはなりたくない」と嫌っていた時代遅れの存在。まぎれもなく今の自分はそのレールに乗っている。その姿を否定できなかった。

履歴書に書ける実績はあるのか? 武田は自問したが、ここ5年ほど胸を張って言えるものがなかった。自己研鑽を怠ると、未来には厳しい現実しか待っていない。取り返しのつかない孤立が待っている。それでもいいのか?

結婚し、子育てに追われる日々。忙しさを言い訳に自己研鑽を怠り、ぬるま湯に甘んじてきた自分の不甲斐なさが、心に重くのしかかっていた。

そんなある日、武田は久しぶりに会った友人の長尾から一冊の書物を勧められた。その中に、「VEGA’s ビジネススキル比較表」というのがあり、「これを使えば、自分のスキルセットを網羅的かつ効率的に見直し、強化することができる」と長尾は言った。武田は半信半疑でその書物を手に取った。

読み進めるうちに、武田の心に火が灯った。今まで一つ一つスキルアップしてきたが、この表を使えば、自分の弱点を明確にし、効果的に補うことができる。しかも全てのスキルが、長年求めていた「人の成果」に紐づいている。武田は早速、実践し、失敗を糧に独自のアプローチを生み出すことに努めた。その過程で、少しずつ職場でも頼られる存在になり、彼は再び自信を取り戻していった。

武田の努力は周囲にも認められるようになった。新しい技術に挑戦し続ける姿勢も、同僚や部下たちの信頼を勝ち取り、彼の社内価値は再び上昇していった。

次の扉は、独自性。長尾から紹介された本の最後の提案だ。その本の後半「独創編」に書かれた内容を実践していった武田は、自分だけの強みを見出し、磨き上げていった。そして、他の人に置き換えられない価値を、少しづつではあるが提供できるようになった。「AIに負けない唯一無二を目指す」、そこへ着実に近づいている自分がいた。新しい技術に取り残されることへの焦りも、今は前向きなエネルギーに変わっていた。

月日は流れ、50代半ばになった武田。次に決意したことは・・・「絶対に老害にはならない、老害と呼ばせない、生涯現役」。彼は未来を切り拓くために、自らの熱意を再燃させた。

未来を見据えた武田は、自分の未来を切り開くために、常に学び続けることを誓った。その姿を見た仲間たちもまた、その背中を追いかけ、共に成長していく。

武田は、職場の廊下を堂々と歩いた。今度は一人ではない。彼には、信頼と尊敬を寄せる仲間たちが共にいた。未来を切り拓くのは、自分自身の熱意と行動であることを、武田は身をもって証明していた。


導入編は、無料で開放しています。

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■なにをするコミュニティか これまでにない視点で、包括的にビジネススキルを磨き、「この人と一緒に仕事…

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