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04_1M. 第四の扉 「体験者の声 Before/ After」
「第四の扉」に入る前に、体験前と体験後の実際の声を織り交ぜて、7つのメッセージにまとめました。また、メッセージの躍動感を感じられるよう、「小説風バージョン」も用意しました。ぜひお楽しみください。
「多くの打ち手から、自分の心に刺さるアドバイスを、さっと差し出してくれる」、そんな理想的なアドバイスをもらうことに対して、皆さんが抱えている問題とその原因を思い起こしてから、読み始めて下さい。
7つのメッセージ 「自分オリジナル最強のメンターを作れる 第四の扉」
多くの打ち手から (多様性)、自分の心に刺さるアドバイスを (適合性)、さっと差し出してくれる (即応性)。アドバイスの3カ条を全て満たすそんな存在、欲しくありませんか。
1. アドバイスが偏っている
上司や先輩のアドバイスは、その人の経験に偏りがち。自己啓発本でも、「◯◯すべき」、「〇〇が正しい/ダメ」など、著者の主張をねじ込むパターンが多い。適切なアドバイスは千差万別で、人それぞれで異なるため、万人向けの方法論は存在しない。だからこそ、多様な選択肢を示し、そこから自分の好きなアドバイスを選ぶやり方がよいが、それがない。そんなアドバイス欲しくない? それとも、今のままでいい?
2. アドバイスが心に響かない
この後、「アラスカのサバイバル生活」でふれるように、どんなに優れた道具でも自分に合わなければ、役に立たない。役に立たないなら、死あるのみ。アドバイスも同じ。たとえ経験豊富なプロのメンターであっても、自分に最適なアドバイスを継続してもらえることはない。仮にもらえたとしても、時が経つにつれて陳腐化し、新たな環境や状況には適応しない場合が多い。今のままでいい?
3. 適切なアドバイスが手元にない
上記と同様、どんなに優れた道具でも、必要なとき即座に引き出せなければ、ダメ。手遅れなら、死あるのみ。瞬時に引き出せるよう、常日頃から磨き続けている人はいる?
4. 最適なアドバイスを自分で作る方法がわからない
有効な武器となるアドバイスは、意外に少ない。外に求めては、ダメ。「なければ、自分で作って、アップデートする」、これしかない。しかし、やり方が分からない。
安心して下さい。未来は変えられます。
5. いちばん大事な枠組みが納得して作れる
どんな枠組みにするかが一番大事。それを著者は、基礎編を通じて説明している「人の成果 = 能力 x 熱意 x 方向性」と、会社員にはお馴染みの「理念 > ビジョン > 戦略 > 実行 > リーダー」で実践。しかも両者を共通する要素で繋げているので、とてもわかりやすい。私が最終的に選んだ枠組みは、「人の成果 = 能力 x 熱意 x 方向性」で、納得感満載。
6. 簡単なメンテナンスで、持続的に成長できる
土台ができたら、その下に自分の課題を紐づけていく。そして課題を中心に幅広くアンテナをはって、心に刺さる言葉があれば更新し、完成度を上げていくだけ。これで、モンモンと思い悩む日々から開放された。
7. 視点が広がり、市場価値が向上する
自分が何に悩み、どこでつまずくのか、自分の壁を知るみちしるべにもなった。引き出しが多ければ、困っている人を助けることもできるほか、視点が広くなるぶん、管理職としての市場価値もあがる。カントリーマネージャーも射程圏。
小説風バージョン 「自分オリジナル最強のメンターを作れる 第四の扉」
(「第三の扉」からの続編)
橋本 乾龍、42歳。外資系テック企業の日本代表に就任した彼は、相次いで押し寄せる大きな波に苦しんでいた。「リーダーは孤独」、それをよりリアルに体現化させる荒波だった。
最初の波は、プロダクト開発の方向性の違いだった。日本市場と本社の戦略が食い違い、競合に顧客を奪われ、売上は低迷した。市場調査結果と顧客の声をまとめてアピールする一般的なやり方では、門前払い。影響力のある幹部が来日したときに、直接、顧客から要望してもらっても、「日本はユニークだね」で片付けられる。根本的な開発は諦め、既存の技術を寄せ集めてニーズに近しいプロダクトをパッチワーク的に作ろうと、日本びいきの責任者をなんとかすえたが、数カ月後に退職した。一部の望みを持ってついてきた日本スタッフも辞めていく。考えられる手は全て打った。日本の国力が低下し、相対的な発言力も弱まる中、競合に顧客を奪われていく。
売上を落とさないために他の打ち手を探りつつ、プロダクト開発という根本的な問題が解決しない中、この葛藤をどう抑えればいいか。まだ私を信じてついてきてくれる日本スタッフに対して、何と言葉をかければいいか? どう鼓舞していけばいいか?
葛藤を抱きつつも、逆回転した流れは止まらない。深い信頼関係を築いてきた主要顧客まで競合に奪われた。世界的な不況と新たな業界規制によって、本社を含めたグローバル全体の業績も右肩下がり。
そんな中、第二の大波がきた。人員削減である。日本とは異なる欧米の雇用スタイルを有無をいわさずねじ込んでくる。1ヶ月前に、「一緒に会社を大きくしていこう」と誓い会った新入社員に解雇を告げたとき、「なぜ私を雇ったんですか」と聞かれ、何も答えることができなかった。20名近くの社員に解雇を告げ、自分の非力に苛まれ続けた。心身ともにボロボロな状態が1ヶ月続いた。
自分でまとめた過去のアドバイスを読み返しても、今の自分には響かなかった。変化に対応できず、陳腐化していたのだ。一回り以上の年配者にアドバイスを求めても、ネット上のありふれた模範解答に過ぎなかった。
「多くの打ち手から、自分の心に刺さるアドバイスを、さっと差し出してくれる」、この3条件全てを満たすそんな存在を橋本は探し求めたが、見つからなかった。そういう日々が過ぎ、心はますます荒れていった。
ないのなら、自分で作るしかないのか・・・ふとそう思ってキーワードを変えてネット検索していると、橋本はある手法を見つけた。「最強のメンターを自分で作り上げる」という内容だった。橋本は乾きを潤すように、無我夢中で読み進めた・・・「第五の扉」に続く。
アラスカのサバイバル生活を通して再認識した「アドバイスの3カ条」
生きていれば、様々な難問が次々と目の前に立ちはだかります。まるで、ジャングルでのサバイバル生活のようなものです。丸腰で生活できる強者もいますが、殆どの方にはそれなりの道具と知恵が必要です。
私は、アラスカの大地で「食料は現地調達」というサバイバル体験をしました。私以外のメンバーは、多くが名の知れたその道のプロだったほか、Netflix 「地面師たち」で豊川悦司 演じるハリソン山中が海外でハンティングをするシーン、そのアドバイザーをしたアラスカ在住の方も一緒でした。
「食料は現地調達」という名の通り、鮭の遡上に巡り会えればラッキーですが、それがなければ狩猟で肉を手に入れるか、辺り一面に広がる野生のブルーベリーで空腹を凌ぐ、そんな食料事情です。
アラスカらしい生物に目を向ければ、400kg前後のムース (ヘラジカ)を、もののけ姫のシシガミ様のように神々しく眺められる一方、北アメリカ最強の陸上生物 グリズリー・ベア (ヒグマ) に付け狙われている感覚に怯える。熟練者に見守られてはいたものの、文字通りのサバイバル生活でした。
そこで再認識したのが、熟練者の重要性です。彼らは、ド素人の私に道具と知恵を授けてくれました。少し大げさにいえば、生死をかけた体験を通して再認識した重要ポイントは、以下の3つです。
多様性: 様々な種類の難題に対処できる -> 打ち手がないなら、死あるのみ
適合性: 自分に役に立つか・合っている -> 役に立たないなら、死あるのみ
即応性: 必要なとき即座に引き出せる -> 手遅れなら、死あるのみ
多様性から少し説明します。巨大ヒグマを一撃で倒す銃のプロ、狩りのプロ、釣りのプロ、料理のプロ、道具作りをはじめ素人にサバイバルのノウハウを教えるプロ、自給自足のプロなど、幅広い領域のプロがいました。つまり、これら様々な難問に対する打ち手がそろっていました。サバイバル生活では、弾切れし、打ち手がなければ、死あるのみです。
適合性も同様です。どんなに優れた道具でも、自分に合わなければ、役に立ちません。役に立たないなら、やはり死あるのみです。
最後は、即応性。どんなに優れた道具でも、必要なとき即座に引き出せなければ、ダメです。ここでも、手遅れなら、死あるのみです。
話を戻し、アラスカのサバイバルを人生のサバイバルに置き換えます。上記の3つの教訓は、そのまま人生のアドバイスにも当てはまります。それを、アドバイスの3カ条とします。
アドバイスの3カ条
多様性: 様々な種類の難題に対処できる
適合性: 自分に役に立つか・合っている
即応性: 必要なとき即座に引き出せる
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ないのなら、自分で作れ、最強メンター
理想のアドバイスを想像して下さい。多くの打ち手から (多様性)、自分の心に刺さるアドバイスを (適合性)、さっと差し出してくれる (即応性)。アドバイスの3カ条を全て満たすそんな存在、欲しくありませんか。
しかし、この3条件を満たすのは、ほぼムリです。いままでもらったアドバイスを思い出して下さい。その中で心に刺さったアドバイスはありましたか。それは、今でも有効ですか。今でも有効なアドバイスの割合は、全体の何%ですか。私がこれまで聞いた範囲でいうと、平均が2-3%、多くて5%、ゼロに近いという方も多かったです。
そうです。有効な武器となるアドバイスは、意外に少ないのです。外に求めては、ダメ。しょせんは、他人なので。特に、適合性を満たすためにも、「なければ、自分で作って、アップデートする」、これしかありません。
じゃあ、どう作るのか。幸いにも、私には20代の頃から貯めてきた素材があって、人とは少し違った経験があります。加えて、「周りにはいない」と言われるユニークな視点もあり、それらをかけあわせてつくったのが、これから説明する「自分オリジナル最強のメンターを作る」です。
20代の頃から貯めてきたアドバイスの素材とは
私は、20代の頃から何かヒントを得ようと経営者の本を読み漁ってきました。その中で出てきた共通点の一つが、「トップは孤独」。孤独であるなら、心に響いた言葉を集めて、困ったときに寄り添いヒントを与えてくれる「自分なりの駆け込み寺」を作ろうと決めました。
そのために、歴史上の人物や経営者、各界で一流と言われる100名以上の方々を中心に、彼らがどのような考え方をするのか「頭の使い方」、失敗から何を学んだのか「失敗学」、逆境をどのように乗り越えたのか「逆境克服法」、なぜ名を残すことができたのか「リーダーシップ」や「運のつかみ方」を主なテーマとして、材料を集めてきました。
作り方 「2つのステップ」
「実践編2」では、基礎編で扱ってきた「能力」「熱意」「方向性」の3つの枠組みに、私が注力するテーマを当てはめ、20代の頃から集めた達人たちの知恵を紐付けていく、自分が困ったときに達人たちと会話できるようにする、「自分オリジナル最強のメンターを作る」ことを目指します。
では、どのようにそれぞれの箱を埋めていくのか? 私の手法は以下の通りです。能力の領域から、大局観など5つ選びました。具体例として、「大局観」をみていきましょう。
Step1: 注力するスキルを選ぶ
Step2: そのスキルにアンテナを張って、引き出しに収納する
書物やセミナーだけでなく日常生活のあらゆるところで、心に刺さる言葉があれば取り出し、各スキルの引き出しに収納
より心に響く言葉があれば、過去の事例を上書きして、自分の成長とともにアップデート
最終的には、自分オリジナルの「駆け込み寺(チェックリストやアドバイスの集合体)」を作る
Step1は、「VEGA’s ビジネススキル比較表」から、自分が伸ばしたいスキル「大局観」を選びます。
Step2は、そのスキルにアンテナを張ります。書物やセミナーだけでなく、日常生活のあらゆるところに知恵が潜んでいるので、もらさないようにするためです。そして、心に刺さる言葉があれば、「大局観」という引き出しに収納します。年齢とともに心に響く言葉も変わってくるので、より心に響く言葉があれば、過去の事例を上書きして、自分の成長とともにアップデートしていく。最終的には、「自分オリジナル 最強のメンター」を作ることを目指します。しょせん、リーダーは孤独。ならば自分に適したメンターを自分でつくりましょう。
この手法は、「自分を知る」や「ビジネススキルの棚卸し」と同じく、ボトムアップからのグルーピングで、「抽象化思考」の訓練にもなります。それでは、「能力」編、大局観から始めます。
04_1M. 第四の扉 「体験者の声 Before/ After」は、ここまでが全てで、無料で開放しています。
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