明るい未来

「おいしいものでも食べよ!」
「どうせ死ぬからいいよ☆!」
勢い任せの元気な虚。

しかしきちんと前髪が伸びることが生きている証左である。

口のなかに大量の膿がゼリー状に溢れ、それを他人から見えないように隠れてすすぐ夢を見る。

手足は少しの力で貧乏ゆすりの震えが止まらなくなり、アルコール中毒者のように使い物にならない。

冬に差し掛かりクレーンが輝いている夕暮れ、海を臨むモノクロのズリ山。

吐き気を催す市内循環バスのつり革はいまの時間だれも触らない。

未来のイメージの更新はいつからあるのか?

歩きだす両足は歩く度に体重が載る度にギリギリと痛み前へと進むのを阻んでいる。

精神の不安定さは私を構成する要素のひとつに過ぎない。

わたしはただの、人間になりたいニンゲン。


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