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ボストンマラソンとプロトレーナーと【前編】

本日、4月18日は第126回ボストンマラソンが開催されます。
日本時間だと22時くらいでしょうか。
ボストンマラソンは、アボット・ワールドマラソンメジャーズの1つで、最も長い歴史を持つマラソンレースです。
私もプロランナーのコンディショニングサポートで、2019年大会に帯同経験があります。今日は当時の様子やボストンマラソンについてを書きたいと思います。
まずはじめに、

ボストンマラソンって?

ボストンマラソンは1897年に創設され、オリンピックに次いで歴史の深いスポーツイベント。例年4月の第3月曜日(マサチューセッツ州では愛国者の日)に開催されている。ワールドアスレティクス(世界陸連・WA)プラチナラベル(2021年の名称はエリートプラチナ)で、世界で最もグレードの高いマラソン大会の1つに位置づけられる。これまで瀬古利彦(1981年)、川内優輝(2018年)など8人の日本人が優勝している。

国際オリンピック委員会より

アボット・ワールドマラソンメジャーズという、マラソン6大大会の1つで、他には東京マラソン、ロンドンマラソン、ベルリンマラソン、シカゴマラソン、ニューヨークシティマラソンがあります。
市民ランナーの憧れる【six star finisher】は、全6大会を制限時間内に完走したランナーに与えらる称号です。

有力選手勢揃いのボストンマラソン

そして、ボストンマラソンといえば、有力選手が数多く招待される大会。
今大会も、
男子は、2021年覇者でケニアのベンソン・キプルト選手。
エチオピアのビルハヌ・レゲセ選手は、2020年の東京マラソン覇者。
エチオピアのシサイ・レマ選手は、2021年のボストンマラソン覇者。
今大会も有力選手が数多く出場を予定しています。
日本からは川内優輝選手も出場。
川内選手は、2018年のボストンマラソンの覇者で、2021年びわ湖毎日マラソンで2時間07分27秒で自己ベストを更新するなど、好調な様子。

女子は、ペレス・ジェプチルチル(ケニア)も出場予定。
2019年に自身初マラソンとなる、さいたま国際マラソンで優勝。
記憶に新しいところで、2021年東京五輪で優勝し、同年11月のニューヨークシティーマラソンも優勝と好調。
東京五輪3位のアメリカのモリー・セイデル選手も出場します。

ボストンマラソン2022

特異的な起伏をどう攻略するか

ボストンマラソンといえば、前半は下り基調ながら、30km過ぎからいっきに高低差の出るコースレイアウトとなり、前半の入りと後半の駆け引きは見ものと思います。

初めて帯同した2019年大会

そんなボストンマラソンですが、私は2019年大会に出場したプロランナー永尾薫選手のパーソナルトレーナーとして帯同しました。
当時、ワールドマラソンメジャーズを主戦場としていた永尾選手のパーソナルトレーナーを務めていました。
2019年のボストンマラソンは、東京・ニューヨークシティーマラソン(NYC)と続き、3戦目。
【ものまねアスリート芸人 M高史のラジオ】出演:プロランナー永尾薫さん

フィギュアスケート競技では、たくさんの海外試合に帯同してきましたが、陸上競技(マラソン)では2回目の国際試合帯同。

現地でのトレーナーのお仕事とは?

ボストンのタフなコースを想定して、強化を進めていきました。
現地では、アスリートのパフォーマンスを引き上げていきます。
レース数日前に現地入りし、当日に向けて体調を整えていきます。
朝の散歩、ジョグから始まり、日中の練習、夜のコンディショニングケアと1日を通して活動します。
私が海外試合で気を使うのは、移動によるむくみ時差対策食事です。
これは全ての競技で共通です。そして、プロアマ問わず、市民ランナーさんの海外レースでもしっかり対策を勧めるポイントでもあります。

ボストンは直行便で約13時間。
飛行機移動が長くなると、手足がむくんだ経験ありませんか?
このむくみは、運動をする上でも障害となります。
プロアスリートとなれば、勝負を左右するといっても過言ではありません。
そして時差疲労の対策です。
自律神経を調整しながら、体内時計を整えていきます。
時差ボケでレースは走れませんよね。
最後は食事。
移動疲れ、時差疲労により、内臓もダメージを受けている可能性があります。
体内循環を良好な状態に戻すこともコンディショニングの1つです。
国際試合になると、トレーナーの仕事も少しだけ変わる(増える?)のです。

もう少し突っ込んだ話は、後日【後編】に書きたいと思います。
最後に、私がボストンマラソンに行く前に観て学んだ作品を紹介します。
大会の歴史を学んだり、作品を通して大会を見たりすることで、現地での感動も変わるのではないかと考えています。
ボストンマラソンに参加されるときは、鑑賞してから行かれることをおススメします。

ボストンマラソンを描いた作品

<絵本>
炎をきりさく風になって ボストンマラソンをはじめて走った女性ランナー(2018年)

<映画>
リトルランナー(2004年)

ボストンストロング(2017年)

パトリオット・デイ(2016年)

今日は、#私の遠征話 をお話させていただきました。
後編へ続く。
今日もご清聴ありがとうございました。

コンディショニングトレーナー
前波卓也

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