かつて夫が推しだった私へ~無職の夫と私の記録~ #4
「あれ?夫に対する『尊い感情』って、どこにいった?」
夫をがむしゃらに推してきた私は、ある日突然パニックになる。
それはある朝、夫から
「トイレの四隅は毎日キレイに拭き掃除したほうが運気上がるよ」
と一言アドバイスされたときだ。
いや、"アドバイス”とはその時1ミリも思わなかったので、下記のように綴り直す。
無職歴4年の夫は、会社へ行く準備に追われている私に、こう言い放った。
「トイレの四隅は毎日キレイに拭き掃除したほうが運気上がるよ」
これが正解。
ソファーで朝の情報番組を観ている夫は間違いなく「私」に言ったのである。
3人の子供に朝食を食べさせて小学校に送り出し
室内犬の毛が気になって掃除機をかけて
朝食後の片づけや、前夜に乾燥にかけていた洗濯物を取り込んでいた「私」に、だ。
この夫の一言で私の脳内で何かがプツンと切れてしまった。
そして冒頭のような
「あれ?夫に対する『尊い感情』って、どこにいった?」
と、感情迷子になってしまったのである。
この私の脳内でプツンと切れた「何か」は、今になって(冷静に)考えてみると「推しに対する赤い糸」だったのかもしれない。
そして残念なことに、切れた赤い糸を自分で結び直せるほどの器用さを、当時の私は持ち合わせていなかった。
#5 に続く
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