NO.6 千億光年史Ⅰ アトランティスとムー大陸
概要
拙著『前世療法でわかったアトランティスとムーの真実』(たま出版・森庭ひかる著)の改訂版です。2004年出版の原本は売り切れ・絶版です。当時は突飛すぎて書けなかったこともそのまま追記し、改訂版として1エピソードずつ公開いたします。
挿絵は、出版時は書籍内で白黒画像でしたが、この改訂版では、当時私がクレヨンで描いた絵をそっくり載せています。
全エピソードを読みたい方は、2024年1月から一冊のマガジン(1300円)として販売を開始しましたので、こちらをお勧めします。マガジンはエピソードを追加しながらの販売ですが、一話ずつのご購入よりはるかにお得です。
NO.6 千億光年史Ⅰ アトランティスとムー大陸
アトランティス訪問
催眠で行った場所は、アトランティスという都市でした。セスとティアナの意識とつながると、彼らの話はムー大陸にも及びました。
どちらも、それまで私が本などから知識を得ていたアトランティス伝説やムー大陸伝説とはまったく異なる情景や話です。
私が主宰する「セラピールーム ルートシステム」のロゴは、このとき私が見ていた図形をモチーフにしています。私にとっては、アトランティスを表すシンボルであり、別の時空を象徴する特別なものだからです。このロゴは商標登録しています(ロゴの背景はエンジ色ではなく、藍色にしました)。
催眠中、私はこう言っていました。
「胸の真ん中に、エンジ色の四角い布が貼ってあって、その中に星のマークみたいな、複雑な星のマークが描いてある。金平糖みたいな中に、いっぱい線が入ってて、金色の刺繍みたいので絵が書いてあるマークが、胸の所にある」
<本文>
私は、前世を見ることを主眼としたセッションを続けることにした。セスがいつどのような形で出現するかわからないため、セスと交信する際の段取りはセラピストに委ねた。
二〇〇三年六月二日(月)午前十時より
前世に入るドアを開けると、山のトンネルの中だった。トンネルの先を照らす白い光に向かって歩いてゆくと、いつのまにか洞窟の端に出た。洞窟は山の中腹にあいていて、その下は崖になっていた。
セラピスト「どんな景色が目に浮かぶ?」
若い木々の生い茂る高い山の斜面が目の前にある。斜面の下は深い峡谷へ落ちている。
私 「山の中なんだけど、崖がいっぱいあって、すごく深くて。崖っぷちにたどり着いたところ。周りはすごく広くて、でも、すべて崖で、斜面に葉っぱとか植物もちゃんと生えている。だけど、亀裂みたいに深い崖が地球の底に向かってず~っと落ちている」
セラピスト「そうか、地球の深いところまで落ちてゆくような、そんな感じの場所なんだ」
私 「(洞窟から)出てきた私を、別な私が上空から眺めている」
セラピスト「魂が抜け出て、自分の肉体を見てるね」
私 「遠いところから見てる」
いつのまにか自分の体を残して空に浮かび、視線はあたりの景色を鳥瞰していた。
セラピスト「客観的に自分を見ているんだ。遠いところら俯瞰してるね。すると、あたりの景色もよく見えるね。崖って感じなの、そこは?」
私 「森の中なんだけど、深い崖が続いている」
幾重にも連なる山々の険しい稜線が、空を縫うように、えんえんと果てしなく続いていた。
セラピスト「君はどんな格好しているのかな?」
私 「小っちゃくしか見えない。遠い」
壮大な峰々の景観に埋もれて、自分の姿は針の先ほどしかない。
セラピスト「もっと近づいていこう。三つ数えたら、君の肉体に近づくよ。一、二、三。今、肉体からどれくらい離れてる?」
私 「十メートルくらい。まだよく見えない」
私が自分の体を感じられるよう、セラピストは誘導を重ねた。
まもなく私は、自分が少年であること、植物で作ってある薄い草履を履き、硬い岩土の上にいることを知った。セラピストの誘導に沿い、自分の服や体、髪の毛を触ってゆくうちに、姿かたちが明瞭にわかってきた。
小柄だがしっかりした体躯である。最初は麻布のような着衣が見えたものの、自然とギリシャ神話の挿絵に見るような白い着衣に変わった。髪は黒く硬い。CG合成された縄文人みたいな顔をしている。
セラピスト「何歳だい、君は?」
私 「九歳」
セラピスト「名前、なんていうの」
私 「ステ・・・。ステなんとかって言う。ステ、しかわからない」
セラピスト「あとでわかるから大丈夫だよ。君はこの場所に来るのが好きなの?」
私 「わからない。崖がすごい。地球の底に続いているみたい」
私はあらためて驚愕の声をあげた。
セラピスト「君はよくここに来るの?」
私 「来る」
セラピスト「ここが好きなの?」
私 「好きなような気がする」
嫌いではないので、そう答えた。
セラピスト「君のお家に、いったん、帰ろうよ。いいかい? 五つ数えたら君のお家の前だよ。5、4、3、2、1。どんなお家かな?」
私 「家かどうかわからないけど、神殿」
セラピスト「どんな神殿?」
私 「柱が何本も立っていて、柱は太くて、少し宙に浮いているような神殿」
写真でしか見たことがないが、ギリシャのパルテノン神殿そっくりだった。傷み方も、だ。私は道に立って、数メートル先の傷んだ神殿を横から見ていた。神殿は半分崖からせり出している。せり出している部分が、時々ふわふわ宙に浮かびあがったり、シーソーのように上下にぐらついたりする。ひどく不安定で、今にも深い谷に墜落しそうだ。神殿の柱は、大理石のような白になったり、茶色い土色に変化したりした。
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