七福神日誌31
六時起床。
準備して、妻と家を出る。
七時にイノゲート大阪へ出勤。
社長、ロキさんと食材のスタンバイを確認し、開店に向けた仕上げの作業を行う。
妻はテレビの接続を見たり、勤怠管理アプリの設定をチェックしている。
八時にテッちゃん、ユウさん、チカさんがやって来る。みんなで掃除。
社長と妻が抜けておにぎりを買ってきてくれる。
せっかく綺麗にしたものを汚さないよう、カウンターの隅に集まって食べる。
九時開店。
今日は九時から十二時までは、メディア関係の方が対象の内覧会ということで、その関係の人たちがぞろぞろとエスカレーターをあがってくる。
うちにも何社かやって来て、ビールや盛り合わせを頼まれる。
あれこれ質問に答えたりもしているうちに、十一時になりホールスタッフが二名出勤。
お手すきの者で再びオペレーションの練習やレジ打ちの練習をして、十二時に一般のお客さんも来はじめる。
といっても今日の午後はご招待様限定ということで、どのお客さんも一号店でよく見る方ばかり。
十分ほどで席が埋まり、途中からは皆さんさっさと立ってくださいといって立ち飲み状態になる。
なにぶん新人ぞろいなので、常連さん達に甘えて接客、提供の練習をたくさんさせてもらう。
俺は終日ホールで指示を出し、十五時までロキさんが揚場に立ってくれる。
十五時からはミツさんも来てくれたので、揚場をミツさん、調理補助にロキさん、ホールに俺と妻そして新メンバーたちといった割り振り。
社長はずっとカウンターの外でお客さんの話し相手をしていた。
夕方から常連さんに混ざって一号店のメンバーや義母、親店の内装でずっと相談に乗ってもらっていた設計師のS先生なども飲みにきてくれる。
他にも多く来られ、ひっきりなしにお祝いの言葉をいただく。
中にはなんとこの七福神日誌を読んでくれているという方までいて、もしかしたらこれまでかなり身辺の暴露もやっていたかもしれないと思い、不安になって「社長に内緒で、こっそりやってますので」と、ちょっと口止めをする。
ずっと満席のまま、今日は二十時までの営業。
お花や差し入れもたくさんいただく。
お寿司やシュークリームを持ってきてくれた方もいて、閉店後にラストのメンバー達とまかないにもらった。
明日も早いので社長、ロキさんに良いところであがってもらい、俺も発注と事務所への挨拶だけすませて退勤。
バックヤードで会うどの店の方も、今日一日ですっかり喉が枯れてしまったようで、「お疲れ様です」とかすれた声を交わしては、参ったような顔でおじぎしてすれ違う。
帰って風呂に入り、妻と、とにかく栄養を取っておこうといってたくさん牛乳を飲む。
結局妻も今日は朝から晩まで俺のスケジュールに付き合ってあれこれと助けてくれた。
楽しい一日だった。