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The Rolling Stones / Voodoo Lounge (1994)

ローリングストーンズは1962年にデビューし、今年で62年目を迎えたロックバンドです。

ビートルズとストーンズはロックを語る上で外せませんが、ストーンズはビートルズがあまりにも偉大すぎるがゆえに、霞んでしまうのは致し方ないとこです。それでもトレードマークのベロは若い人でも知っていることでしょう。

バンド名の如く石のように転がり続け、2023年には新譜を、そして今年はUSツアーを完遂しました。ステージで人々を魅了し続ける彼らが80歳を越えているとは、とても信じられません。まさにスーパーエイジャーです。

https://youtu.be/Wt3ISLkIS38?si=9hHA-6eJFi1ofpql

2023年 NYC、新譜「Hackney Diamonds」より、Lady Gagaと共演

60〜70年代の作品が光る彼らですが、80年代以降も時代の音を取り込みながら、数多くの作品を残してます。

"Voodoo Lounge"は、時代の流行を意識せず、ストーンズらしいソリッドでシンプルなサウンドで勝負に出てます。彼らの全盛期の作品は、普遍的な魅力に溢れていますが、肩の力を抜いてゆったりと聴けるこのアルバムも聴き応え十分。ビルワイマンの脱退はバンドの求心力を落としかねない重大危機でしたが、ダリルジョーンズを迎え入れ、無事乗り切りました。それでも、これらの楽曲の充実ぶりには、時を超えて惹かれるものがあります。

本作には70年代のエッセンスが凝集しています。探索する楽しみがあるのも、本作の魅力かもしれません。お気に入りは、"Blinded by Rainbows"、"Thru and Thru"そして"Suck on the Jagular"です。

"Blinded by Rainbows"は、バラードスタイルで人間と紛争について描いています。言葉をかみしめて歌うミックのヴォーカルが素晴らしく心に沁み渡ります。

"Thru and Thru"は、味のあるキースのボーカルが堪能できる佳曲。円熟という言葉がぴったりで、人間味溢れる声が好きです。

"Suck on the Jagular"は、最高のファンクナンバーです。ドン・ウォズはこのようなファンキーでユルい演奏を引き出したかったのだと思います。チャーリー・ワッツのドラムとキースのギターの間合いが、ストーンズの魅力です。ミックのヴォーカルもキラキラしてカッコいいです。

ところでVoodooとは、「瞑想 voo」と、「未知なるもの doo」という二つの単語を合わせたもので、瞑想によって真理を見極めるという意味だそうです。タイトルについて、さまざまな解釈がされていますが、ダークなイメージと相まって実にストーンズらしいです。

ご縁があって、素晴らしいレコードが手元にあります。バニーマンの周りに広がる白陰を、黒い落書きがクールにおめかし。

フルメンバーのサイン。バランスが絶妙です。そしてオーラが凄い!

噛めば噛むほど味わいが増すバンド、それがローリングストーンズ。80歳を過ぎても未だ転がり続けるストーンズは、本当にカッコ良いです!


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